Eternal / 跡部
▼ Name change!
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周りの朝の挨拶が聞こえるなかで、教室の前で立ち尽くす私には、容赦ない視線が突き刺さる。
昨日のアレから、まともに跡部くんとは喋っていない。話しかけられても、すぐに涙が出そうになるから少し避けていた。
隣の席だし、なんて気まずい。
「おはよう!ナマエ!何、教室の前でぼーっとしてるの?」
背後からかけられた言葉に振り向くと、同じクラスの奈々ちゃんが居た。
昨日の放課後、原因はほんの些細な事なんだけど仲良くなったのだ。
『えっと…』
「あ!まだ慣れてないから、入るの恥ずかしいんだ?大丈夫、行こう!」
ちょ、奈々ちゃん!嬉しい気遣いだけれど違うんだよ!
私は引っ張られる手に諦めを感じ、覚悟を決めた。
教室に入り、皆に挨拶をしながら席につく。
良かったことに、跡部くんはまだ来ていない。
安堵もつかの間、荷物を出していると、隣に誰かが座った。…跡部くんだ。
「おはよう」
『お、おはよ!』
「…すまない」
『え?』
挨拶の後に、消え入る声でそう呟かれた。突然のことに、私の間抜けな声が出た。
「昨日は悪かった」
『ううん。えっと…その、私もあの後避けてたし』
「実はな…
『……ねぇ跡部くん。いつか絶対、私のこと思い出させてみるからね!』
「は?」
私の事を思い出せない、なんて絶対ない。記憶の片隅に少しはあるはず。
約束に捕らわれているのは私だけかも知れないけど、私と過ごした時間は思い出して欲しい。
『思い出せない、なら思い出させるまで!』
お願いだから。
あの時を、無かったことにしないで。
あの一時を
(思い出させてみせるから)