夏油 傑
▼ Name change!
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
▼高専時代
ふわり、と柔らかい何かが肩に掛けられる感触で目を覚ます。
「あ、ごめん。起こしちゃったかな」
その声の主は傑だった。任務から帰ってきたのだろう。
今日は午後から私以外、悟も傑も硝子も任務で居なかった。
夜になって1人で部屋に籠っているのもなんだか寂しくて、共有スペースでテレビを見ながら皆の帰りを待っていたけれど、どうやら眠ってしまった私に傑が毛布を掛けてくれたみたいだ。
「ん、傑…おかえり」
「…ただいま」
いまだに覚醒しない頭でなんとか告げた言葉に、傑は優しく微笑んで頭を撫でてくれた。
その手の温かい体温にまた眠気が襲ってきて、瞼が閉じていく。
「こらこら、ここで寝たら風邪引くよ」
「うーん…もう、ちょっと」
「困ったな…悟には見せたくないんだけど」
突然出てきた悟の名前に疑問が浮かぶ。回らない頭で、なにを?とだけ聞き返した。
「君のこんな姿をだよ」
甘えた声で無防備なこの姿をさ、と言われ、何かとんでもないことを言われているのではと徐々に頭が覚醒していく。
「…出来れば、おはようからおやすみまで、君の顔を私だけに見せて欲しいんだけどね」
そう言われ、頬をするりと撫でられる。みるみる赤くなっていく頬と高くなっていく体温で、完全に目が覚めた。
「ほら、部屋まで送るから」
そっと差し出された手を取って、立ち上がる。
先程のむず痒い空気なんて無かったかのように、雑談をしながら部屋まで無事に送り届けてもらった……と思いきや、別れ際に額にキスをされ、私はより眠れない夜を過ごすことになる。
「おはよう、昨日はよく眠れた?」
「……眠れなかった」
誰かさんのせいで、と付け加えると傑は満足気な顔をして笑った。