夏油 傑
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▼高専時代
▼悲恋
夏油くんが知らない女の子を抱き締めている。優しい手付きで女の子の背に手を回している。
「…夏油くん?」
「あぁ、ナマエ。紹介するよ」
夏油くんは女の子の肩に手を回し、彼も女の子もこちらを向く。「私の彼女だよ」と紹介された。
そこで、ハッと目が覚めた。目に映るのは見慣れた自室の天井。まだ夜明けが来ておらず、窓からの光もなく真っ暗だ。
それに少し汗ばんだ体に、モヤモヤとした心。なんだか嫌な夢だったな。
「飲み物買って来よう…」
ゴトンと自販機から出たペットボトルを取り出して、隣のベンチに座る。喉を滑り落ちていく水の冷たさに、少し気分が落ち着いた。
「ナマエ?こんな時間にどうしたの」
声のした方を向くと夏油くんがいた。
「ちょっと変な夢を見て」
「そっか。私もちょっと眠れなくてね」
同じく自販機で飲み物を買った夏油くんは、隣いいかい?と一声掛けてから、私の隣に座った。
「せっかくだ、少し話をしようか」
「うーん…急に言われると話題に困るね」
「そうだ、この前の任務で悟がね…」
そう話し始めた夏油くんは、任務であった出来事を話してくれた。
それ以外にも色々と話してくれて、私の話も聞いてくれて、それがなんだか心地良くて眠たくなってきた。つい、あくびが漏れる。
「結構話してしまったね、ごめん」
「ううん、楽しかったよ。ありがとう」
揃って、ベンチから腰を上げる。今ならぐっすりと眠れそうな気がする。
「おやすみ、ナマエ」
そう言った夏油くんの優しい顔と声に、好きだな、と思った。
あぁ私、夏油くんのこと好きなんだ。だから、夢で知らない女の子を抱き締めてる夏油くんにモヤモヤして。嫉妬してたんだ。
「夏油くん」
「なんだい?」
「明日、任務あったよね?」
「うん」
「任務から帰ったらさ、聞いて欲しいこと、あるんだ!」
「…うん、分かった」
楽しみにしてるね、そう言った夏油くんはまた優しく笑ってくれた。
次の日、任務へと出た夏油くんが帰ってくるのを今か今かと待っていたが、いつまで経っても夏油くんが帰ってくることはなかった。