夏油 傑
▼ Name change!
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
▼高専時代
▼夏油視点
緑色づく木々に囲まれた田舎のホテル。廃れてしまっているが、ネオンの光が所々キラキラと光っている。
この所謂ラブホテルには、そういった目的ではなく、呪霊祓除の任務で訪れた。
私と悟とナマエ、3人に与えられた任務だったが、遅れてくると聞いていた悟が一向に来ない。
文句の1つでも連絡してやろうと携帯を取り出した瞬間、メッセージが届く。
『ちょっと風邪引いてさ〜2人でごゆっくり!』
狙ってやったな、悟。こんなの絶対に嘘だ。
風邪なんて引くわけがないし、それに、昨日まで元気に走り回っていたじゃないか。
思わずため息が出て頭を抱えてしまい、ナマエに心配されてしまった。
「どうしたの?」
「悟、風邪引いて来られないって」
「あはは、絶対嘘だ」
そう言って笑うナマエ。だが、私はそれどころではなかった。
こんなところで2人きりなんて気まずい。さっさと終わらせて帰ろう、と意気込んだ。
・
・
・
お互いに大した怪我もなく無事に任務を終える。いつも通りに呪霊を取り込んだが、問題はその後のナマエの発言だった。
「こんなところの呪霊食べてもさ、その…変な気分になったりしないの?」
「…どんな気分?」
あえて聞き返してみるが、ナマエは頬を赤らめて言葉に困っていた。そういうことを考えているのだろうか。
「ナマエの、えっち」
そう言うと、顔も耳までも真っ赤にして慌てふためいていた。
からかいすぎたかな、と謝罪の言葉を言おうとした時、ナマエから爆弾が落とされる。
「その、もし…そんな気分になっちゃったのなら、手伝えることは手伝うから…」
何を手伝うというのか。その言葉だけで色々と想像をしてしまい、生唾を飲み込んだ。と同時にその考えを振り払うように、頭を振る。
「心配しなくても大丈夫だよ」
そう言ったつもりだが、うまく言えただろうか。
いちいち呪霊に合わせた気分になっていたらどうしようもないだろ、とか言いたいことは沢山あったが、そんな余裕も無かった。
瞳を潤わせ顔を赤らめたナマエを悟に見られなくて良かったと思う反面、
こんなところで2人きりにされて理性を総動員する羽目になるなら、悟に居てもらった方がまだマシだとも思い、また頭を抱えた。
高専に無事に戻ったら、耐え切った自分を褒めてあげよう。そして、悟にご飯を奢らせよう。