五条 悟
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三輪さんが五条さんと写真を撮ってもらった。そういう噂が周りに回って耳に入ってきた。
なんとなしに生徒にその話をすれば、「本当みたいですよ」と伏黒くんが答えてくれた。なんであの人なんかと撮りたいんですかね、と話す1年生の声は聞こえないフリをした。
「五条さん!なんで私とは写真撮ってくれないんですか!?」
最強と呼ばれる五条悟。容姿端麗で私からしたらちょっとしたアイドルみたいなものだ。補助監督とは言え、あちらも多忙の身、仕事で一緒になることは少ない。そりゃあもう、ツーショットが欲しくなる。
私も一緒に写真を撮って欲しくて、何度かお願いをしたことがある。
1度目はタイミングが悪く、忙しいと断られてしまった。2度目は、のらりくらりと交わされてしまった。
そして、2度目からそんなに日も空かず、仕事で一緒になった際、しつこいとは思いながらも3度目のお願いをした時、あぁこの人は私と写真を撮る気はないんだな、と思った。
「三輪さんとは撮ったって聞きましたよ」
「うん、撮ったね」
「私とは撮ってくれない理由、聞いてもいいですか?」
私と撮りたくないなら、撮りたくないと言ってくれれば良い。聞くのは怖いが、そうすれば今後の身の振り方も考えられる。
「僕も一緒に撮りたいよ?でも撮ったらそれだけで終わっちゃうでしょ、君」
「まぁ、はい」
「追いかけるもの良いんだけどさ、追いかけられもしたいんだよね」
五条さんの紡ぐ言葉、すべてに疑問符が浮かぶ。撮る、撮らないの話だけではないのか。
「写真だけで満足せずに、僕自身を求めて欲しいな、って」
途端にカッと全身が熱くなる。今とんでもないことを言われた気がする。いや、言われた。
言葉を発しようにも、上手く声が出て来ない。
それを見た五条さんは、私の頭をわしゃわしゃと撫でながら、声を上げて笑っていた。
そんな大人の余裕に、私は少し悔しくなった。