五条 悟
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▼死ネタ
▼五条視点
「悟、本当は気付いてるんでしょ?」
「んー、何がー?」
「…私を殺さなくちゃいけないってこと」
ゆるりと続いた談笑の中、僕を現実へと戻したのはナマエの一言だった。
その年の最高気温を記録した暑い夏の日。何故か嫌な予感がしながらも出た電話から聞いたのは、「ナマエの死亡」の知らせだった。
低級呪霊の対処中、突如出現した二級呪霊。普段のナマエなら、何の問題もないはずだったが、近くに人が多過ぎた。その人達を逃す為、はたまた庇った為の結果。
そして今日、あの日と同じうだるような暑さの中、先発隊が苦戦する現場に遅れて到着し、対処に当たった呪霊のクソみたいな領域展開。
この場にいないはずの「名前」がいることが、それを表していた。現実と領域内の時間の流れも違うだろう。精神的にじわじわと追い詰め、殺す。いかにも雑魚な呪霊が考えそうな狡猾さだ。
でも君に死んで欲しくなかった僕が、君を呼び寄せた。
君を他の奴に殺されるくらいなら、僕が殺したかった。そう思った僕が君を殺させる。
なんて苦しい世界だ。僕なら1秒も掛からず、この領域を壊す事ができる。
それをしないのは、少しでもナマエと一緒にいたいと思ってしまったから。
「ほんと嫌なことさせるよね。まぁ、そんなことしなくても僕なら普通に出られるけど」
「悟、私は」
「…ほんと嫌なことさせるよね、ナマエ」
ナマエは僕に殺されることを望んでいる。ごめんね、と消え入るような声で言ったナマエをそっと抱き締めた。
「今ここにいる私が、悟の心の中にいる偽物の私でも、すでに死んでしまった本物の私でも、きっと同じことを言うと思うんだ」
背中に回された手は少し震えていた。
「僕さ、こんな形だけど君とまたこうやって話せたこと、結構嬉しかったんだよね」
「ふふ、私も」
「…ありがとう、ナマエ」
「ありがとう、悟」
愛してるよ、その言葉は君に届いただろうか。いや、きっと届いた。だって最後に見た君は、嬉しそうな顔で泣いていたから。
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「さぁて、少しは良い思いさせてもらったから一思いにやってやろうかと思ったんだけど…
出来るだけ苦しんで死んでくれるかな?」
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