天地

「あんた見てるとイライラする」

思い切り睨みつけて言い放った俺に対して何も言わず目を細めた。


ガキ大将がそのままでかくなったみてぇな
何の苦労もしてねーアホが集まって
くだらねーことで笑って
そんなやつらと一緒に居られるか


「よー、ボウズ」

花に負けた後の俺に話しかけてきた。

「逃げんなよ?」
「何?」

「俺はお前みたいな奴は嫌いじゃねーよ。行くとこねぇんなら俺んとこ来い」

ふざけんな
誰がいくか

「あんた見てるとイライラする」







「軍司さん?天地と何はなしてたんですか?」

天地が通り過ぎた後、トキオがやってきた。

「ん?勧誘してみたんだけどな、振られた」
「勧誘って!!あいつをですか?」

「面白ぇと思うんだけどな、ああいう奴がいても」
「はぁ、揉めるだけだと思いますけどね」



再会

「よ、竜胆どう?」

「ちっ、なんでこんなとこに居やがる」

先輩の仕事先がすぐそこでな、と近づいてくる
話すことなんて何もねーよ

「うちに仕掛けてくるつもりだろ?花の代まで待つなんて言うなよ。」
「退屈してんだ、それなりの顔揃えてこいよ」

煙を吐きながら笑っている。

イライラする。
上から物を言ってんじゃねーよ。
胸倉を掴み、脇道に押し遣る
どん、と胸を押して塀に押し付ける

「退屈してんなら相手してくれよ」

「いーぜ」

この状況でもまだ余裕ヅラして笑ってやがる。
一泡吹かせてやるよ

服の裾から手をもぐりこませる
喧嘩だとでも思っただろう
脇腹から胸をゆっくり辿る
腹筋の割れ目をなぞり、筋肉質な胸を撫でる
さぁ、どんな情けない顔を見せてくれるんだ
と期待して

岩城の手が上がる
ゆっくりと上がって、俺の頸を撫でた
そのまま輪郭を辿り

っ!

なぞられた唇を思わず押さえた

目が合うとニヤリと笑った

やられっぱなしは性に合わないんでな
耳まで真っ赤だぞ

「ちっ」

通りに戻る。
付き合ってられるか。




天地がいなくなったその場で

「壁ドンて」

恋愛物語のシチュエーションを思い浮かべて軍司が笑いを漏らしていた。




体中が心臓になったみたいに
脈打って
痛くて千切れそうだった
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