嫌よいやよも、 / 一氏
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▼小春視点
『あ、ちょっと トイレ』
「勝手に行けや」
『分かってますよー、と』
そう言って教室を出ていくナマエちゃんの姿は、少し悲しげに見えた。
「…なぁ、小春」
ナマエちゃんが居なくなったのを確認して、ユウくんが遠慮がちに聞いてきた。
「前々から思っとったんやけど、アイツあーいうん多いよな。
しかも、決まって俺がきつく言い過ぎたとき」
「…確かに。ナマエちゃんも女の子やで。たまには傷つくんちゃうかな」
「でも、俺は」
「分かっとるで。 ユウくん、嫌いな奴やったら とことん無視するもんな」
「………………」
「行くなら今、やな」
「…俺、ちょっと行ってくるわ」
そう言って教室を出ていくユウくんは、いつもより逞しく見えた。
あの子不器用やから素直には言わんわなぁ、なんて考えながらも、きっとナマエちゃんはユウくんのこと理解してくれる、なんて心の安堵もあった。
さて、この先の二人が楽しみやなぁ。
ふと見た 窓の外は、
まるで二人を応援しているような、
青い青い空が広がっていた。
青い空が応援しているのなら、
(その青い空は、あたしやね)
「ちゃんと言えた?」
「うっ」
「まぁ、ナマエちゃんには伝わっとる思うよ」
「そうかー?」
「そうよ!」
「まぁ、なんでもえぇわ!俺は小春がおったらえぇねん!」
「(それも、いつまで聞けるかしらねー)」