おはようございます、ビリーさん!
▼ Name change!
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「これ、変えたんだな」
私の定期入れを見ながら、そう言ったビリーさん。また道場の前あたりで落としてしまったらしい定期入れを、駅まで届けに来てくれたのだ。
「はい。その…ビリーさんっぽいなと思って買っちゃいました…」
私には珍しい、少し派手なアメリカンな柄の定期入れ。前のネイビーの定期入れはよく使っていたし、そろそろ変えようかなと思っていたところ、目に入ったそれ。
それは、ビリーさんがいつもしているバンダナを彷彿させるような柄で…、そう思ったら自然と買ってしまっていた。
定期入れの他にも、そういった物が増えていった。暗めの色の物を好んでいた私の周りは、いつしか明るめの…ビリーさんを彷彿させるような色や柄の物で溢れていた。ビリーさんを好きになってから。
「ハァァァ…」と聞こえてきた大きなため息に驚いて、肩がびくっと跳ねる。恐る恐る盗み見たビリーさんは、顔を手で覆い隠していて、表情は見えなかった。
「ビリーさ…」
声を掛けようとしたと同時に、頬に触れられる手。熱い眼差し。それも一瞬で、すぐに頬から手を離された。
「…今日、残業は」
「えっと、多分無いと思います」
「じゃあ、駅に着いた頃にまた迎えに行く」
「え、いや、」
「うるせぇ、拒否権はナシだ」
そろそろ時間だろ、と肩に手を置かれ、くるりと身体を方向転換させられる。目に入った時計の時間は、発車時刻に迫っていた。
「…今夜は逃さねぇからな」
突然、耳元で囁かれた言葉に、顔がボッと熱くなる。振り向いて見たビリーさんは、いたずらに笑っていた。