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▼not月子
▼弓道部ヒロイン
▼犬飼視点
『犬飼くん!』
そう呼ばれて振り返る先には、手をぶんぶんと振っているナマエ。
「どーした?白鳥はいないぞー」
ナマエは白鳥と幼なじみで、事あるごとに白鳥の所に来る。
よっぽど白鳥の事が好きなんだなって思うし、
俺も報われない恋をしてるって、つくづく思う。
『白鳥は関係無いよー。犬飼くんが見えたから!』
「ほーう、そんなに俺に会いたかったかー?」
『ま、そんなところだね』
「っ、…やけに素直だなー」
嘘でも “会いかった”みたいな事を直接言われると、さすがの俺も照れる。
「槍でも降るんじゃねーの?」
『ははっ、降るかもね!てか、降らしちゃう!』
「やめろ、人類が滅亡する」
『はは!人類は私のものだ!』
この何気ない会話が楽しくて、この関係が壊れるのが嫌で、俺の気持ちはそっと心の中に仕舞っている。
「はは!…あ、ほら白鳥だ」
『だーかーら!白鳥はいいって。
犬飼くんに会いたかったから、って言ったじゃん!』
「…は?」
片手で覆い隠す俺の顔が、どんどん赤くなるのに自分でも気付いた。
『犬飼くん、顔真っ赤!』なんて指差しながら可愛く笑うナマエを見て余計に赤くなる。
「お前…」
『怒らない、怒らない!でも、その反応は…』
耳元で呟かれた言葉に言い返そうにも、ナマエは『白鳥の所に良く行ってたのは、実は犬飼くんに会うためー!』なんて可愛い事を叫びながら言い逃げした。
俺の頭の中では、耳元で呟かれた言葉がぐるぐるとリピートして、緩む頬を隠しながら今日の部活が楽しみだと思った。
『怒らない、怒らない!でも、その反応は…
犬飼くんが私のこと、好きだったらいいな!』
自惚れても
(いいですか?)
「…よっ、言い逃げ野郎」
『へへー!言ったもの勝ちじゃん!』
「…で、俺には言わせてくれねーの?」
『え?』
「ナマエが俺のこと好きだったらいいなー、って」
『もちろん、好き!』
俺も負けてないと思うけど、やっぱり君の方が一枚上手。