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休日、道を歩いているとおれを呼ぶ声が聞こえたので、そちらのほうへ顔を向けた。幼馴染の雑貨屋の娘だ。
「サボり?」
「非番だ」
弟じゃあるまいし、と顔をしかめたおれと対照的に彼女はからからと笑った。立ち話が始まるのを察して、おれたちは道の真ん中から建物の方へと寄る。日影に入っても暑さはそう変わらなかった。
「昨日まで出張だったんでしょ。おばさんから聞いた」
なら、会う前から今日おれが非番だということは分かっていたはずだ。彼女とお袋は仲が良い。おれと話した時間よりお袋と話した時間のほうが長いんじゃないだろうかとさえ思う。
「おれに直接連絡すればいいだろ」
「だっておばさんに聞いたほうが早いから」
それは彼女の言うとおりだった。おれたちのようなぺーぺーにも、実家の八百屋にも電伝虫を所持するような余裕はない。彼女は黙り込んだおれの手を取ってじろじろと見た。少し前から、会うたびにこうやって検分されるのがお決まりになっている。
「すっかり海軍さんの手になっちゃってさぁ」
初めておれの手のひらを確認したとき、銃やら剣やらに合わせてできたタコに対して彼女はため息をついた。思えば、海軍に入ると伝えたときも良い反応はしていなかった。昔はおれや弟と猫の子のようにじゃれあったり喧嘩していたはずだ。むしろこいつが一番血の気が多かったように思う。だから、その嫌そうな反応がおれも弟も意外だった。
彼女の指先が、おれの短い爪を一つ一つなぞる。
「ちゃんと揃ってるみたいだね、指」
「商品みたいに言うな」
おれの抗議を流して、彼女はおれの腕をぽんぽんと叩いた。
「おかえり」
言うの忘れてた、と彼女は笑う。その笑顔を見るとおれは何も言えなくなってしまう。この一連の流れをやるようになったのはいつからなのか、おれは本当は分かっている。あのマリンフォードの、頂上戦争と呼ばれる大変な戦いに巻き込まれて以来だ。
「……ただいま」
おれのぶっきらぼうな返事でも彼女は嬉しそうだった。
「飯でも食いに行くか」
「いいね。昨日から新メニュー出してるんだ、いつものとこ」
言うが早いが、彼女はおれの手を取って歩き出す。おれは彼女を追って、自分より一回りも二回りも小さいその手をしっかりと握りなおした。日影から出たおれたちに陽射しが降り注ぐ。汗ばんでも、手はちゃんと繋がれていた。
「サボり?」
「非番だ」
弟じゃあるまいし、と顔をしかめたおれと対照的に彼女はからからと笑った。立ち話が始まるのを察して、おれたちは道の真ん中から建物の方へと寄る。日影に入っても暑さはそう変わらなかった。
「昨日まで出張だったんでしょ。おばさんから聞いた」
なら、会う前から今日おれが非番だということは分かっていたはずだ。彼女とお袋は仲が良い。おれと話した時間よりお袋と話した時間のほうが長いんじゃないだろうかとさえ思う。
「おれに直接連絡すればいいだろ」
「だっておばさんに聞いたほうが早いから」
それは彼女の言うとおりだった。おれたちのようなぺーぺーにも、実家の八百屋にも電伝虫を所持するような余裕はない。彼女は黙り込んだおれの手を取ってじろじろと見た。少し前から、会うたびにこうやって検分されるのがお決まりになっている。
「すっかり海軍さんの手になっちゃってさぁ」
初めておれの手のひらを確認したとき、銃やら剣やらに合わせてできたタコに対して彼女はため息をついた。思えば、海軍に入ると伝えたときも良い反応はしていなかった。昔はおれや弟と猫の子のようにじゃれあったり喧嘩していたはずだ。むしろこいつが一番血の気が多かったように思う。だから、その嫌そうな反応がおれも弟も意外だった。
彼女の指先が、おれの短い爪を一つ一つなぞる。
「ちゃんと揃ってるみたいだね、指」
「商品みたいに言うな」
おれの抗議を流して、彼女はおれの腕をぽんぽんと叩いた。
「おかえり」
言うの忘れてた、と彼女は笑う。その笑顔を見るとおれは何も言えなくなってしまう。この一連の流れをやるようになったのはいつからなのか、おれは本当は分かっている。あのマリンフォードの、頂上戦争と呼ばれる大変な戦いに巻き込まれて以来だ。
「……ただいま」
おれのぶっきらぼうな返事でも彼女は嬉しそうだった。
「飯でも食いに行くか」
「いいね。昨日から新メニュー出してるんだ、いつものとこ」
言うが早いが、彼女はおれの手を取って歩き出す。おれは彼女を追って、自分より一回りも二回りも小さいその手をしっかりと握りなおした。日影から出たおれたちに陽射しが降り注ぐ。汗ばんでも、手はちゃんと繋がれていた。
