君中毒

「ようボウズ」

突然背後からかけられた声に身構える。

「あーそう警戒せんでもえぇよ。別に何もせぇへん」
「時間潰してる最中やねん。」

ひらひらの手のひらを振っている。

「お前あん時、助けが入らんかったらどないするつもりやったん?」

「……どうするも何も…」

せめて本城さんだけはと思っていた

「まぁ、正解やで。
ワシら逃げる奴は嫌いやねん。逃げたら速攻で殺ってたわ。ほんで力の差も分からんバカも嫌いやねん。ダメ元で殴りかかってきててもやっぱり殺してたな。あ、俺ら職業殺し屋やねん。」

殺し屋なんてもんが存在するのか
と同時、納得する

「高校生か?えぇなぁ」
「もう俺らみたいなんと関わったらあかんで。って俺らから話し掛けといてなんやけどな」
「頑張って卒業せぇや」

ほなな

殺気を感じて緊張する
笑う
「気配に敏感やな。結構結構。案外向いてるかもしれへんで」

2、3分と対峙で額から汗が垂れた
全身が心臓になったかのように脈打つ
殺し屋…
歩いて行った方向を見て拳を強くにぎりしめた
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