Eternal / 跡部
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引っ越す事を聞いてから、少しの間は学校に出た。
数日間の学校の中で、奈々ちゃんに事情を説明したら、私の代わりに、私の為に泣いてくれた。本当、良い親友を持ったよ。
もう跡部くんと話すことなんて無くなっちゃうから、思い出に。と、この数日間は気まずいながらも私から積極的に跡部くんに話しかけていた。
あの頃を思い出さそうとしてた時みたいに。
でも、引っ越しの事は言わなかった。言えなかった。
そしてすぐ、引っ越しの準備で休むようになった。
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ついに、引っ越しの日がやってきた。
「(今日でしょ、引っ越し。さよならなんて言わないよ!また会おうね!連絡もこうやって取れるんだから!
私のこと忘れたら承知しないよ!)」
奈々ちゃんからのメールを見て、涙が出そうになるのを必死に堪えながら、準備を進めた。
本当に短い期間だったけど、良い時間だったな。
「ナマエ、準備出来た?」
『うん』
「行くわよ」
辺りを見回して『さよなら』と心の中で呟き、車に乗った。
「待てよ!」
後部座席に乗ろうとした時に、後ろから大きな声が聞こえた。
そこに居たのは、今は学校に居るはずの跡部くんだった。
『あ、跡部くん!?』
走って来たのだろうか。あの跡部くんが息を乱している。
「また、何も言わずに行くのか?」
『え…?』
「すいません、ミョウジさんを…少し借ります」
跡部くんは私のお母さんにそう告げると、私の腕を引っ張って歩き始めた。
『あ、跡部くん!学校は…』
「そんなのどうにでもなる」
『ど、どこに向かってるの?』
「着いたら分かる」
質問する度にことごとく一言で返されながらも、着いた場所はあの公園だった。
『ここ…』
こっちに引っ越して来てからも、なんだかんだこの公園には来てなかったな。
『久しぶりだな…』
「本当にな」
『あ、跡部くん…?』
「…実は全部覚えてた」
全ての原点
(そう、始まりはこの場所)