短編
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「っぎゃん!!」
確かに少しボーッとしていたとはいえ我ながらコレはないって思った。一瞬、何が起こったかなんてわかんなかった。いや、まさか体育館を覗き込んだ瞬間に飛んできたバスケットボールと思いっきり顔面正面衝突ぶちかますなんて、そんなマヌケなこと……ある?!
「うー……いってぇ……!」
「ひかちゃん大丈夫?!」
顔面を打った勢いで盛大な尻もちをついたあたしに晴ちゃんがアワアワと声をかけてきて。……まぁ、鼻っ面は痛いし視界に星は飛んでるけど、大丈夫は大丈夫かなって「あー……、うん……痛いけどへーき、」なんて片手をあげれば「ひかる!!」とやたら切羽詰まった流川の呼び声と……なんか、こう、とんでもねぇ勢いでバタバタと走り寄ってくる足音が。
「っ!!スンマセン、ちょっと抜けるっす!!」
「ぇあっ?!」
次の瞬間、聞いたことないくらいに焦りを含んだ流川の大声が体育館中に響いたかと思ったらいきなりふわっと身体が浮いてあたしの喉からヘンテコな悲鳴が漏れた。いや、何事?!え、これってあれか、お姫様抱っこってやつか?!と一拍遅れて状況を理解すれば、流川はあたしを抱えたまま弾丸のように体育館を飛び出して。
「!?ままままままって流川!!おまっ、部活!!」
「アホか!!怪我してるアンタをほっといて練習なんてできるワケなんてねーだろ!!」
「へぁ!?怪我?」
「気づいてねーのかよ!鼻!血ィ出てんぞ!」
「…………鼻?」
言われて鼻の下をぐしぐし擦れば……ほんとだ、見事に鼻血ブーしてる。うーわ、鼻血出したの何年ぶりだろな……って、んんん?ちょっとまてまてまて。ただの鼻血であたしは何故お姫様抱っこでこんな超スピードで運ばれてるんだ?!いや、ちょ、視線が!視線が突き刺さって急激に恥ずかしさが!!もはや顔より視線が痛いんだけど?!
「うああああ、落ち着けよ流川っ、あたし自分で歩けるし!!恥ずかしいから降ろせよう!!」
「ひかるの足よりオレの足のがはえーし!」
「聞く耳持たずかよ!つーかこんなんただの鼻血じゃん!ティッシュ詰めときゃそのうち止まるってばぁ!」
「うるせー黙れ舌噛むぞばか!」
「は?!ばかってなんだよばかーーーーー!!」
ぶっちゃけ、暴れに暴れてこの状況から逃げ出したかったけど……暴れたら下に落ちそうでそれも出来なくて。そうして保健室に運び込まれる頃にはもう、痛みなんかよりも恥ずかしさによる顔の熱の方がよっぽど辛くて仕方なかった。
確かに少しボーッとしていたとはいえ我ながらコレはないって思った。一瞬、何が起こったかなんてわかんなかった。いや、まさか体育館を覗き込んだ瞬間に飛んできたバスケットボールと思いっきり顔面正面衝突ぶちかますなんて、そんなマヌケなこと……ある?!
「うー……いってぇ……!」
「ひかちゃん大丈夫?!」
顔面を打った勢いで盛大な尻もちをついたあたしに晴ちゃんがアワアワと声をかけてきて。……まぁ、鼻っ面は痛いし視界に星は飛んでるけど、大丈夫は大丈夫かなって「あー……、うん……痛いけどへーき、」なんて片手をあげれば「ひかる!!」とやたら切羽詰まった流川の呼び声と……なんか、こう、とんでもねぇ勢いでバタバタと走り寄ってくる足音が。
「っ!!スンマセン、ちょっと抜けるっす!!」
「ぇあっ?!」
次の瞬間、聞いたことないくらいに焦りを含んだ流川の大声が体育館中に響いたかと思ったらいきなりふわっと身体が浮いてあたしの喉からヘンテコな悲鳴が漏れた。いや、何事?!え、これってあれか、お姫様抱っこってやつか?!と一拍遅れて状況を理解すれば、流川はあたしを抱えたまま弾丸のように体育館を飛び出して。
「!?ままままままって流川!!おまっ、部活!!」
「アホか!!怪我してるアンタをほっといて練習なんてできるワケなんてねーだろ!!」
「へぁ!?怪我?」
「気づいてねーのかよ!鼻!血ィ出てんぞ!」
「…………鼻?」
言われて鼻の下をぐしぐし擦れば……ほんとだ、見事に鼻血ブーしてる。うーわ、鼻血出したの何年ぶりだろな……って、んんん?ちょっとまてまてまて。ただの鼻血であたしは何故お姫様抱っこでこんな超スピードで運ばれてるんだ?!いや、ちょ、視線が!視線が突き刺さって急激に恥ずかしさが!!もはや顔より視線が痛いんだけど?!
「うああああ、落ち着けよ流川っ、あたし自分で歩けるし!!恥ずかしいから降ろせよう!!」
「ひかるの足よりオレの足のがはえーし!」
「聞く耳持たずかよ!つーかこんなんただの鼻血じゃん!ティッシュ詰めときゃそのうち止まるってばぁ!」
「うるせー黙れ舌噛むぞばか!」
「は?!ばかってなんだよばかーーーーー!!」
ぶっちゃけ、暴れに暴れてこの状況から逃げ出したかったけど……暴れたら下に落ちそうでそれも出来なくて。そうして保健室に運び込まれる頃にはもう、痛みなんかよりも恥ずかしさによる顔の熱の方がよっぽど辛くて仕方なかった。