おはようございます、ビリーさん!
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返り血と汗でベタついたシャツが不快で、八つ当たりをするかのように、辺りで転がっている奴らを踏み付けた。
最近、周りをコソコソと嗅ぎ回っている奴らが居たのは知っていた。服装や雰囲気でよろしくない奴らなのは明白だ。アジトを特定して、乗り込む。出てきた芽は潰す。
案の定、ナマエの名前を知っていた。危害を加えられる前に、始末出来たのは良かった。
俺と関わることで、関係を持つことで、少なからずナマエに何らかの影響はあるだろう。それは良いものか悪いものか。…きっと、悪いことの方が多いだろう。それでも、今更手放すことなんて出来るはずもなく。
ナマエを想うようになったのは、いつからだっただろうか。会えなかった間に気付いた気持ち。でも、それよりきっと、ずっと前から。
アイツの笑顔で迎える毎朝が、交わす言葉で始まる1日が、悪くないと思うようになっていたんだ。
ふと思い出すナマエの姿に、罪悪感を覚えた。こんな事の後だから余計に。無性に会いたくなったが、この姿で会うわけにもいかない。今だけは、とその気持ちを振り払うように、タバコに火をつけた。
ふぅ…と吐き出した煙は、暗い暗い夜空に溶けていく。
どうか、星一つないこの空のような闇なんて知らずに、
俺の隣で笑っていて欲しい。
その日は飲み会が大いに盛り上がってしまい、終電で帰ってきた日だった。
見知った人影を見つけ、声を掛けようとしたが憚られた。いつもより鋭い目つきに、外灯で照らされた服は所々赤く染まっているようにも見えた。…それは、ビリーさんのようで、ビリーさんではなかったからだ。
話の流れで、彼から生い立ちを聞くこともあったが、それはきっとほんの一握りで、詳しく語られることはなく、私もそれ以上は聞こうとしなかった。
あの時のビリーさんは、きっとその過去のビリーさんのようだった。これ以上聞くことが怖いと言えば、嘘になる。それ程までに、あの時のビリーさんは別人に見えたのだ。
でも、彼を好きになったのだ。色々と知りたい、知っていきたい。一緒に抱えたい。例え、昔の彼が今の彼のような人ではないとしても。それはどちらも、ビリーさんなのだから。
私には知られたくないかもしれない。そこには、私が軽々しく触れてはいけない、大切な何かがあるのかもしれない。でも、それでも今は。
どうか、雲ひとつないこの青い空の下で、
私の隣で笑っていて欲しい。
最近、周りをコソコソと嗅ぎ回っている奴らが居たのは知っていた。服装や雰囲気でよろしくない奴らなのは明白だ。アジトを特定して、乗り込む。出てきた芽は潰す。
案の定、ナマエの名前を知っていた。危害を加えられる前に、始末出来たのは良かった。
俺と関わることで、関係を持つことで、少なからずナマエに何らかの影響はあるだろう。それは良いものか悪いものか。…きっと、悪いことの方が多いだろう。それでも、今更手放すことなんて出来るはずもなく。
ナマエを想うようになったのは、いつからだっただろうか。会えなかった間に気付いた気持ち。でも、それよりきっと、ずっと前から。
アイツの笑顔で迎える毎朝が、交わす言葉で始まる1日が、悪くないと思うようになっていたんだ。
ふと思い出すナマエの姿に、罪悪感を覚えた。こんな事の後だから余計に。無性に会いたくなったが、この姿で会うわけにもいかない。今だけは、とその気持ちを振り払うように、タバコに火をつけた。
ふぅ…と吐き出した煙は、暗い暗い夜空に溶けていく。
どうか、星一つないこの空のような闇なんて知らずに、
俺の隣で笑っていて欲しい。
その日は飲み会が大いに盛り上がってしまい、終電で帰ってきた日だった。
見知った人影を見つけ、声を掛けようとしたが憚られた。いつもより鋭い目つきに、外灯で照らされた服は所々赤く染まっているようにも見えた。…それは、ビリーさんのようで、ビリーさんではなかったからだ。
話の流れで、彼から生い立ちを聞くこともあったが、それはきっとほんの一握りで、詳しく語られることはなく、私もそれ以上は聞こうとしなかった。
あの時のビリーさんは、きっとその過去のビリーさんのようだった。これ以上聞くことが怖いと言えば、嘘になる。それ程までに、あの時のビリーさんは別人に見えたのだ。
でも、彼を好きになったのだ。色々と知りたい、知っていきたい。一緒に抱えたい。例え、昔の彼が今の彼のような人ではないとしても。それはどちらも、ビリーさんなのだから。
私には知られたくないかもしれない。そこには、私が軽々しく触れてはいけない、大切な何かがあるのかもしれない。でも、それでも今は。
どうか、雲ひとつないこの青い空の下で、
私の隣で笑っていて欲しい。
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