おはようございます、ビリーさん!
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窓からは見える景色は薄暗く、窓には雨粒が付いていた。今日は生憎の雨だ。
いつも門前で掃除をしている彼も今日はいないだろう。今までも雨の日は居なかった事がある。
会えないと分かって少し寂しい気持ちになりながら、仕事へ行く準備をしていく。
「よう」
「ビ、ビリーさん…?」
誰もいないであろう道場の門前、そこには傘を差して立っているビリーさんがいた。
「あ、雨の日でもお掃除ですか?」
「あ?掃除してるように見えるか?」
「み、見えないです…」
ビリーさんは傘を差しているだけだ。他には何も持っていないし、周りにも何もない。
「…アンタの顔見とかねぇと調子でねぇんだよ」
照れた様に呟くビリーさんに、私もつられて顔が赤くなるのが分かった。
「わ、私もビリーさんのお顔見ないと…挨拶しないと、1日が始まらないです…」
ビリーさんと挨拶出来た日は、今日も1日頑張ろうって気持ちになるし、会えなかった日はやっぱり寂しい気持ちがついて回る。
チラリと覗き込む様にビリーさんを見る。ビリーさんは前や後ろと振り返って、周りを確認していた。
「ビ、ビリーさん?」
傘を少し浮かせ屈んできたのも一瞬で、どうしたんですか、と言う声はビリーさんの唇に奪われた。
「…あんま可愛いこと言うなよ。行かせたくなくなる」
「かっ!?」
抗議の声は、わしゃわしゃと頭を撫でられた事によってかき消された。隙間から覗いたビリーさんは優しい顔で笑っていた。
「…そろそろ時間だな、行ってらっしゃい」
「…い、行ってきます!」
お返しに、と不意をついて、ビリーさんの頬に唇を寄せた。
目を見開いて顔を赤くするビリーさんを見て、してやったり!と思ったが、だんだんと自分のした事が恥ずかしくなってきて、逃げる様にその場を後にした。
「…っ、覚えてろよ」