ゲーム作品
パルデアにある実家へ久しぶりに帰ったら、庭に変なポケモンがのそのそと歩いていた。四本足で、緑のむっちりとした尻尾を引きずっている。自分がカロスで働いている間に、こんな新ポケモンがパルデアで発見されていたのか。持っている図鑑はアップデートがされていないのか、「データがありません」と返すだけだった。
そのポケモンは割と大きいが、春の午後の日差しに羽を広げてひらべったくなってくつろいでいるようだった。羽といっても、鳥ポケモンという感じではなくむしろ虫ポケモンに近いようだった。胴体は白いもふもふとした毛に覆われている。あぁ、と私は手を叩く。何に似ているかといわれれば、ウルガモスに似ているのだった。
「どうしたの、庭に突っ立って」
ドアが開いて、母親が出てきた。いつまでも経っても入ってこないから怪訝に思われたらしい。
「おかーさん、このポケモンどうしたの」
「ウルガモスちゃんのこと?」
「う、」
ウルガモスではなくない? と素直な思いが口から飛び出したが、母は意に介さないようだった。
「ウルガモスは地面にひらべったくならないしこんな尻尾ないでしょ!」
ほら、と自分の手持ちの図鑑を見せる。しかし図鑑の写真と庭にいる謎のポケモンを見比べても、母はピンと来ていないようだった。そういえばこの人は細かいことを気にしないというか虫ポケモンに対して苦手意識もない代わりにほとんど興味もない人間だった。とうの謎のポケモンは、自分が話題の中心にあることに構わず相変わらず呑気に日向ぼっこを続けている。私はため息をつかないように――ため息をつくと母親から咎められるため――注意をして質問を紡いだ。
「大体、どこから来たの。このポケモン」
「ちょっと前に庭に遊びに来たの。あんまりにも気持ちよさそうにお昼寝してるから、可愛くなっちゃった」
「そう……」
あっさりゲットされてくれたのよ、とモンスターボールを見せてくる。母親がボールを持っているところは初めて見たかもしれない。家に元々いるパピモッチは登録上は父親のポケモンだ。
「せっかくならカロスのポケモンフードでも買ってきてもらえばよかった」
「ポケモンフード食べるの?」
「ウルガモスちゃんのこと何だと思ってるの」
少なくともウルガモスだとは思ってない。ただゲットされたということは一応ポケモンではあるのだろうし、大きさの割にはのんびりした性質のようで母親及びご近所さんを何か危ない目に遭わすようには思えない。いよいよ爆睡し始めて鼻提灯を膨らませ始めた謎のポケモンにそっと触れる。知らない人間に触られているのに動じないその体は、太陽の光をすっかり吸ったように温かかった。
そのポケモンは割と大きいが、春の午後の日差しに羽を広げてひらべったくなってくつろいでいるようだった。羽といっても、鳥ポケモンという感じではなくむしろ虫ポケモンに近いようだった。胴体は白いもふもふとした毛に覆われている。あぁ、と私は手を叩く。何に似ているかといわれれば、ウルガモスに似ているのだった。
「どうしたの、庭に突っ立って」
ドアが開いて、母親が出てきた。いつまでも経っても入ってこないから怪訝に思われたらしい。
「おかーさん、このポケモンどうしたの」
「ウルガモスちゃんのこと?」
「う、」
ウルガモスではなくない? と素直な思いが口から飛び出したが、母は意に介さないようだった。
「ウルガモスは地面にひらべったくならないしこんな尻尾ないでしょ!」
ほら、と自分の手持ちの図鑑を見せる。しかし図鑑の写真と庭にいる謎のポケモンを見比べても、母はピンと来ていないようだった。そういえばこの人は細かいことを気にしないというか虫ポケモンに対して苦手意識もない代わりにほとんど興味もない人間だった。とうの謎のポケモンは、自分が話題の中心にあることに構わず相変わらず呑気に日向ぼっこを続けている。私はため息をつかないように――ため息をつくと母親から咎められるため――注意をして質問を紡いだ。
「大体、どこから来たの。このポケモン」
「ちょっと前に庭に遊びに来たの。あんまりにも気持ちよさそうにお昼寝してるから、可愛くなっちゃった」
「そう……」
あっさりゲットされてくれたのよ、とモンスターボールを見せてくる。母親がボールを持っているところは初めて見たかもしれない。家に元々いるパピモッチは登録上は父親のポケモンだ。
「せっかくならカロスのポケモンフードでも買ってきてもらえばよかった」
「ポケモンフード食べるの?」
「ウルガモスちゃんのこと何だと思ってるの」
少なくともウルガモスだとは思ってない。ただゲットされたということは一応ポケモンではあるのだろうし、大きさの割にはのんびりした性質のようで母親及びご近所さんを何か危ない目に遭わすようには思えない。いよいよ爆睡し始めて鼻提灯を膨らませ始めた謎のポケモンにそっと触れる。知らない人間に触られているのに動じないその体は、太陽の光をすっかり吸ったように温かかった。
