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逃げ道に使ってよ
🎗️大人瀬呂
🎗️大人瀬呂
助けて、助けて、助けて…
「俺を言い訳にしていーから、逃げ道に使ってよ」
私が辛いとき、救ってくれたのはヒーローだった。
―
近頃上手く行かない。
具体的に何がって言われると言葉にし辛いし、多分、他人から見ればそれは些細なことで、私より辛い人いっぱい居るし、そんなこと言ってられないんだけど。
人に頼られると断れなくて、何でもしちゃって、結果いっぱいいっぱいになる。
見栄を張るこの残念な性格を直したい。
結局、皆に良い人って思われたいだけなんだよね。
「辛さに順位なんてねーでしょ。ナマエは素直すぎんのよ。」
飲み友達の瀬呂くんは、そう言ってもう何杯目か分からないお酒を口にした。
彼と出会ったのは、何年前だっただろうか、今みたいにいっぱいいっぱいになった私がバーで飲みつぶれていた時に声をかけてくれたのが瀬呂くんだ。
逃げ道に使って良い、そう言われてからというもの、「ほっとけねぇから」って彼の方から連絡してくれて、ちょっと心が疲れてくると瀬呂くんと飲みに行くのが定番になった。
ヒーローってすごいよね、こんな一般人にも優しくしてくれるんだもん、本当に尊敬するわ。って思ってたら口に出てたみたい。
「…いや、全然分かってねーじゃん。」
分かってないって何よ?私は本当に感謝してるっていうのに。
瀬呂くんは、はぁ…とため息を吐いて項垂れたかと思うと、こちらを真剣な目で見つめ
「申し訳ねぇけど俺はプライベートで誰彼構わず助けるタイプじゃねーの、ナマエに惚れたから、守りてぇなって思っただけなのよ」
全部愛してあげるから、これからも一番に頼ってくれね?