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「っひ、新選組だ…っ」

通り過ぎた商人が声をあげる。

「マシュっ」

「ええ、もしかしたら仲間になれるかもしれないですね」

商人の声の先を見る。
浅葱色の段だら模様の羽織が目に入る。

「新選組のお通りだ」

ぞろぞろと同じ格好の隊士たちが歩いてくる。
先頭を切っているのは沖田総司だ。

「沖田さっ」

私の言葉を遮るように横を歩く隊士が声をあげる。

「貴様、可笑しな服を着ておるな。隊長、如何致しましょう」

「本当ですね。お話聞かせてもらえますか」

再会を喜ぶというよりは、不審者に向けられるような訝しげな表情。ここで断るのも厄介ごとにしかならなさそうなので、従うことにした。


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