急募:推しが逆トリップしてきた場合の対処法
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「うっ……朝ぁ……?」
……何でソファーで寝てるんだっけ?
日差しが眩しすぎて目が覚めました
あ、そういえば……
パタパタと足早に部屋へと行く
そっとドアを開けてみたら……男の子がベッドに寝ていた
あ、夢じゃなかったんだ
頬を抓ってみる
痛い
現実……???
「とりあえず、朝ごはん作るか」
気持ちのいい安心できる香りに包まれて寝てたら、美味しそうな匂いがしてきた
ゆっくりと目を開ける
知らない天井と知らない部屋だった
やっぱり昨日の事は現実だったんだ……
怖くなった
こんな誰も知合いがいない世界でどうしよう……
泣きたくなったがぐっと我慢する
泣いちゃダメだ
竜胆……
「蘭ちゃんおはようー
朝ごはん出来たから食べよう」
「おはよう、ございます……」
何で知らない、他人のオレなんかにこの人はこんなに優しくしてくれるんだろう?
オレなんか……
「蘭ちゃん大丈夫?」
「大丈夫」
朝ごはんを食べてからボーッとし続ける蘭ちゃんが心配になる
朝ごはん不味かったかな??
それとも……
「蘭ちゃん大丈夫だよ。きっと元の世界に帰れるから」
「ホント……?」
「帰る方法一緒に探そうね」
「っ、うん……」
やっぱり帰りたいよね……
家族も心配してるだろうし
「ねぇ、蘭ちゃん。蘭ちゃんの家族の事教えてくれない?」
「家族……オレの家族はね……」
それから蘭ちゃんの家族……主に弟の竜胆の事を聞いた
蘭ちゃんめっちゃ竜胆の事可愛がってるじゃん
流石何気にお兄ちゃんしてる意外性No.1
「それでね!!」
「うんうん」
「あ、ごめんなさい……オレばっかり話して……」
「大丈夫だよ。蘭ちゃんの事いっぱい教えて」
「……うん!!」
幼い推し尊いわぁ……
午前は蘭ちゃんの話しを聞いて終わった
お昼ご飯を食べてそろそろ蘭ちゃんの服を買いにいかねば
「蘭ちゃん、お買い物いこっか!」
「オレ、お金持ってない……」
「大丈夫お姉さんに任せなさい」
推し貯金がマジで推しの為になるとは……人生何があるかわからねぇな
「うーん……大きいね……」
「大丈夫」
「買うまでちょっと我慢してね」
Sサイズの服でもぶかぶかだ
いやぁーこれはこれで可愛い……
スっとスマホを掲げる
避けられた
回避能力あがってるね!!!
某ショッピングモールについた
車を通勤以外に使うのと隣に誰か乗せるの久しぶり過ぎてめっちゃ緊張した
「蘭ちゃん好きな服買っていいよー」
「好きな……?」
「うーん……とりあえずこれ試着してみよっか!」
手近にあったTシャツを渡す
シンプルだけど素敵なデザインのTシャツを渡す
「うん……」
キョロキョロとしながら試着室へと入っていく
大丈夫置いてかないから
1分程で試着室の扉が開いた
「ど……どうかな?」
「神様ありがとう」
めっちゃ似合ってました
とりあえずお買い上げが決定した
その後蘭ちゃんを着せ替え人形にしてちょっと遊んでしまった
「こんなに……いいの?」
「いいのいいのー…………君の為に貯金してたからね……」
「え?」
「なんでもないよー。さ、次は寝具かなぁ」
「オレ、何にも返せないよ……?」
「昨日も言ったけど子供は遠慮しないの!」
何か言いたげな蘭ちゃんの手を引いて歩いていく
さっきからすれ違う人が蘭ちゃんを見ている
小さいけどめっちゃイケメンだからねぇ〜
ピッタリの服を着ているとこの服のモデルかな?ってくらい似合っている
「ねぇ……さや、さっきから見られてて……」
「あぁ、蘭ちゃんが格好いいから見られてるだけだから気にしなくてもいいよ」
「格好いい……?」
「蘭ちゃんは自分に自信持っても良いと思うよ。蘭ちゃんは格好いいよ」
「オレが……かっこいい……」
「よし!次だ!まだまだ買うものあるからねー!!」
「うんっ!」
結局買い物は夜までかかったので晩ご飯は外食にした
ハンバーグ食べる蘭ちゃん可愛かったです
「ふー、これでいいかな?」
「わぁっ!」
物置部屋と化していた部屋を蘭ちゃん用に改造する
するとあーら不思議
年頃の男の子の部屋(殺風景)のできあがーり!!
何となくで広い部屋契約しといてよかったわ……
「ちょっと寂しいけど……まぁ後はおいおいで」
「さや……ごめんなさい。こんなにしてもらっても、オレ何にも返せない……」
「蘭ちゃん笑って」
「え?」
「蘭ちゃんの笑顔が1番のプレゼントだよ。それにごめんじゃなくてありがとうの方が嬉しいな」
推しの笑顔は世界を救う
はい、そう思っております
「ありがとう」
そう言ってふわりと笑う蘭ちゃんがとても可愛くてぶっ倒れところした
「さや、おやすみ」
「はい、おやすみなさい」
寝る準備を済ませた蘭ちゃんがおやすみの挨拶にくる
蘭ちゃん何気にめっちゃ礼儀正しいんだよね……
何がどーなって六本木のカリスマになるの??
めっちゃいい子なんだよ?!
「あー、推しが尊い……」
小さい蘭ちゃん可愛すぎる
もうこのままうちで育てて……いや、ダメだダメだ!!
蘭ちゃんには家族がいるんだぞ!?
「とりあえず、神隠しでも調べるか……」
逆トリップって調べたら小説しか出てこなかった
そりゃ小説だと思うよねぇ……
まさか漫画のキャラクターが現実に現れるなんてあるわけないよねぇ……
「はぁ……どうすればいいんだろう」
気づかなかったのだ
この一言を蘭ちゃんが聞いてたことを
蘭ちゃんが私が思ってる以上に追い詰められていたことを
私は何も、知らなかったのだ
「…………さや、ごめんなさい」