遠回り恋愛。 / 高尾
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大分、気持ちも落ち着いて来て、そろそろ顔をあげようとした途端、すぐそこで声が聞こえた。
でもそれは目の前に居る、緑間のものじゃなかった。
「なに、してんの」
その声の主は高尾だった。
いつの間にか私たちの横に立っていて、さっきまで私の頭を撫でていた緑間の手を掴んでいた。
「見ての通りだが」
緑間の返事に高尾は微動だにしない。滅多に見ない剣幕で緑間を睨みつけている。
『え、えと…ほら!ちょっとさ、可愛がってもらったんだよ!ね!緑間!』
「馬鹿か」
『緑間ァアア』
何でこうなっているのかよく分からないけれど、どうにかこの悪い雰囲気を良くしようと、頑張るも緑間のせいでうまく行かず。まぁ期待してなかったけど。
すると急に掴んでた緑間の手を、高尾は離した。その顔は一瞬だけど、困惑しているように見えた。
「…そっか。わりぃわりぃ!真ちゃんがナマエをイジメてるのかと思ったぜ!」
『ま!まぁ、そうとも言う!』
「ミョウジ…」
『ごめ!ごめんって!』
なんとか持ち直した空気に、ほっと胸を撫で下ろした。そのまま高尾は緑間と楽しく(?)喋っていた。
凛ちゃんはどうしたのか、と気になって教室を見渡せば、他の友達と喋っていた。
ふと目があってしまって、ぐるりと窓の方を向いた。ごめんなさい、ごめんなさいと心で呟く。
「どした?」
『ん、なんでも』
「てかさ、真ちゃんさ~…」
久しぶりに見たような、この3人で話す光景がちょっぴり嬉しくて、少し笑った。
それを2人に馬鹿にされながらも、残り少ない休み時間、延々と高尾と緑間の掛け合いを聞いていた。
変わりない日常に
(ほっと胸を撫で下ろした)