黒刀
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▼黒刀視点
俺は妹が殺されたあの日から、怨みを生き甲斐にしてきた。
それは地獄にいる今でも変わらない。
怨念が、怨みが、俺の"すべて"なんだ。
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『辛気臭い顔してるねー』
腰を降ろし濁った空を見ていると、影が差し、ナマエの顔が視界に入った。
「お前の顔面ほどじゃねーよ」
『ちょっと、失礼な!』
鼻で笑いながら冗談混じりに答えれば、ナマエは頬を膨らまし俺を睨み付ける。
なんも、怖くねーっての。
『まぁ、さ。何かあれば聞くからさ』
少し微笑みながらそう言い、ナマエは俺の隣に腰を降ろした。
ナマエと会ったのはつい最近で、クシャナーダに追われていたのを助けたのがきっかけ。
今 思えば、俺は何をしてたんだか。
そこから、ナマエはなにかと俺に引っ付いて来て、今に至る。
「お前に相談するほど、落ちぶれちゃいねーよ」
『人の厚意を…、アンタねぇ』
「はい、分かってますよー。ひねくれてまーす」
『た、叩きのめーす!』
ナマエは、俺の頭をポカポカと叩き出したが、全然痛くない。
ふと俺が手首を掴んだら、動きが止まった。
「ナマエ?」
『…っ、なんでもない!あ、そ、そうだ!見せたいものがあったんだ!』
ナマエは顔を真っ赤にしながら、俺の腕を引っ張って行く。
地獄に見せたいものなんてあるのかよ、なんて心の中で嘲笑いながらも、ナマエに対して少し愛しい気持ちが生まれたのも確か。
そんな感情論
(俺には無縁だと思ってた)
「(あーあー、俺も末期だよなー)」
『黒刀?』
「(怨みがすべてだったのになー)」
『黒刀!』
「…こんなちんちくりんになー」
『おい、声出てるぞ』