療養と転機
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ーーー朝が来たーーー
私は、一睡も出来ずに布団から抜け出す。
厨房に向かうと、既に千ちゃんが朝食の準備に取り掛かっていた。
『・・・千ちゃん。おはよう』
千「美桜さん、おはようございます。・・・眠れなかったんですか?」
私の顔を見て、千ちゃんが心配そうな顔をする。そんな千ちゃんも目の下に隈が出来ている。
『・・・千ちゃんも?』
千「・・はい」
二人で朝食の準備を終えて、その後の他の家事も午前中であっという間に終わってしまった。
千ちゃんは庭で素振りをしている。
私も縁側に座ってさやえんどうの筋をひたすらむいていた。
何かをしていないと落ち着かない・・・
いや、何かしてても落ち着かないんだけど・・・
もうじき昼時だ。
煉獄さんはまだ帰らない・・・
煉獄さん・・・
どうか無事でいてーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
し「何処に行かれるのですか?」
しのぶちゃんが笑顔で質問してくる。
キャー!相変わらず可愛いわ♡
煉獄さんが十二鬼月・下弦の弐を倒した後、私と煉獄さんは負傷具合がひどいという事で隠の人によって明方に蝶屋敷に運ばれたの。
煉獄さんも気を失ってたけど、さっき目覚めた所で・・・
煉「うむ!胡蝶世話になったなありがとう!!俺はもう大丈夫だ!家に帰る!!!」
目覚めてからずっとこの調子。
アオイちゃんや看護婦の女の子達が必死で止めているのに帰ろうとするので、ついにしのぶちゃんが部屋に入ってきたという所。
し「何を寝ぼけた事をおっしゃっているのですか?そんな重体のお身体で私が退院させるとでもお思いですか?」
ピキピキ青筋を立てるしのぶちゃんも可愛い!素敵!!
思わずキュンキュンしちゃう!!
蜜「そうですよ煉獄さん。ちゃんと怪我を治さないと」
煉「むぅ。しかし俺は元気なのだが!」
話が進まなーい!!!
煉獄さん、よっぽどお家に帰りたいのね・・・
蜜「煉獄さん・・・そんなに千寿郎くんに会いたいのですか?」
煉「!!・・・そうだな、鬼を倒したと早く報告がしたいな」
あら、煉獄さんには珍しく歯切れの悪い返事。
ハッ
もしかして
蜜「・・・美桜ちゃんに会いたいんですか?」
煉「っ!!・・・むぅ。」
あの師範が言葉に詰まるなんて!!
キャーッ♡
何だか、私の師範が可愛いわ〜!!
アオイちゃんや、看護婦ちゃんたちも煉獄さんの反応に気がついたみたい。皆顔が赤くなってる!
皆可愛い!!
キュンキュンが止まらない!!!
し「・・・わかりました。こちらも考えますので、とりあえず煉獄さんはまだ寝ていて下さい。きよ、なほ、すみ。煉獄さんを見張ってて頂戴ね」
そう言ってしのぶちゃんはお部屋を出て行ってしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
太陽が傾きかけている・・・
私はすっかりやる事がなくなってしまって、縁側に座って千ちゃんの鍛錬を見ていた。
千ちゃんも、不安を振り払うかの様にひたすら素振りを続けている。
帝都って、ここからそんなに遠くないよね・・・
地方とか、山に行く時は数日帰らない事は多いけど、東京での仕事は大体一晩で帰ってきてたよね・・・
こんなに帰りが遅いなんて、何かあったんじゃ・・
不安が最高潮に達した時だった
鴉「カアッカアァッ!!」
鴉が突然木に止まった。
千ちゃんは素振りを中断する。
鴉「カアッ!煉獄杏寿郎!!負傷ノタメ蝶屋敷ニテ療養中!!千寿郎!美桜は至急蝶屋敷ヘ向カエェ!!」
千「!!」
『えっ、からす。しゃべっ・・・!?』
喋る鴉に吃驚して聞き逃しそうになったけど、煉獄さんが負傷!?
病院に家族が呼ばれるって・・・かなり一大事なんじゃ・・・
『せ、千ちゃん・・・』
千「美桜さん、急いで向かいましょう!」
頭が追いつかない私の手を千ちゃんに掴まれ、大通りまで走る。
すると、通りを走っていた馬車を止めて乗り込んだ。
千「美桜さん!乗って下さい!!」
馬車が動き出す。
たしかに、私たちが走って向かうより全然早い。
煉獄さん・・・怪我したって・・どの程度だろう・・意識はあるのかな・・・
不安で押し潰されそうになっていた私の手に硬くて小さい手が乗せられる。
千「大丈夫です。俺の兄上は強い人だから」
真っ直ぐ前を見据え、そう答えた。
『・・・千ちゃん・・・』
千ちゃん、頼もしすぎるよ!!
いつも可愛い千ちゃんの男の子の部分が見られて感動を覚えた。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
『アオイちゃん!!』
蝶屋敷にたどり着いて、一番に目に入ったアオイちゃんに駆け寄る。
ア「!?美桜さん!」
アオイちゃんは驚いた顔をする。
『れっ!煉獄さんは!?』
私は息も切れ切れに尋ねると、アオイちゃんは気まずそうに目を逸らす。
・・・え?
ア「・・・こちらです」
アオイちゃんの雰囲気に、不安になりながらも千ちゃんと二人後をついていく。
扉を開けると
き「お願いですからちゃんと飲んでください〜」
す「治るものも治らないですよ」
な「しのぶさまの言う事ちゃんと聞いて下さい〜」
きよちゃん、すみちゃん、なほちゃんがミーミー泣いていた。
煉「俺には必要ない!痛みも殆ど感じていないからな!!娘達、俺に構わず他の用事を済ませてくると良い!!!」
『・・・・・・』
千「・・・兄上・・・」
アオイちゃんは頭を抱えている。
ア「・・・目覚めてからずっとこの調子なんです。ほとほと困り果ててしのぶ様が鴉を使ってお二人をお呼びしました」
『そ、それは・・・』
千「兄上が大変ご迷惑をおかけしました・・」
アオイちゃんに頭を下げて、煉獄さんのベッドに近づく。
千「兄上!」
煉「千寿郎!?・・・美桜」
煉獄さんの大きい目が更に大きく見開かれる。
煉「何故、2人がここに・・・」
千「胡蝶さんの鴉から兄上が怪我をしてここに運ばれたと報せを受けました。怪我の具合はいかがですか?」
煉「そうだったのか・・・。うむ!怪我はしたが大したことはない!!」
『・・・・・・』
大した事ないって・・・
頭にも腕にも足にも包帯がグルグル巻かれているけど・・・
煉「・・胡蝶に大袈裟に巻かれてしまったのだ。大丈夫だ」
私の視線に気付いた煉獄さんが安心させる様に言う。
そして、
煉「千寿郎、美桜!俺は十二鬼月を倒した!これで柱になれる!!」
千「!!」
『!!』
千「兄上、やりましたね!!やっぱり僕の兄上は凄い人です!!」
『・・・本当に・・?すごい・・!』
千ちゃんも嬉しくて一人称が戻ってる。
し「お二人とも、わざわざお呼びたてしてしまってすみませんでした」
しのぶさんが笑顔で入ってきた。
千「いえ、兄上の姿が見られて安心しました。報せをいただきありがとうございます。」
ペコリと頭を下げる。
千「では、俺はそろそろ家に戻ります。父上を一人残してきてしまったし、報告もしないといけないので」
『あっ、そうだね。もう暗くなるもんね』
慌てて帰り支度をしようとすると
煉「む。もう行ってしまうのか・・・」
と、残念そうな声。
なんっ、何??このカッコ可愛い顔!!
千「美桜さんは残って下さい」
『っ!?えぇっ?』
千「先程のやりとりを見ていたでしょう?兄上はああ見えて苦薬が嫌いなんです。きっとあれこれ理由をつけて飲まないでしょう。ここにいる看護婦さんたちにこれ以上迷惑をかける訳にはいきません」
し「さすが弟さんですね。お兄様の事がよく分かっておられる様です。美桜さん、良ければ今晩だけでも煉獄さんを見張ってていただけると助かるのですが?」
『え・・私が?だったら千ちゃんの方が・・』
千「いえ!美桜さんの方が適任です。よろしくお願いします。」
煉「?何をコソコソ話しているのだ??」
し「はい、決まりです。美桜さん、ここのベッド使っていいですからね。煉獄さんの事をよろしくお願いします」
煉「!?」
『!!』
し「千寿郎さんにはお車をお呼びしますね。こちらへどうぞ」
しのぶさん、千ちゃん、アオイちゃん達は物凄い笑顔で部屋を出て行ってしまった。
煉「・・・・・・・」
『・・・・・・』
蜜(キャー!ドキドキするわ!!ていうか、私も同室なの二人とも分かってるかしら!!!)
私は、一睡も出来ずに布団から抜け出す。
厨房に向かうと、既に千ちゃんが朝食の準備に取り掛かっていた。
『・・・千ちゃん。おはよう』
千「美桜さん、おはようございます。・・・眠れなかったんですか?」
私の顔を見て、千ちゃんが心配そうな顔をする。そんな千ちゃんも目の下に隈が出来ている。
『・・・千ちゃんも?』
千「・・はい」
二人で朝食の準備を終えて、その後の他の家事も午前中であっという間に終わってしまった。
千ちゃんは庭で素振りをしている。
私も縁側に座ってさやえんどうの筋をひたすらむいていた。
何かをしていないと落ち着かない・・・
いや、何かしてても落ち着かないんだけど・・・
もうじき昼時だ。
煉獄さんはまだ帰らない・・・
煉獄さん・・・
どうか無事でいてーーーーーーーーーーーーー
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し「何処に行かれるのですか?」
しのぶちゃんが笑顔で質問してくる。
キャー!相変わらず可愛いわ♡
煉獄さんが十二鬼月・下弦の弐を倒した後、私と煉獄さんは負傷具合がひどいという事で隠の人によって明方に蝶屋敷に運ばれたの。
煉獄さんも気を失ってたけど、さっき目覚めた所で・・・
煉「うむ!胡蝶世話になったなありがとう!!俺はもう大丈夫だ!家に帰る!!!」
目覚めてからずっとこの調子。
アオイちゃんや看護婦の女の子達が必死で止めているのに帰ろうとするので、ついにしのぶちゃんが部屋に入ってきたという所。
し「何を寝ぼけた事をおっしゃっているのですか?そんな重体のお身体で私が退院させるとでもお思いですか?」
ピキピキ青筋を立てるしのぶちゃんも可愛い!素敵!!
思わずキュンキュンしちゃう!!
蜜「そうですよ煉獄さん。ちゃんと怪我を治さないと」
煉「むぅ。しかし俺は元気なのだが!」
話が進まなーい!!!
煉獄さん、よっぽどお家に帰りたいのね・・・
蜜「煉獄さん・・・そんなに千寿郎くんに会いたいのですか?」
煉「!!・・・そうだな、鬼を倒したと早く報告がしたいな」
あら、煉獄さんには珍しく歯切れの悪い返事。
ハッ
もしかして
蜜「・・・美桜ちゃんに会いたいんですか?」
煉「っ!!・・・むぅ。」
あの師範が言葉に詰まるなんて!!
キャーッ♡
何だか、私の師範が可愛いわ〜!!
アオイちゃんや、看護婦ちゃんたちも煉獄さんの反応に気がついたみたい。皆顔が赤くなってる!
皆可愛い!!
キュンキュンが止まらない!!!
し「・・・わかりました。こちらも考えますので、とりあえず煉獄さんはまだ寝ていて下さい。きよ、なほ、すみ。煉獄さんを見張ってて頂戴ね」
そう言ってしのぶちゃんはお部屋を出て行ってしまった。
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太陽が傾きかけている・・・
私はすっかりやる事がなくなってしまって、縁側に座って千ちゃんの鍛錬を見ていた。
千ちゃんも、不安を振り払うかの様にひたすら素振りを続けている。
帝都って、ここからそんなに遠くないよね・・・
地方とか、山に行く時は数日帰らない事は多いけど、東京での仕事は大体一晩で帰ってきてたよね・・・
こんなに帰りが遅いなんて、何かあったんじゃ・・
不安が最高潮に達した時だった
鴉「カアッカアァッ!!」
鴉が突然木に止まった。
千ちゃんは素振りを中断する。
鴉「カアッ!煉獄杏寿郎!!負傷ノタメ蝶屋敷ニテ療養中!!千寿郎!美桜は至急蝶屋敷ヘ向カエェ!!」
千「!!」
『えっ、からす。しゃべっ・・・!?』
喋る鴉に吃驚して聞き逃しそうになったけど、煉獄さんが負傷!?
病院に家族が呼ばれるって・・・かなり一大事なんじゃ・・・
『せ、千ちゃん・・・』
千「美桜さん、急いで向かいましょう!」
頭が追いつかない私の手を千ちゃんに掴まれ、大通りまで走る。
すると、通りを走っていた馬車を止めて乗り込んだ。
千「美桜さん!乗って下さい!!」
馬車が動き出す。
たしかに、私たちが走って向かうより全然早い。
煉獄さん・・・怪我したって・・どの程度だろう・・意識はあるのかな・・・
不安で押し潰されそうになっていた私の手に硬くて小さい手が乗せられる。
千「大丈夫です。俺の兄上は強い人だから」
真っ直ぐ前を見据え、そう答えた。
『・・・千ちゃん・・・』
千ちゃん、頼もしすぎるよ!!
いつも可愛い千ちゃんの男の子の部分が見られて感動を覚えた。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
『アオイちゃん!!』
蝶屋敷にたどり着いて、一番に目に入ったアオイちゃんに駆け寄る。
ア「!?美桜さん!」
アオイちゃんは驚いた顔をする。
『れっ!煉獄さんは!?』
私は息も切れ切れに尋ねると、アオイちゃんは気まずそうに目を逸らす。
・・・え?
ア「・・・こちらです」
アオイちゃんの雰囲気に、不安になりながらも千ちゃんと二人後をついていく。
扉を開けると
き「お願いですからちゃんと飲んでください〜」
す「治るものも治らないですよ」
な「しのぶさまの言う事ちゃんと聞いて下さい〜」
きよちゃん、すみちゃん、なほちゃんがミーミー泣いていた。
煉「俺には必要ない!痛みも殆ど感じていないからな!!娘達、俺に構わず他の用事を済ませてくると良い!!!」
『・・・・・・』
千「・・・兄上・・・」
アオイちゃんは頭を抱えている。
ア「・・・目覚めてからずっとこの調子なんです。ほとほと困り果ててしのぶ様が鴉を使ってお二人をお呼びしました」
『そ、それは・・・』
千「兄上が大変ご迷惑をおかけしました・・」
アオイちゃんに頭を下げて、煉獄さんのベッドに近づく。
千「兄上!」
煉「千寿郎!?・・・美桜」
煉獄さんの大きい目が更に大きく見開かれる。
煉「何故、2人がここに・・・」
千「胡蝶さんの鴉から兄上が怪我をしてここに運ばれたと報せを受けました。怪我の具合はいかがですか?」
煉「そうだったのか・・・。うむ!怪我はしたが大したことはない!!」
『・・・・・・』
大した事ないって・・・
頭にも腕にも足にも包帯がグルグル巻かれているけど・・・
煉「・・胡蝶に大袈裟に巻かれてしまったのだ。大丈夫だ」
私の視線に気付いた煉獄さんが安心させる様に言う。
そして、
煉「千寿郎、美桜!俺は十二鬼月を倒した!これで柱になれる!!」
千「!!」
『!!』
千「兄上、やりましたね!!やっぱり僕の兄上は凄い人です!!」
『・・・本当に・・?すごい・・!』
千ちゃんも嬉しくて一人称が戻ってる。
し「お二人とも、わざわざお呼びたてしてしまってすみませんでした」
しのぶさんが笑顔で入ってきた。
千「いえ、兄上の姿が見られて安心しました。報せをいただきありがとうございます。」
ペコリと頭を下げる。
千「では、俺はそろそろ家に戻ります。父上を一人残してきてしまったし、報告もしないといけないので」
『あっ、そうだね。もう暗くなるもんね』
慌てて帰り支度をしようとすると
煉「む。もう行ってしまうのか・・・」
と、残念そうな声。
なんっ、何??このカッコ可愛い顔!!
千「美桜さんは残って下さい」
『っ!?えぇっ?』
千「先程のやりとりを見ていたでしょう?兄上はああ見えて苦薬が嫌いなんです。きっとあれこれ理由をつけて飲まないでしょう。ここにいる看護婦さんたちにこれ以上迷惑をかける訳にはいきません」
し「さすが弟さんですね。お兄様の事がよく分かっておられる様です。美桜さん、良ければ今晩だけでも煉獄さんを見張ってていただけると助かるのですが?」
『え・・私が?だったら千ちゃんの方が・・』
千「いえ!美桜さんの方が適任です。よろしくお願いします。」
煉「?何をコソコソ話しているのだ??」
し「はい、決まりです。美桜さん、ここのベッド使っていいですからね。煉獄さんの事をよろしくお願いします」
煉「!?」
『!!』
し「千寿郎さんにはお車をお呼びしますね。こちらへどうぞ」
しのぶさん、千ちゃん、アオイちゃん達は物凄い笑顔で部屋を出て行ってしまった。
煉「・・・・・・・」
『・・・・・・』
蜜(キャー!ドキドキするわ!!ていうか、私も同室なの二人とも分かってるかしら!!!)