急募:推しが逆トリップしてきた場合の対処法
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朝になったので朝ごはんを作って蘭ちゃんを起こしに行ったら蘭ちゃんが居なかった
家中探したけどどこにも居なかった
帰ったのかなと思ったけど玄関に靴が無かったので外に出た可能性もある
思考するのは一瞬で気づいたら外に飛び出していた
ここは田舎だからとても広い
子供の足でどこまでいけるだろうか……
もしかして誘拐でもされてたら……!!
「蘭ちゃーーん!!!」
蘭ちゃん蘭ちゃん蘭ちゃん!!!
どこに行ったの!?
近所を探しても居なかったからそろそろ車を使おうかと思ったが小回りがきかない
そのままの足で隣町へと行く
蘭ちゃんどこに行ったの??
蘭ちゃんを探して3時間が経った
隣町の寂れた公園でポツンと座っている蘭ちゃんを見つけた
「蘭ちゃん!!!!!」
「っ!?…………さや?」
「蘭ちゃん探したんだよ!?どうして……!!」
「ごめんなさい……!!これ以上さやに迷惑かけたくなくて……」
「蘭ちゃんっ!」
「だってオレ気持ち悪いじゃん!!
顔だって悪いし、いきなり家に現れるとか気持ち悪いじゃん!?
帰れるかも分からないし……!!
それなのに……さやは優しくしてくれるし……」
もうオレ、どうすればいいか分からないよ……
「そういう時は助けてって言えばいいんだよ。そしたら何があっても蘭ちゃんの事を助けるから」
「さや……」
「だからひと言、助けてって言って。必ず助けるから」
君を守るから
「…………………………たすけて、さや……」
「うん、助ける」
君を必ず元の世界に返すから
「うぅっ……!」
蘭ちゃんを抱きしめた
ただ胸の中で泣く蘭ちゃんを抱きしめるしか出来なかった
8歳の子が知らない世界に来て大丈夫なわけないよね
不安だったよね
ごめんね
自分のことしか考えてなかった自分を恥じた
「さや、もう大丈夫……オレは大丈夫だよ」
帰ろう
「蘭ちゃん、一緒に帰ってくれるの?」
「オレの今の場所はさやの所だから……」
ダメ?
「ううん!お家に帰ろうね」
2人して手を繋いで家に帰った
この小さな手を決して離すものかと誓った
だけど、いつかは離さなければ
その時がくるまでは……
「一緒に居ようね」
蘭ちゃんが行方不明になった日から1週間が経った
まだ、帰る手段は見つからない
だけど……
「さやさや、一緒に……やっぱり、なんでもない……」
蘭ちゃんがちょっとおかしいです
何か言いたげなんだけど言わない
遠慮は結構無くなってきたんだけどなぁ……
「蘭ちゃん何か言いたいことあるの?」
「うっ……」
「蘭ちゃんの願いなら何でも叶えるから、言って?」
「その……さやと……」
「私と?」
「一緒に…………」
「うん」
「ね……寝てみたい……です……」
「うん???」
寝てみたいねてみたい寝てみたい……
「え?それだけ??」
「それだけじゃない!!!」
むぅっと蘭ちゃんが膨れてしまった
そんな蘭ちゃんも可愛い
「ふふっ、今日一緒に寝よーねー」
「ホント!?」
不機嫌が一瞬で治った
いや、単純か可愛いな!!!
夜になった
蘭ちゃんが枕を持って私の部屋へと来る
「さや……」
「ほら、おいで」
「ん」
狭いベッドで2人横になる
蘭ちゃんはもう眠そうだ
「蘭ちゃんおやすみ」
「ん……おやす、み……」
すーすーと寝息が聞こえてくる
気づいたら蘭ちゃんの頭を撫でていた
「りんどぉ……」
ポロリと蘭ちゃんの目から涙が流れる
やっぱり寂しいんだよね……
今くらいは気をはらないで……どうか、この子に良き夢を……