「範太くん！」
部屋でひとりくつろいでいると、彼女が怒ってこちらに駆け寄ってくる。
怒ってる顔もかわいーのよ
原因は分かってっけど、とぼけたふりをする。
「ん？なーによ？」
「何？じゃないのよ、分かってるでしょ？」
「わっかんねぇなー、ナマエちゃんとのツーショットをクラスラインに上げたこと？それとも、待受が寝顔なこと？」
「それだよ！…て、え？後半は初耳なんだけど、誰かに見られたりしてないよね！？…何でそんないつもイジワルばっかりするのよ」

表情がコロコロ変わる彼女が可愛くてしょーがないから、とか言ったらさらに怒られんのかな？
「範太くん、他の人には優しいのに…私のこと嫌いになった？」
下を向き目に涙をにじませる
おっと、泣かせるのは流石にねーな
「嫌いなわけねーでしょ、好きな子はいじめたくなっちゃうってやつよ、好きで好きでたまんねぇの」
あと、牽制の意味もあったりするんだけど、と泣きそうな彼女をそっと抱きしめて涙を拭う

泣かせる原因を作ったのも俺で泣き止ませるのも俺。
俺で全部染めてぇ何て独占欲すげーな

「俺がイジワルすんのはナマエちゃんだけよ？
「…特別ってコト？」
「そーいうこと、やめちゃっていいの？」
「…ずるい！」

あーあー、本当チョロいんだから、
そのうち俺以外に騙されないか瀬呂くん心配になるわ
まぁ、ぜってー離してやんねぇけど