K´
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「お前さん、良いところに」
みんなでクリスマスパーティーをする為の飾り付けをしていた時、1本の赤いリボンを持ったマキシマさんに呼び止められた。
「どうかしましたか?」
「ちょっと両手を出してくれないか?」
何だろうと思いつつも素直にマキシマさんの前に両手を差し出すと、先程持っていたリボンで手首の辺りを綺麗に結ばれた。
「な、なんですか?」
「いや、飾り付けのリボンが余ってな。あぁ、そうださっきK´がお前さんのこと探していたぞ」
「じゃあ後で声掛けてみますね。ところでこれは…」
「あぁ、K´にでも見せてやれ。喜ぶぞ」
そう言われ、色々と疑問に思いつつも外すも外せなくなったリボンを付けたまま、K´さんの元へと向かった。
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「K´さん、何か私に用事でもありましたか?」
めんどくさいと言いつつも少しは手伝ってくれた飾り付けもあらかた終わったのか、ソファに気怠げに座っていたK´さんに声を掛ける。
「は?…てか、アンタなんだそれ」
何を言っているんだ、と言うような返答にあれ?と思いつつも、K´さんはそんなことは気にも止めず、私の手首に結ばれたリボンに視線を注いでいた。
「先程、マキシマさんが結んでくれたんです。それでK´さんに見せたら喜ぶって言ってたんですけど…」
リボンからK´さんへとそろりと視線を移す。俯き、顔に添えられた手。長いため息。…どう見ても喜んではいるように見えない。
声を掛けようと口を開いた瞬間、K'さんはいきなり立ちあがり、私の背中と膝下に手を回し、お姫様抱っこをした。
「け、K´さん!?」
「黙ってろ。舌噛むぞ」
そう言われ何も言えなくなった私は、ただただ頭に疑問符を浮かべ、K´さんの体温を感じる距離の近さに戸惑うしかなかった。
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今はマキシマさんもK´さんもクリスマスパーティーの為に道場の方に来ていて、誰もいなかったはずのアジトにお姫様抱っこのまま連れて来られた。
そのまま歩みを止めることなく一直線に向かったのはK´さんの部屋で、入るや否やベッドに下ろされ覆い被される。
「K´さん!ちょ、ちょっと待ってください…!」
「…んだよ」
「な、なんで」
この状況で起きる事は流石の私でも予想がつく。でもあの流れからなんでこうなったのがさっぱり分からない。
「アンタ、その手に巻いてるのなんだ?」
「り、リボンです…?」
「プレゼントってのには、リボンは付き物だよな?」
「そうですね。………え?」
「今日はクリスマスなんだろ。遠慮なくプレゼント貰ってもいいよな」
「え、それって私がプレゼントってことですか!?」
「何も分ってないまま、俺に見せに来たアンタが悪い。観念しろ」
目の前でフッと笑うK´さんに胸が高鳴る。
これから起こるであろう甘い時間にドキドキしつつも、ふと道場の皆さんが気に掛かった。準備もそろそろ終え、パーティーを初めても良い頃だろう。
そんなことを考えている私を見抜いたのか、K´さんは少し眉間に皺を寄せた。
「今は俺のことだけ考えてろ」
途端に降ってきた熱く深いキスに、もう他の事を考える余裕なんてすぐに無くなってしまった。
〜おまけ〜
「あれ、マネージャーは?」
「K´と買い出しに行ったぞ。結構足りないものがあったみたいでな、帰ってくるまで時間がかかりそうだ」