漫画(ジャンプ系)
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穏やかな曇りの日だった。海も凪いでおり、暇を持て余したゾロが甲板で鍛錬と称して腕立て伏せをしていた。ゆっくりと流れる雲の流れを見ていたナミも、あくびを一つした。そういえばその辺りを掃除していた彼女とブルックが見当たらない、と思いかけてやめた。恋仲であるその二人が一緒に消えているということを、深く考えるだけ野暮である。
基本的に男も女もそれぞれが大部屋で生活しているからサニー号に専用の個室というものは存在しない――チョッパーやフランキーなんかは専用の作業部屋は持っているが――。とにもかくにも二人きりになれる部屋なんてものがこの船には少ないのだ。だからブルックと彼女は、展望台兼ジムにいた。まだ昼だから望遠鏡で星を見に来る奴はいないし、晴れていたらゾロは外で鍛錬するからトレーニングしようとやってくる奴もいない。薄暗い部屋の中で二人は向かい合っていた。シャツのボタンを自ら一つひとつ外すブルックの手つきを彼女はじっと観察している。小さなボタンをつまんで、ボタンホ―ルへ通す細かい作業をこなす指の関節が精巧に動作しているのを見るのが彼女は好きだった。出来のいい絡繰のようだ、と彼女はいつも思う。最初はその関節の動きがあまりにも興味深くて、色っぽい雰囲気がどこかへ飛んでいってしまった。チョッパーさんに人体の仕組みの本を借りようかな……と真剣に考えている彼女の表情が可愛く思えて、仕切りなおさなかったブルックにも原因があるのだが。
露わになったブルックの肋骨に、彼女は手を伸ばす。歴戦の癖に牛乳により修復されて滑らかな曲線をなぞる細い指を、今度はブルックが真剣に見つめている。自分の骨や服で出来た影に、彼女の指が沈んでいく。特に何かしらの感覚があるわけではないが、普段は隠されているパーツを恋人に触れられていて、その指が自分の骨に囲われた内側にあるという事実がブルックの興奮を高めた。彼女はといえば肋骨そのものの造形を美しいと思っている。
「私でいうなら、この辺りですかね」
何の気無しに彼女が自分の胸の下あたりを指したので、ブルックもその長い腕を彼女の胴体に伸ばした。あっ、と彼女が上げた声は抗議のそれか嬌声か。服の上からでも、内臓や筋肉の質量がよくわかった。ブルックの指が腹よりも下へ下がっていく。
「二人きりだったら、見せてくれるのでしょう」
ヨホホ、とブルックが目を細めたのが(瞼もないのに)彼女には分かった。意地が悪い、と彼女はブルックを軽く睨むが彼はどこ吹く風でショートパンツの縁にかけた指を動かしはしない。結局彼女は自分でショートパンツをずり下げる。色気のある下着など持っていないから、洗いざらしの素っ気ない綿のパンツがブルックの視界に写る。面白くないでしょう、と往生際悪く言う彼女の腰をブルックは抱いた。薄い皮膚の下に浮いた腰骨とむき出しの指の関節が当たる。体温がない彼の指は、温かくも冷たくもない。だが彼女は、その硬い感触が好きだった。他の誰でもなく、ブルックに触れられているという実感を得られるからだ。硬いばかりのブルックの膝の上に乗せられた彼女は、ブルックの骨盤に触れた。肉の身を持っていない男と、肉の身を持っている女の交わりはお互いの輪郭をなぞるばかりだ。とっくに失われたはずの機能が熱を持つ感覚を、ブルックは最近になって思い出している。それが悔しくないわけではなかったが、今この時でも羞恥と喜びで歪む恋人の顔が見られることは口笛でも吹きたいくらい嬉しいことであった。
基本的に男も女もそれぞれが大部屋で生活しているからサニー号に専用の個室というものは存在しない――チョッパーやフランキーなんかは専用の作業部屋は持っているが――。とにもかくにも二人きりになれる部屋なんてものがこの船には少ないのだ。だからブルックと彼女は、展望台兼ジムにいた。まだ昼だから望遠鏡で星を見に来る奴はいないし、晴れていたらゾロは外で鍛錬するからトレーニングしようとやってくる奴もいない。薄暗い部屋の中で二人は向かい合っていた。シャツのボタンを自ら一つひとつ外すブルックの手つきを彼女はじっと観察している。小さなボタンをつまんで、ボタンホ―ルへ通す細かい作業をこなす指の関節が精巧に動作しているのを見るのが彼女は好きだった。出来のいい絡繰のようだ、と彼女はいつも思う。最初はその関節の動きがあまりにも興味深くて、色っぽい雰囲気がどこかへ飛んでいってしまった。チョッパーさんに人体の仕組みの本を借りようかな……と真剣に考えている彼女の表情が可愛く思えて、仕切りなおさなかったブルックにも原因があるのだが。
露わになったブルックの肋骨に、彼女は手を伸ばす。歴戦の癖に牛乳により修復されて滑らかな曲線をなぞる細い指を、今度はブルックが真剣に見つめている。自分の骨や服で出来た影に、彼女の指が沈んでいく。特に何かしらの感覚があるわけではないが、普段は隠されているパーツを恋人に触れられていて、その指が自分の骨に囲われた内側にあるという事実がブルックの興奮を高めた。彼女はといえば肋骨そのものの造形を美しいと思っている。
「私でいうなら、この辺りですかね」
何の気無しに彼女が自分の胸の下あたりを指したので、ブルックもその長い腕を彼女の胴体に伸ばした。あっ、と彼女が上げた声は抗議のそれか嬌声か。服の上からでも、内臓や筋肉の質量がよくわかった。ブルックの指が腹よりも下へ下がっていく。
「二人きりだったら、見せてくれるのでしょう」
ヨホホ、とブルックが目を細めたのが(瞼もないのに)彼女には分かった。意地が悪い、と彼女はブルックを軽く睨むが彼はどこ吹く風でショートパンツの縁にかけた指を動かしはしない。結局彼女は自分でショートパンツをずり下げる。色気のある下着など持っていないから、洗いざらしの素っ気ない綿のパンツがブルックの視界に写る。面白くないでしょう、と往生際悪く言う彼女の腰をブルックは抱いた。薄い皮膚の下に浮いた腰骨とむき出しの指の関節が当たる。体温がない彼の指は、温かくも冷たくもない。だが彼女は、その硬い感触が好きだった。他の誰でもなく、ブルックに触れられているという実感を得られるからだ。硬いばかりのブルックの膝の上に乗せられた彼女は、ブルックの骨盤に触れた。肉の身を持っていない男と、肉の身を持っている女の交わりはお互いの輪郭をなぞるばかりだ。とっくに失われたはずの機能が熱を持つ感覚を、ブルックは最近になって思い出している。それが悔しくないわけではなかったが、今この時でも羞恥と喜びで歪む恋人の顔が見られることは口笛でも吹きたいくらい嬉しいことであった。
