新生活と小人さん
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あの大騒動からの翌日ーーー
し「怪我は完治しましたね。もうお薬も飲まなくて大丈夫ですよ」
昨日出来なかった最後の診察を受けていた。
『はい。ありがとうございました!』
し「怪我は治りましたが、記憶の方はまだですからね。まぁ、こちらは気長にやっていきましょうね」
『はい。今後ともよろしくお願いします』
私はぺこりと頭を下げる。
し「・・・美桜さん、これから大丈夫ですか?あんな決め方をしてしまって。今から考え直す事もできますよ?」
しのぶさんが心配そうな顔で言ってくれる。
『いいんです!一度決めたことですし』
私は笑顔で答える。
昨日のあみだくじの結果はーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『これから、お世話になります』
私の視線の先には、煉獄さんの姿。
煉「・・・本当に、良いのか?」
煉獄さんには珍しく戸惑っている。
『はい!あのままだったら永遠に決められなかったですし』
それに、
『しのぶさん達や宇髄さんにも会いたくなった時に、会いに行けますよね?』
私が2人に顔を向けると
し「・・・もちろんです。美桜さんは怪我の治療が終わってからも失った記憶を取り戻す為に診察は受けていただきますから」
菩薩の様な微笑みで返してくれた。
宇髄さんも
宇「・・・まぁ、自分で決めたんならいいんじゃねぇの。煉獄んとこに飽きたらいつでも俺の所に来いよ」
と言ってくれた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの後、煉獄さん宇髄さんにそれぞれ指令が入って各々任務に行ってしまった。
任務が終わり次第、煉獄さんが迎えに来てくれる事になっている。
しのぶさんにはああ言ったけど、
正直、めちゃめちゃ緊張している。
これから、煉獄さんとひとつ屋根の下生活が始まるの!?
あの場の勢いで決めてしまったけれど、本当に大丈夫?
私の心臓、いくつあれば足りるかな??
煉獄さんのお家にはお父さんと弟さんがいるらしい。
上手く打ち解けられるかな・・・
あれから家事も一通り頑張って覚えたけど、煉獄さんのお家でもちゃんと務まるかなぁ
じっとしていられなくて、部屋の中をうろうろ歩き回ってしまう。
そこに
煉「美桜!迎えに来たぞ!家へ行こう!!」
スパーンと扉を開けて煉獄さんが入ってきた。
『えっ、もう任務は終わったんですか?』
昨日の今日ですよ?
煉「うむ!早く美桜を家に連れ帰りたくて鬼は即切り捨ててきた!」
『そっ!・・・ソウデスカ』
煉獄さんのどストレートな言葉にみるみる顔が赤くなる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから蝶屋敷の皆に挨拶を済ませて、煉獄さんのお屋敷に向かって歩いている。
私は煉獄さんから逸れないように着いていく。
煉獄さんの話だとそんなに遠くはないと言ってたけど、もう半刻は歩き続けているがまだ着く気配はない。
ほぼ蝶屋敷から出たことのなかった私は既に歩き疲れて息を切らしている。
・・そうだよ、煉獄さんの化け物並の体力でいう「そんなに遠くはない」って、もしかして山一個分なんじゃないかな・・・
そんな事を考えていると、少し前を歩いていた煉獄さんが振り返る。
煉「美桜、大丈夫か?あと少しで着くが、君は病み上がりだ。体が辛いようならおぶっていくぞ?」
その言葉に慌てて首を振る
『いえ!これからお世話になるのにこれ位の事で甘えられません!いくら煉獄さんでも任務帰りに私を背負って山を越えるのは大変でしょうし!・・・でも、少し休憩したいです』
煉「山?何のことだ??・・そうだな、茶屋にでも入って少し休憩するか!」
煉獄さんは首を傾げながらも休憩に賛成してくれた。
すぐ近くにあった茶屋に入ると、煉獄さんはお品書きも見ずにあんみつと抹茶を2人前注文してくれる。
煉「この店のおすすめだ!美桜にも是非食べてほしい!」
『はい。楽しみです』
しばらくすると注文した品が運ばれてくる。
たっぷり蜜がかかったあんみつの甘さと、少し苦味のある抹茶の組み合わせが最高に合う。
『〜〜〜とっても美味しいです!』
甘いものを食べるとさっきまでの疲れも吹っ飛んでしまうから不思議。
煉獄さんも笑顔で
煉「うむ!うまいな!」
と言いながらあっという間に平らげてしまった。
わたしが食べ終わるまでの間、煉獄さんがお家の話をしてくれた。
弟の千寿郎くんはまだ小さいながらも煉獄家の家事を全て担うとっても頑張り屋さんだそうだ。そしてとっても可愛いと。
千寿郎くんの件で何回可愛いって言ったかな。数えておけば良かった。
とにかく弟さんの事が大好きなんだろうな。
私も会うのが楽しみになってくる。
『煉獄さんのお父さんはどんな方なのですか?』
私が質問をすると、うむ。と少し眉を下げて
煉「父上は炎柱でもあり、とても立派なお方で尊敬している。しかし、母上を亡くしてからは伏せる様になり、日に日に酒の量も増えてしまっていてな。」
もしかしたら美桜にもキツく当たってしまう事があるかもしれない。と。
煉「しかし、いつか元の父上に戻ってくれると俺は信じている!俺も早く柱になれば父上もきっとやる気を取り戻してくれるはずだ!」
『・・・』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
父上の話をしてから美桜が黙り込んでしまった。
いきなり正直に話しすぎてしまっただろうか・・・いや、遅かれ早かれ知る事になる。
いたずらに不安にさせるつもりはなかったのだが
煉「美桜・・・」
名前を呼びかけると美桜がゆっくりと顔を上げる。
『煉獄さん・・・』
『すごいです!煉獄さんも、弟さんも、お父さんもとても立派な方ですね!』
煉「・・・立派?」
『はい。私が想像していたよりもずっとずっとご立派です。
お父さんは煉獄さんのお母さんの事が大好きだったんですね。大事な人を亡くしたのだから気力がなくなってしまうのは当然ですよ。お酒を飲んで何とか自分を保っているのでしょう?でも、飲み過ぎは体に良くないですね。』
一昔前の父上ならともかく、今の父上の話をして立派だと言う者はまずいない。
しかし美桜の口振りからして俺に気を遣って思ってもいない事を言っている訳ではないのは分かった。
『でも煉獄さんが柱になったら、きっとお父さんも喜んでくれますね!』
美桜の言葉で気持ちが軽くなる。
煉「うむ、ではそろそろ行くとするか!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
茶屋を出てしばらく歩いた所に煉獄さんのお屋敷はあった。
山は越えなかった。良かったと安堵する。
ここから、新しい生活が始まるんだーーー
私は期待と不安で胸がいっぱいだった。
し「怪我は完治しましたね。もうお薬も飲まなくて大丈夫ですよ」
昨日出来なかった最後の診察を受けていた。
『はい。ありがとうございました!』
し「怪我は治りましたが、記憶の方はまだですからね。まぁ、こちらは気長にやっていきましょうね」
『はい。今後ともよろしくお願いします』
私はぺこりと頭を下げる。
し「・・・美桜さん、これから大丈夫ですか?あんな決め方をしてしまって。今から考え直す事もできますよ?」
しのぶさんが心配そうな顔で言ってくれる。
『いいんです!一度決めたことですし』
私は笑顔で答える。
昨日のあみだくじの結果はーーーーーーーーー
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『これから、お世話になります』
私の視線の先には、煉獄さんの姿。
煉「・・・本当に、良いのか?」
煉獄さんには珍しく戸惑っている。
『はい!あのままだったら永遠に決められなかったですし』
それに、
『しのぶさん達や宇髄さんにも会いたくなった時に、会いに行けますよね?』
私が2人に顔を向けると
し「・・・もちろんです。美桜さんは怪我の治療が終わってからも失った記憶を取り戻す為に診察は受けていただきますから」
菩薩の様な微笑みで返してくれた。
宇髄さんも
宇「・・・まぁ、自分で決めたんならいいんじゃねぇの。煉獄んとこに飽きたらいつでも俺の所に来いよ」
と言ってくれた。
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あの後、煉獄さん宇髄さんにそれぞれ指令が入って各々任務に行ってしまった。
任務が終わり次第、煉獄さんが迎えに来てくれる事になっている。
しのぶさんにはああ言ったけど、
正直、めちゃめちゃ緊張している。
これから、煉獄さんとひとつ屋根の下生活が始まるの!?
あの場の勢いで決めてしまったけれど、本当に大丈夫?
私の心臓、いくつあれば足りるかな??
煉獄さんのお家にはお父さんと弟さんがいるらしい。
上手く打ち解けられるかな・・・
あれから家事も一通り頑張って覚えたけど、煉獄さんのお家でもちゃんと務まるかなぁ
じっとしていられなくて、部屋の中をうろうろ歩き回ってしまう。
そこに
煉「美桜!迎えに来たぞ!家へ行こう!!」
スパーンと扉を開けて煉獄さんが入ってきた。
『えっ、もう任務は終わったんですか?』
昨日の今日ですよ?
煉「うむ!早く美桜を家に連れ帰りたくて鬼は即切り捨ててきた!」
『そっ!・・・ソウデスカ』
煉獄さんのどストレートな言葉にみるみる顔が赤くなる。
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あれから蝶屋敷の皆に挨拶を済ませて、煉獄さんのお屋敷に向かって歩いている。
私は煉獄さんから逸れないように着いていく。
煉獄さんの話だとそんなに遠くはないと言ってたけど、もう半刻は歩き続けているがまだ着く気配はない。
ほぼ蝶屋敷から出たことのなかった私は既に歩き疲れて息を切らしている。
・・そうだよ、煉獄さんの化け物並の体力でいう「そんなに遠くはない」って、もしかして山一個分なんじゃないかな・・・
そんな事を考えていると、少し前を歩いていた煉獄さんが振り返る。
煉「美桜、大丈夫か?あと少しで着くが、君は病み上がりだ。体が辛いようならおぶっていくぞ?」
その言葉に慌てて首を振る
『いえ!これからお世話になるのにこれ位の事で甘えられません!いくら煉獄さんでも任務帰りに私を背負って山を越えるのは大変でしょうし!・・・でも、少し休憩したいです』
煉「山?何のことだ??・・そうだな、茶屋にでも入って少し休憩するか!」
煉獄さんは首を傾げながらも休憩に賛成してくれた。
すぐ近くにあった茶屋に入ると、煉獄さんはお品書きも見ずにあんみつと抹茶を2人前注文してくれる。
煉「この店のおすすめだ!美桜にも是非食べてほしい!」
『はい。楽しみです』
しばらくすると注文した品が運ばれてくる。
たっぷり蜜がかかったあんみつの甘さと、少し苦味のある抹茶の組み合わせが最高に合う。
『〜〜〜とっても美味しいです!』
甘いものを食べるとさっきまでの疲れも吹っ飛んでしまうから不思議。
煉獄さんも笑顔で
煉「うむ!うまいな!」
と言いながらあっという間に平らげてしまった。
わたしが食べ終わるまでの間、煉獄さんがお家の話をしてくれた。
弟の千寿郎くんはまだ小さいながらも煉獄家の家事を全て担うとっても頑張り屋さんだそうだ。そしてとっても可愛いと。
千寿郎くんの件で何回可愛いって言ったかな。数えておけば良かった。
とにかく弟さんの事が大好きなんだろうな。
私も会うのが楽しみになってくる。
『煉獄さんのお父さんはどんな方なのですか?』
私が質問をすると、うむ。と少し眉を下げて
煉「父上は炎柱でもあり、とても立派なお方で尊敬している。しかし、母上を亡くしてからは伏せる様になり、日に日に酒の量も増えてしまっていてな。」
もしかしたら美桜にもキツく当たってしまう事があるかもしれない。と。
煉「しかし、いつか元の父上に戻ってくれると俺は信じている!俺も早く柱になれば父上もきっとやる気を取り戻してくれるはずだ!」
『・・・』
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父上の話をしてから美桜が黙り込んでしまった。
いきなり正直に話しすぎてしまっただろうか・・・いや、遅かれ早かれ知る事になる。
いたずらに不安にさせるつもりはなかったのだが
煉「美桜・・・」
名前を呼びかけると美桜がゆっくりと顔を上げる。
『煉獄さん・・・』
『すごいです!煉獄さんも、弟さんも、お父さんもとても立派な方ですね!』
煉「・・・立派?」
『はい。私が想像していたよりもずっとずっとご立派です。
お父さんは煉獄さんのお母さんの事が大好きだったんですね。大事な人を亡くしたのだから気力がなくなってしまうのは当然ですよ。お酒を飲んで何とか自分を保っているのでしょう?でも、飲み過ぎは体に良くないですね。』
一昔前の父上ならともかく、今の父上の話をして立派だと言う者はまずいない。
しかし美桜の口振りからして俺に気を遣って思ってもいない事を言っている訳ではないのは分かった。
『でも煉獄さんが柱になったら、きっとお父さんも喜んでくれますね!』
美桜の言葉で気持ちが軽くなる。
煉「うむ、ではそろそろ行くとするか!」
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茶屋を出てしばらく歩いた所に煉獄さんのお屋敷はあった。
山は越えなかった。良かったと安堵する。
ここから、新しい生活が始まるんだーーー
私は期待と不安で胸がいっぱいだった。