*
*

「おはようございます、先輩」

小鳥の鳴き声が聞こえる。のどかな朝だ。
今日も引き続き、町の散策と仲間になり得るサーヴァント探しに出かけよう。
おゆきさんが用意してくれたご飯を食べて、町に繰り出した。

みたところ、特に変わった様子もなく人々は平和に過ごしているように思う。
事件なんて無い方がいいに決まっているが、何度も大変な目に遭っていると、どうしても身構えてしまう自分がいる。

「今日はお散歩日和ですね」

そんな焦りを感じ取ったのか、マシュは穏やかな声音で言った。

ふと前を見ると、一軒の茶屋。
ああいう屋根のついたベンチで串団子、食べてみたかったんだよなぁ。時代劇の中のことのように思っていたけど。できるなら。うん。できるなら。

「お団子、食べますか」

わかるほど熱心にみていたのか。はたまた気持ちの汲み取りに長けているのか。非常に優秀な後輩のデミ・サーヴァントはとても心惹かれる提案をしてくれたのだ。

「少し、休憩しようか」


*
*
*