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今日もまた寒い1日が始まる。
冷たい手を温めるために息を吐く。吐いた息は手の間をすり抜けて、白く消えていった。
この冷たい手を温めてくれる人はいつ出来るのだろうか。なんて考えもすぐ消えて、私は温かい電車の中へと歩を進めた。
残念ながら生まれてこの方、彼氏というものが出来たことがない。
憧れるものでもあり、どこか諦めているものでもある。片想いのが案外楽なんだって思ったりして。
けど私は、いつもそればっかで前に進めなくて。そんなんじゃ出来ないのは当たり前で。
今日もまた君を想ってるだけなんだ。
温かい電車を降りて、学校までの数十分。
マフラーをぐるぐる巻きにして、イヤホンから流れ込んでくるラブソングに耳を傾け、そのリズムに合わせるかのように歩く。
君に偶然会えたら、少しでも話せたらって考えながら。
君を最初に見かけたのは、合同授業のとき。あ、格好良いなってすぐ気になった。
違うクラスというのがどれだけもどかしかったか。女の子と喋っているのを見ると、その女の子がとても羨ましく感じた。
何事も無いまま1つ学年が上がって、クラス替えになった。君とは絶対同じクラスにはならないって思ってた。同じクラスになりたいって思うほど、ならないものだから。
けど、まさかの同じクラスだった。自分の目を疑った。同じ教室に居る君の姿を。
でも同じクラスだからと言って、話すことがあるわけじゃない。
チラチラと見てしまう君の姿や時々聞こえる君の声に、どんどん想いは膨らむばかりで。
ただただ、同じクラスだと言うことだけを嬉しく思うしかないんだ。
何も出来ない私は
(想いを募らせるばかりで)