新生活と小人さん
空欄の場合は「美桜」になります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
煉獄さんのお家でお世話になり始めて一ヶ月程経過した。
煉獄さんのお話通り、弟の千寿郎くんはびっくりする程良い子でとっても可愛い。
そして煉獄さんに似ている!!
お父さんもあんまりいい顔はしてくれないし、たまにキツイ言葉で叱られるけど、私を追い出す事もしないしとっても良い人だ。
そして煉獄さんに似ている!!
すごい血の濃さ・・・
と言うわけで私は小さい煉獄さんと歳をとった煉獄さんを堪能している状態なわけで
つまりは煉獄パラダイスというわけで
毎日ドキドキの生活を送っている。
もちろん、家事もしっかりこなしているよ!
最初は千寿郎くんにお家の中の事を教えてもらいながら手探り状態だったけど、今では掃除、洗濯、料理は完璧っ☆
千「わぁ凄いや美桜さん!ずっとこの家にいて下さいね!」
煉「うむ!俺も美桜の作る味噌汁を毎日飲みたい!」
槇「ここまで器量の良い娘は見た事がない!杏寿郎の嫁に来い!」
『えっえっ、そんな褒めすぎですよ。それに嫁だなんて・・・まだ早いですぅ』
“・・・”
なーんて言われたりなんかしちゃったりして!
“・・さん”
でもこのまま行くとそんな事もあるかも・・
千「美桜さん!」
『わっ!ごめん、千寿郎くん。どうかした?』
千「鍋が吹きこぼれます!」
『えっ、ああっ!!』
私の目の前の鍋が地獄の釜の様になってる!
慌てて鍋を火から離そうとするが
千「危ないです!火傷してしまいますよ!!」
千寿郎くんが素早く布巾で取手を押さえて火から外してくれる。
・・・そう、私はある程度の家事はできるようにはなったけど相変わらず火の扱いが苦手だ。。。
全然完璧じゃなかった。調子乗ってすみません・・・。
千「・・・何か考え事をしていた様ですが、もしかして父上から何か厳しい事を言われましたか?」
千寿郎くんが心配そうな顔で覗き込んでくる。
『いや、全然!そんな事ないよ!お父さんからは要領の悪いやつだしか言われてないし!』
慌てて否定すると千寿郎くんは困った顔になる。
(父上・・・なんてことを・・)
千「では、何か悩み事が?」
『ううん、本当何でもないの。ちょっとボーッとしてただけ』
ごめんね。と謝る。
まさか煉獄パラダイスの妄想に浸ってたなんて言えやしないよ。。。
今は朝食の準備真っ最中。
千寿郎くんは物心ついた頃から料理も洗濯も全て1人でやってきたから驚くほど手際がいい。
そしてこんな私にまで気を遣ってくれるとっても出来た少年だ。
あれから何とか準備を終えて、お父さんのお部屋に朝食を持っていく。
『失礼します。お父さん、朝ごはんができましたよ』
ここに置きますね、といつもの場所に置いていこうとする。
槇「・・・おい。」
『はい?』
槇「その呼び方を何とかしろ。俺はお前の父親になったつもりはない。」
『えっ、』
煉獄さんのお父さん、というつもりで呼んでたけど嫌だったかな・・・でも、煉獄さんって呼んだら煉獄さんが2人になっちゃうし、じゃあ煉獄さん達みたいに父上って呼ぶ?ああでもそれじゃ同じか。煉獄父?ん、よくわからなくなってきた
慎「もういい!飯が冷める。とっとと出て行け!」
あれ、呼び名を考えてたら追い出されてしまった。。
うーん、これから何て呼ぼう・・・
そんな事を考えながら千寿郎くんと一緒に朝食を食べる。
(・・美桜さん、父上の所に行ってからまた難しい顔を・・また酷いことを言われてしまったのだろうか・・・)
『ねぇ、千寿郎くん。煉獄さんはまだ任務から戻らないのかな?』
煉獄さんの家に来て初めて分かった事がある。任務が入ると何日も家を空けて帰ってこない事が多いみたい。
今回も5日前に出たきりまだ帰ってこない。
しのぶさんは任務以外にも薬の買い付けやら何やら忙しく不在の事が多かったからよく分かっていなかった。
千「そうですね、今回は少し離れた町まで行っているので時間がかかっているのだと思います。長い時では2月程帰れない事もありますよ。」
『えっ、そんなに・・大変なお仕事だね』
蝶屋敷にいた頃は割と頻繁に顔を出してくれていたからなぁ。そんなに会えないとは思ってなかった。
千「少し前まで兄上は任務が終わる度にその足で蝶屋敷に立ち寄っていました。放っておけない方がいらっしゃるとかで」
どんな方だろうと僕も会えるのを楽しみにしてましたと笑顔を向けてくれる。
てっ天使!!天使の微笑みっ!!!
・・・そっかぁ、任務が終わる度にいつも会いに来てくれてたんだ。。。
嬉しくて口元がニヤけてしまうのをお茶を飲んで誤魔化す。
(美桜さん、兄上の事を好いているんだな)
千寿郎くんは相変わらず天使の微笑みをしていた。
穏やかな時間が終わり、2人で洗濯をして庭先で干していると煉獄さんのお父さんが門を出て行こうとするのが見える。
『あっ、おと・・・。・・お出かけですか?』
駆け寄って変な感じで声をかけてしまう。
お父さんはジロリとこちらを見て
槇「・・酒が切れたから買いにいくだけだ」
と言って行ってしまう。
『・・・』
私はそれ以上何も言えずただ見送るしかできなかった。
呼び名がないと話かけるの難しいな。。。
千「美桜さん、あまり無理して父上に話しかけなくても大丈夫ですよ?」
千寿郎くんがまた心配してくれる。
『無理なんてしてないよ。でも、どうしたら打ち解けられるかなぁ。』
千「う〜ん、父上は気難しい方なので美桜さんでも打ち解けるのは難しいかと思いますよ」
『そっかぁ。仲良くなれるように気長に頑張るね』
そう言いながら洗濯を再開する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
美桜さんは凄い人だと思う。
兄上から、鬼に襲われて記憶を失った女性がいると聞いたのは数ヶ月前の事。
当時からその人の事を気にしている様子だったがある日その人を家で面倒みたいと言った時は驚いた。
兄上は確かに世話好きだけど、家に置いてまで面倒を見たいと言ったのは初めての事だったから。
名前以外の記憶を失くすというのはどんな気持ちだろう。
もし自分がそうなったらと考えるだけで不安に押し潰されそうになる。それなのに、目の前にいる女性はそんな事微塵も感じさせないで明るく振る舞っている。
あのような態度をとる父上に対しても歩み寄ろうとしてくれる。
たまにボンヤリ考え事をしているから不安に思う事はあるのだろうけど。
聞いても何でもないと笑顔で返されてしまう。
美桜さんには記憶が戻っても戻らなくても幸せになって欲しいな。
縁側を拭き掃除している美桜さんを見てそんな事を考えていると
煉「ただいま帰った!」
兄上の声が屋敷に響いたーーーー
煉獄さんのお話通り、弟の千寿郎くんはびっくりする程良い子でとっても可愛い。
そして煉獄さんに似ている!!
お父さんもあんまりいい顔はしてくれないし、たまにキツイ言葉で叱られるけど、私を追い出す事もしないしとっても良い人だ。
そして煉獄さんに似ている!!
すごい血の濃さ・・・
と言うわけで私は小さい煉獄さんと歳をとった煉獄さんを堪能している状態なわけで
つまりは煉獄パラダイスというわけで
毎日ドキドキの生活を送っている。
もちろん、家事もしっかりこなしているよ!
最初は千寿郎くんにお家の中の事を教えてもらいながら手探り状態だったけど、今では掃除、洗濯、料理は完璧っ☆
千「わぁ凄いや美桜さん!ずっとこの家にいて下さいね!」
煉「うむ!俺も美桜の作る味噌汁を毎日飲みたい!」
槇「ここまで器量の良い娘は見た事がない!杏寿郎の嫁に来い!」
『えっえっ、そんな褒めすぎですよ。それに嫁だなんて・・・まだ早いですぅ』
“・・・”
なーんて言われたりなんかしちゃったりして!
“・・さん”
でもこのまま行くとそんな事もあるかも・・
千「美桜さん!」
『わっ!ごめん、千寿郎くん。どうかした?』
千「鍋が吹きこぼれます!」
『えっ、ああっ!!』
私の目の前の鍋が地獄の釜の様になってる!
慌てて鍋を火から離そうとするが
千「危ないです!火傷してしまいますよ!!」
千寿郎くんが素早く布巾で取手を押さえて火から外してくれる。
・・・そう、私はある程度の家事はできるようにはなったけど相変わらず火の扱いが苦手だ。。。
全然完璧じゃなかった。調子乗ってすみません・・・。
千「・・・何か考え事をしていた様ですが、もしかして父上から何か厳しい事を言われましたか?」
千寿郎くんが心配そうな顔で覗き込んでくる。
『いや、全然!そんな事ないよ!お父さんからは要領の悪いやつだしか言われてないし!』
慌てて否定すると千寿郎くんは困った顔になる。
(父上・・・なんてことを・・)
千「では、何か悩み事が?」
『ううん、本当何でもないの。ちょっとボーッとしてただけ』
ごめんね。と謝る。
まさか煉獄パラダイスの妄想に浸ってたなんて言えやしないよ。。。
今は朝食の準備真っ最中。
千寿郎くんは物心ついた頃から料理も洗濯も全て1人でやってきたから驚くほど手際がいい。
そしてこんな私にまで気を遣ってくれるとっても出来た少年だ。
あれから何とか準備を終えて、お父さんのお部屋に朝食を持っていく。
『失礼します。お父さん、朝ごはんができましたよ』
ここに置きますね、といつもの場所に置いていこうとする。
槇「・・・おい。」
『はい?』
槇「その呼び方を何とかしろ。俺はお前の父親になったつもりはない。」
『えっ、』
煉獄さんのお父さん、というつもりで呼んでたけど嫌だったかな・・・でも、煉獄さんって呼んだら煉獄さんが2人になっちゃうし、じゃあ煉獄さん達みたいに父上って呼ぶ?ああでもそれじゃ同じか。煉獄父?ん、よくわからなくなってきた
慎「もういい!飯が冷める。とっとと出て行け!」
あれ、呼び名を考えてたら追い出されてしまった。。
うーん、これから何て呼ぼう・・・
そんな事を考えながら千寿郎くんと一緒に朝食を食べる。
(・・美桜さん、父上の所に行ってからまた難しい顔を・・また酷いことを言われてしまったのだろうか・・・)
『ねぇ、千寿郎くん。煉獄さんはまだ任務から戻らないのかな?』
煉獄さんの家に来て初めて分かった事がある。任務が入ると何日も家を空けて帰ってこない事が多いみたい。
今回も5日前に出たきりまだ帰ってこない。
しのぶさんは任務以外にも薬の買い付けやら何やら忙しく不在の事が多かったからよく分かっていなかった。
千「そうですね、今回は少し離れた町まで行っているので時間がかかっているのだと思います。長い時では2月程帰れない事もありますよ。」
『えっ、そんなに・・大変なお仕事だね』
蝶屋敷にいた頃は割と頻繁に顔を出してくれていたからなぁ。そんなに会えないとは思ってなかった。
千「少し前まで兄上は任務が終わる度にその足で蝶屋敷に立ち寄っていました。放っておけない方がいらっしゃるとかで」
どんな方だろうと僕も会えるのを楽しみにしてましたと笑顔を向けてくれる。
てっ天使!!天使の微笑みっ!!!
・・・そっかぁ、任務が終わる度にいつも会いに来てくれてたんだ。。。
嬉しくて口元がニヤけてしまうのをお茶を飲んで誤魔化す。
(美桜さん、兄上の事を好いているんだな)
千寿郎くんは相変わらず天使の微笑みをしていた。
穏やかな時間が終わり、2人で洗濯をして庭先で干していると煉獄さんのお父さんが門を出て行こうとするのが見える。
『あっ、おと・・・。・・お出かけですか?』
駆け寄って変な感じで声をかけてしまう。
お父さんはジロリとこちらを見て
槇「・・酒が切れたから買いにいくだけだ」
と言って行ってしまう。
『・・・』
私はそれ以上何も言えずただ見送るしかできなかった。
呼び名がないと話かけるの難しいな。。。
千「美桜さん、あまり無理して父上に話しかけなくても大丈夫ですよ?」
千寿郎くんがまた心配してくれる。
『無理なんてしてないよ。でも、どうしたら打ち解けられるかなぁ。』
千「う〜ん、父上は気難しい方なので美桜さんでも打ち解けるのは難しいかと思いますよ」
『そっかぁ。仲良くなれるように気長に頑張るね』
そう言いながら洗濯を再開する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
美桜さんは凄い人だと思う。
兄上から、鬼に襲われて記憶を失った女性がいると聞いたのは数ヶ月前の事。
当時からその人の事を気にしている様子だったがある日その人を家で面倒みたいと言った時は驚いた。
兄上は確かに世話好きだけど、家に置いてまで面倒を見たいと言ったのは初めての事だったから。
名前以外の記憶を失くすというのはどんな気持ちだろう。
もし自分がそうなったらと考えるだけで不安に押し潰されそうになる。それなのに、目の前にいる女性はそんな事微塵も感じさせないで明るく振る舞っている。
あのような態度をとる父上に対しても歩み寄ろうとしてくれる。
たまにボンヤリ考え事をしているから不安に思う事はあるのだろうけど。
聞いても何でもないと笑顔で返されてしまう。
美桜さんには記憶が戻っても戻らなくても幸せになって欲しいな。
縁側を拭き掃除している美桜さんを見てそんな事を考えていると
煉「ただいま帰った!」
兄上の声が屋敷に響いたーーーー