急募:推しが逆トリップしてきた場合の対処法
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「んー!!今日も一日お疲れ私!!」
湯船にお湯は張ってある
あとは今日の入浴剤を決めるだけだ
「今日は奮発して〜これ!!」
入浴剤を決めて、服を脱いで〜
ガラッ
「おっふろー!」
ボチャン!!!
「……………………へ???」
「熱っ!?へ??ここどこ……って女の人……?」
「は????」
何かの間違いでしょうか?
…………幼い推しのように見える男の子が目の前に居るのですが……?
「っ!!??」
男の子の顔がみるみる真っ赤に染まっていって……って私今、裸では???
「ぎゃあああああ!!!」
女らしくない声が夜の闇に響いた
「で、本当に……その、灰谷蘭……??」
「そうだけど……なに?」
「いや、幼いなぁ……と」
目の前に居る灰谷蘭……推定推しは8歳くらいの姿をしている
湯船にぼっちゃんしたので今は私の服を着ている
そして、黒髪で紫色の瞳をしている
え?マジで私の推しの蘭ちゃん??
あの警棒でぶん殴ったり、コンクリで背後から襲う私の推しの灰谷蘭???
え?これって俗に言う逆トリップとかいう奴??
「あの……その……ごめんなさい……」
「へ?いや蘭ちゃ……灰谷くんは謝らなくてもいいんだよ!?」
「こんなブサイクにその……見られて……でも!警察は……!!」
「いやいやいや!!こちらこそ本当に申し訳ないです!!というかブサイク??え?その顔面力で??」
「え?オレを見ても気持ち悪いって思わないの?」
「いや、国宝級のイケメンさんだと思いますが……」
成長が楽しみです
その瞬間蘭ちゃんの瞳からポロリと涙が零れた
「蘭ちゃん!?」
「初めて……否定、されなかった……」
ぐずぐずと泣く蘭ちゃんをどうすれば……えーい!女は度胸だ!!
「大丈夫だよ。大丈夫。ここでは君を否定する人なんていないから……大丈夫」
「うぅ……!!」
そのまま泣き続ける蘭ちゃんをただ抱きしめる事しか出来なかった
「ごめんなさい……」
服汚しちゃった……
「大丈夫だよ。蘭ちゃん目赤いけど痛くない?」
「大丈夫…………蘭ちゃん??」
「あ?!ご、ごめん……つい……」
「ううん、それでいい。……ねぇ、名前なんて言うの?」
「あぁ、ごめん自己紹介してなかったね。わたしはさや。よろしくね」
「さや……」
まるで忘れないようにと言うように何回も名前を呟いている
「ねぇ、さや……ここはどこなの?」
気づいたらここに居た
「うーん……なんというか……蘭ちゃんからすれば異世界かなぁ」
「異世界?」
「まぁ、帰れるまで家にいたらいいよ」
「……いいの?」
「いいよ。流石に少年を追い出すのは……ちょっと大人として……ね」
あと推しだし
ここ重要、推しだし!!
小さい頃の推し見れて養えるとか全女子の夢では??
祭壇がようやく作れるくらい蘭ちゃんグッズ集めてる厨舐めんなよ
「さや……オレこれからどうしたらいいかな……」
「とりあえず明日私休みだから服買いに行こうか」
それだと流石に……
今蘭ちゃんは私のぶかぶかスウェトを着ている
いや、流石に8歳には大きいよね……
腕二重に捲ってようやくだもんね……
あぁ、可愛い……
パシャ
「!?!?」
「あ、ごめんつい」
気づいたらスマホ起動させて蘭ちゃんの事を撮っていた
「消して!!」
「ダメ……?」
「こんな顔を写真に残す必要なんて……」
「蘭ちゃん!蘭ちゃんはすっっっっごい素敵だよ!!」
「嘘だ!!なら……何でオレはいつも……」
蘭ちゃんがまた泣きそうになっている
いや、なんでこんなに卑屈なん??
蘭ちゃんめっちゃ自信に溢れて……ん??
「蘭ちゃん、この人どう思う?」
「とても素敵な人だと、思う……」
オレもそういう顔だったらなぁ……
あ、察しました
まさかの逆トリップだけじゃなくて美醜逆転とかスパイス付けなくていいんだよ!?神様!!
蘭ちゃんに見せたのは……うん、とある人物だ
これで蘭ちゃんの今までの行動が分かったよ……まさかの美醜逆転の世界から来てるとは……
「蘭ちゃんこの人はどう思う?」
「……生きづらそうな人」
「蘭ちゃん、こっちではこの人がめっちゃ人気です」
「……へ?」
「多分蘭ちゃんの世界とは逆なのかなぁ……と思います」
「ぎゃく……?」
「蘭ちゃんの世界で醜男はこっちではイケメンさんです」
「????」
「あ、理解できないかぁ……まぁ、とりあえずこっちでは蘭ちゃんはイケメンさんです」
「オレが……?」
ポカーンとしている
可愛い
もう1枚写真撮ろうとしたら顔そらされた
「とりあえず、今日はもう寝ようか」
「うん……」
「一緒に寝る?」
「!?1人で寝れる!!」
「冗談だよ。ならベッド使ってね。わたしはソファーに寝るから」
「オレがソファーで……」
「子供は遠慮しない!ほら、お部屋はあちらですー」
ぐいぐいと蘭ちゃんを押して部屋へと連れていく
「あ、臭かったらごめん」
一応洗濯はしているが……
「大丈夫っ!!」
「そう?ならよかった」
ベッドにちょこんと座ってる蘭ちゃん可愛い
小動物みたい
というか蘭ちゃん小さい頃黒髪なのね
一体いつから金髪になって黒金三つ編みになるのかしら……?
「ほら、電気消すよー」
「待って!」
「んー?」
「あ、ありが、とう……おやすみ!!」
「はい、おやすみ」
部屋の電気をパチッと消してリビングへと行く
いやー、酔っ払って寝る以外でソファーを使うことになるとは……
「さて、私も寝るか」
今日の出来事が夢ではありませんように……