新生活と小人さん
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パチリと目を開ける。
のそのそ起き上がりう〜んと伸びをする。
あれ、私いつ寝たんだろ?
昨日の夜、槇寿郎さんのお部屋でお酒の相手をしてから良く覚えてないなぁ。
身支度を整えて、厨房に向かう。
まだ千ちゃんの姿はないや。
先に顔を洗いに行こうとすると、廊下の向こうから歩いてくる煉獄さんとばったり会う。
煉「っ!」
『あ、煉獄さん。おはようございます』
挨拶をしたけど返事がない・・・
『?煉獄さん?』
顔を覗き込むと
煉「あ、ああ!おはよう!昨日はよく眠れたか?」
『?はい。・・どうかしましたか?』
煉「・・いや、何でもない。俺は鍛錬をしてくる」
『はい!朝食が出来たら声をかけますね!!』
(よもや・・・昨日の記憶がないのか・・・)
あれから、朝食の準備を始めたけれど珍しく千ちゃんが起きて来ない。
どうしたのかな、と部屋を覗きに行く。
『千ちゃん、起きてる?開けてもいい??』
お部屋の襖を開けると、横になったままの千ちゃんの姿。
『千ちゃん!どうしたの??』
千「・・美桜さん。おはようございます。すみません、すぐ起きて朝食の支度を」
無理して起きあがろうとする千ちゃんに駆け寄り、額に手を当てる。
『・・千ちゃん、熱があるよ!今日は寝てて!』
千「でも・・」
『大丈夫だよ!千ちゃん、こういう時くらい甘えていいんだよ?』
あとでお医者さんに診てもらおうね。といい
千ちゃんを寝かせて厨房へと戻る。
よし!
まずは朝食作りからだ!
千ちゃんにはおかゆを作ってあげよう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『失礼します。』
娘が部屋に入ってくる。思わず反応してしまう。
『槇寿郎さん、おはようございます。朝食をお持ちしました。』
槇「・・・お前、昨日のことだが」
『はい?あ、昨日はお酒に付き合わせていただきありがとうございました!』
槇「・・まさかと思うが覚えてないのか?」
『うーん、何となく覚えてますよ。まだお家にいても良いって言ってくれた事と、名前で呼んで良いって言ってくれましたよね』
槇(自分に都合の良いところだけ覚えているのか・・)
『また飲みましょうね!』
槇「!!もう二度と呑むか!さっさと仕事に戻れ!」
『えっ!・・はい。』
少し残念そうに部屋を出て行こうとするが、
『あっ、槇寿郎さん。千ちゃんお熱があって部屋で休んでます。後でお医者様を呼んで診てもらいますね』
と言って部屋を出て行った。
ー千寿郎が・・・。
・・・ふん。
日頃から体を鍛えないからだ。情けない奴だ・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから、お医者様を呼んで千ちゃんを診てもらった。
恐らく過労だろうと、一日ゆっくり寝ていれば良くなるとの事でホッと一安心する。
千ちゃんには寝ててもらって、今日は私が煉獄家の全ての家事を担うことにした!!
家の中の掃除を済ませ、洗濯をして干して、昼食を作り今は門の外の掃き掃除をしている。
・・・初めて、一人で家事をしてみて分かったけど、
すごい大変。息つく間もないよ。
これを、千ちゃんは物心ついた頃から一人で毎日やってたんだ・・・。
偉いなぁ。
千ちゃん、本当は煉獄さんみたいに鬼殺隊に入らなきゃって思ってるんだよね。。。
家事の合間に素振りをしている姿を知ってる。
手も、木剣の血豆や水仕事の赤切れでボロボロなのも知ってる。
でも、泣き言を聞いたことない。
本当に強くて優しい子。。。
千ちゃんがやりたい事をやれる様に力になりたいな・・・
そうだよ。私が今日みたいに家事を全部引き受けたら解決するんじゃないかな?
そう考えたら箒を持つ手に力が入る。
よし!がんばるぞ!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
掃除を終えて、洗濯物を取り込もうと庭に行くと、庭の隅で煉獄さんが素振りをしていた。
凄いなぁ。
ただ剣を振ってるだけなのに何でこんなにカッコいいんだろ。
邪魔しない様に縁側の方に向かうと、千ちゃんがやってきた。
『千ちゃん!ダメだよ。寝てないと・・・』
千「でも・・・美桜さんに全部任せる訳には」
『いいの!こういう時は何もしなくていいんだよ』
千「いえ、これしきの事で伏せっていたら煉獄家の次男としてやっていけません」
・・・千ちゃん、お母さんを早くに亡くしたから甘え方が分からないのかな。。。
よし!
私は縁側に腰掛けると両手を広げる。
『おいで、千ちゃん。』
千「えっ?」
『まだフラフラしてるじゃない。今日はあったかいし、ここで少し横になって。』
ぽんと自分の膝を叩く。
ええっ!と千ちゃんは顔を赤らめる。
えー!可愛いんですけどー!!!!
千「いや、そんな。」
『いいから、おいで』
優しく声かけると、おずおずと寄ってくる。
手を取って、膝枕をしてあげる。
そして、背中をそっとさする。
最初は恥ずかしそうに動いていたけど、暫く背中をさすっていると寝息をたて始める。
そっと顔を伺うと、
てっ天使が!天使が私の膝に!!!
まだあどけない顔・・・
私の着ていた羽織を千ちゃんにかけてあげる。
そして、素振りを続ける煉獄さんを見守る。
なんか、この時間、幸せだなぁ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昨日の美桜とのやりとりを思い出すと呼吸が乱れる・・・
このままでは任務に支障がでるかもしれん。
無心で刀を振り続けるーーーーーー
ようやく呼吸も整ってきた。
一息つこうと縁側に目を向けると、
煉「っ!」
千寿郎を膝枕した美桜が気持ちよさそうに眠っている・・・
二人仲良く眠る姿は姉弟の様で微笑ましい姿だな。
しかし、日が傾いてきている。
千寿郎は羽織を掛けているが、このままでは美桜まで風邪をひいてしまう。
何か掛けるものを持ってきてやるかと動こうとすると、廊下の向こうから父上がやってくるのが見えたー
槇「・・・」
父上は大きくため息を吐く。
すると、自分の着ていた羽織を美桜に掛けた。
そして、庭に目を向けるので慌てて素振りの続きを始める。
ーー父上の存在に気がつかない振りをしていると、父上は意外な行動に出たーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『・・・はっ!』
しまった!!
千ちゃんと一緒に気持ちよくなって寝てしまったぁ!!!
膝を見ると変わらず眠る千ちゃんの姿。
ごめんね、とそっと膝から頭をずらすとパサッと私の肩から羽織が落ちる。
あれ?私の羽織は千ちゃんにかけてるし、これ誰のだろ・・・
陽がだいぶ傾いちゃってる・・・
早く洗濯物取り込まないと!!
顔を上げた私は固まる。
洗濯物がなくなってるーーーー
えっと思って横を見ると、畳まれた洗濯物が。。。
ー皺がよっていてお世辞にも綺麗とは言えないけどー
『煉獄さん!』
千ちゃんをお部屋に運んでから、書物を読んでた煉獄さんに洗濯物の事を聞いてみると、
煉「いや、俺ではないぞ!素振りに夢中で気づかなかった!!」
『え、、そうですか・・・』
千ちゃんも寝てたし、煉獄さんじゃない。
と、言う事はーーーー
槇「何をやかましくしている。飯の準備はいいのか!」
『槇寿郎さん!私がうたた寝している間に誰かが洗濯物を畳んでいたんです!!』
槇「・・・」
『もしかして・・・』
槇寿郎さんは目を逸らす。
やっぱり・・・
『槇寿郎さん!このお家には小人さんがいるんですね!!!』
槇煉「「は?」」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーさっき、私は夢を見ていたー
森の中を歩いていた私は迷ってしまい、途方にくれていた。
そこに小人さんが現れて、私の手を引いてお家に招待してくれたのだ。
お家の中で、ご飯を食べさせてくれたり汚れた足を洗ってくれたり、寒がっていたら毛布をかけてくれた
ーとにかく私が困っていたことを全部助けてくれたのだー
『あれは・・夢じゃなかったのかも』
キュピーンと音がしそうな位真面目な顔で言う。
槇「・・・馬鹿な事を言っていないでさっさと飯の支度をしろ!」
何か怒って行っちゃった・・・。
煉獄さんは何故か書物で顔を隠しながら震えていた。
のそのそ起き上がりう〜んと伸びをする。
あれ、私いつ寝たんだろ?
昨日の夜、槇寿郎さんのお部屋でお酒の相手をしてから良く覚えてないなぁ。
身支度を整えて、厨房に向かう。
まだ千ちゃんの姿はないや。
先に顔を洗いに行こうとすると、廊下の向こうから歩いてくる煉獄さんとばったり会う。
煉「っ!」
『あ、煉獄さん。おはようございます』
挨拶をしたけど返事がない・・・
『?煉獄さん?』
顔を覗き込むと
煉「あ、ああ!おはよう!昨日はよく眠れたか?」
『?はい。・・どうかしましたか?』
煉「・・いや、何でもない。俺は鍛錬をしてくる」
『はい!朝食が出来たら声をかけますね!!』
(よもや・・・昨日の記憶がないのか・・・)
あれから、朝食の準備を始めたけれど珍しく千ちゃんが起きて来ない。
どうしたのかな、と部屋を覗きに行く。
『千ちゃん、起きてる?開けてもいい??』
お部屋の襖を開けると、横になったままの千ちゃんの姿。
『千ちゃん!どうしたの??』
千「・・美桜さん。おはようございます。すみません、すぐ起きて朝食の支度を」
無理して起きあがろうとする千ちゃんに駆け寄り、額に手を当てる。
『・・千ちゃん、熱があるよ!今日は寝てて!』
千「でも・・」
『大丈夫だよ!千ちゃん、こういう時くらい甘えていいんだよ?』
あとでお医者さんに診てもらおうね。といい
千ちゃんを寝かせて厨房へと戻る。
よし!
まずは朝食作りからだ!
千ちゃんにはおかゆを作ってあげよう
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『失礼します。』
娘が部屋に入ってくる。思わず反応してしまう。
『槇寿郎さん、おはようございます。朝食をお持ちしました。』
槇「・・・お前、昨日のことだが」
『はい?あ、昨日はお酒に付き合わせていただきありがとうございました!』
槇「・・まさかと思うが覚えてないのか?」
『うーん、何となく覚えてますよ。まだお家にいても良いって言ってくれた事と、名前で呼んで良いって言ってくれましたよね』
槇(自分に都合の良いところだけ覚えているのか・・)
『また飲みましょうね!』
槇「!!もう二度と呑むか!さっさと仕事に戻れ!」
『えっ!・・はい。』
少し残念そうに部屋を出て行こうとするが、
『あっ、槇寿郎さん。千ちゃんお熱があって部屋で休んでます。後でお医者様を呼んで診てもらいますね』
と言って部屋を出て行った。
ー千寿郎が・・・。
・・・ふん。
日頃から体を鍛えないからだ。情けない奴だ・・・
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あれから、お医者様を呼んで千ちゃんを診てもらった。
恐らく過労だろうと、一日ゆっくり寝ていれば良くなるとの事でホッと一安心する。
千ちゃんには寝ててもらって、今日は私が煉獄家の全ての家事を担うことにした!!
家の中の掃除を済ませ、洗濯をして干して、昼食を作り今は門の外の掃き掃除をしている。
・・・初めて、一人で家事をしてみて分かったけど、
すごい大変。息つく間もないよ。
これを、千ちゃんは物心ついた頃から一人で毎日やってたんだ・・・。
偉いなぁ。
千ちゃん、本当は煉獄さんみたいに鬼殺隊に入らなきゃって思ってるんだよね。。。
家事の合間に素振りをしている姿を知ってる。
手も、木剣の血豆や水仕事の赤切れでボロボロなのも知ってる。
でも、泣き言を聞いたことない。
本当に強くて優しい子。。。
千ちゃんがやりたい事をやれる様に力になりたいな・・・
そうだよ。私が今日みたいに家事を全部引き受けたら解決するんじゃないかな?
そう考えたら箒を持つ手に力が入る。
よし!がんばるぞ!!
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掃除を終えて、洗濯物を取り込もうと庭に行くと、庭の隅で煉獄さんが素振りをしていた。
凄いなぁ。
ただ剣を振ってるだけなのに何でこんなにカッコいいんだろ。
邪魔しない様に縁側の方に向かうと、千ちゃんがやってきた。
『千ちゃん!ダメだよ。寝てないと・・・』
千「でも・・・美桜さんに全部任せる訳には」
『いいの!こういう時は何もしなくていいんだよ』
千「いえ、これしきの事で伏せっていたら煉獄家の次男としてやっていけません」
・・・千ちゃん、お母さんを早くに亡くしたから甘え方が分からないのかな。。。
よし!
私は縁側に腰掛けると両手を広げる。
『おいで、千ちゃん。』
千「えっ?」
『まだフラフラしてるじゃない。今日はあったかいし、ここで少し横になって。』
ぽんと自分の膝を叩く。
ええっ!と千ちゃんは顔を赤らめる。
えー!可愛いんですけどー!!!!
千「いや、そんな。」
『いいから、おいで』
優しく声かけると、おずおずと寄ってくる。
手を取って、膝枕をしてあげる。
そして、背中をそっとさする。
最初は恥ずかしそうに動いていたけど、暫く背中をさすっていると寝息をたて始める。
そっと顔を伺うと、
てっ天使が!天使が私の膝に!!!
まだあどけない顔・・・
私の着ていた羽織を千ちゃんにかけてあげる。
そして、素振りを続ける煉獄さんを見守る。
なんか、この時間、幸せだなぁ。
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昨日の美桜とのやりとりを思い出すと呼吸が乱れる・・・
このままでは任務に支障がでるかもしれん。
無心で刀を振り続けるーーーーーー
ようやく呼吸も整ってきた。
一息つこうと縁側に目を向けると、
煉「っ!」
千寿郎を膝枕した美桜が気持ちよさそうに眠っている・・・
二人仲良く眠る姿は姉弟の様で微笑ましい姿だな。
しかし、日が傾いてきている。
千寿郎は羽織を掛けているが、このままでは美桜まで風邪をひいてしまう。
何か掛けるものを持ってきてやるかと動こうとすると、廊下の向こうから父上がやってくるのが見えたー
槇「・・・」
父上は大きくため息を吐く。
すると、自分の着ていた羽織を美桜に掛けた。
そして、庭に目を向けるので慌てて素振りの続きを始める。
ーー父上の存在に気がつかない振りをしていると、父上は意外な行動に出たーー
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『・・・はっ!』
しまった!!
千ちゃんと一緒に気持ちよくなって寝てしまったぁ!!!
膝を見ると変わらず眠る千ちゃんの姿。
ごめんね、とそっと膝から頭をずらすとパサッと私の肩から羽織が落ちる。
あれ?私の羽織は千ちゃんにかけてるし、これ誰のだろ・・・
陽がだいぶ傾いちゃってる・・・
早く洗濯物取り込まないと!!
顔を上げた私は固まる。
洗濯物がなくなってるーーーー
えっと思って横を見ると、畳まれた洗濯物が。。。
ー皺がよっていてお世辞にも綺麗とは言えないけどー
『煉獄さん!』
千ちゃんをお部屋に運んでから、書物を読んでた煉獄さんに洗濯物の事を聞いてみると、
煉「いや、俺ではないぞ!素振りに夢中で気づかなかった!!」
『え、、そうですか・・・』
千ちゃんも寝てたし、煉獄さんじゃない。
と、言う事はーーーー
槇「何をやかましくしている。飯の準備はいいのか!」
『槇寿郎さん!私がうたた寝している間に誰かが洗濯物を畳んでいたんです!!』
槇「・・・」
『もしかして・・・』
槇寿郎さんは目を逸らす。
やっぱり・・・
『槇寿郎さん!このお家には小人さんがいるんですね!!!』
槇煉「「は?」」
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ーさっき、私は夢を見ていたー
森の中を歩いていた私は迷ってしまい、途方にくれていた。
そこに小人さんが現れて、私の手を引いてお家に招待してくれたのだ。
お家の中で、ご飯を食べさせてくれたり汚れた足を洗ってくれたり、寒がっていたら毛布をかけてくれた
ーとにかく私が困っていたことを全部助けてくれたのだー
『あれは・・夢じゃなかったのかも』
キュピーンと音がしそうな位真面目な顔で言う。
槇「・・・馬鹿な事を言っていないでさっさと飯の支度をしろ!」
何か怒って行っちゃった・・・。
煉獄さんは何故か書物で顔を隠しながら震えていた。