前世の推しに嫌いと言われて二十七年経ちました。
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それからは何も無い日々を過ごした
何も無い、と言えば何もなかった訳ではないけど……
真一郎くん……佐野さんとは仲良くやっている
……一瞬でも助けなきゃ良かったって思ってごめん
竜胆からの連絡は無い
元より住んでる世界が違うのだ
私は私の人生を歩もう
「泥棒ーー!!!」
「え?」
「邪魔だ!!!」
ドンッ
「っ!!!」
あれ?これ前にもあったよね??
今度こそダメなのかなぁ
いや、受身を取って……!!
ガシッ
「まぁーた無理してる」
「え?……………………蘭?」
「また、強盗かよ
お前強盗に会いすぎなんだよ」
それに、何で電話出ねぇんだよ
「え?え?何で……?」
「何でもかんでもねぇーよ
お前また拒否しただろ」
オレ怒ってんだよ〜
「思い……出したの?」
「……忘れててごめん
でも、ちゃんと思い出したから」
「蘭っ!!」
「おっと熱烈ー……大丈夫、もう忘れないから」
「心配したんだから!!」
「ごめん」
「許さない」
「え……?いや、え??」
「今度フレンチのレストラン」
「ははっ、分かった分かった」
子供っぽいのは知ってる
だけど……
「蘭、伝えたいことがあるの」
「ん?なぁーに?」
「あのね」
カランと何処かで音がした気がした
背中を押してくれる音が、大好きな音がした
夢の中で言われた言葉がふと思い出された
忘れてたはずなのに
うん、幸せになるよ
だから安心してイザナ
大好きでした
夏の暑い日差しが照りつける中、蘭と2人で歩いて行った
もう、振り返らない
前世の推しに嫌いと言われて27年
色々ありましたが、生きています