おはようございます、ビリーさん!
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「そういや、そろそろ掃除当番終わりにしても良いんじゃねぇのか?」
カレンダーを見ながら、そう呟く草薙京。
他の奴らも、カレンダーを見て「そうだな」と各々に呟く。
少し前、酒の入った他の奴らとやったゲームで案の定最下位になった俺は、道場の門前の掃除当番をやらされていた。
「…罰ゲームにしては長かったぞ」
「まぁ、マネージャーの体調不良とかもあったしな、しゃあねぇよ」
「あの!道場の前の掃除は、俺達でやっていきませんか?今までもそうでしたし!」
「…そうだな、ゆかりちゃんの負担も少しは減るだろうし」
「次の当番はどうするんだ?アミダクジってやつか?」
「…交代しなくていい、そのまま俺がやる」
あれよあれよと進んでいく会話に横入りする。
他の奴らと挨拶を交わすアイツを想像して、少しモヤッとした。やっぱり、あの場所は…朝1番にアイツと顔を合わせるのは俺でありたい。
「いいのか?」
「どういう風の吹き回しだ、ビリー?」
「別に。お前らの言う通り、お嬢の負担減らせるってだけだよ」
嘘は言っていない。でも、それ以外の理由の方が大きかった。こいつらにそう素直に言ったところで茶化されるだろう、絶対に言いたくない。
「じゃあ、これからも頼むわ」
「おう」
・
・
・
「おはようございます!」
「Good morning!」
いつものぶっきらぼうな感じではなく、爽やかな挨拶が帰ってきた。
そこに立っていたのは、ビリーさんではなく、長い髪を結った男性だった。
「あれ?今日はビリーさんじゃないんですね」
「ビリーと知り合いか?」
「あ、えと、はい!知り合いです!」
「…ほう」
知り合いと問われれば、知り合いなのだろうけど。お付き合いしていると口に出すのは恥ずかしかったし、道場の他の人に言っていないのなら、私も言わない方が良いのかと思って、そういう事にしておいた。
「ビリーはな、朝帰りだ」
「…えっ!?」
「朝帰りって言っても、やましい事じゃないぞ!ただの用事だ」
「そ、そうですか…よかった。あ、もうこんな時間!では!」
「行ってらっしゃい!」
ぺこりと一礼すると、元気よく手を振ってくれた。いつもと違う、爽やかな挨拶で始まった朝。それも悪くはないけれど、やっぱりビリーさんに一目会いたかったな。
「…そろそろ出てきたらどうだ、ビリー」
「…気付いてたのかよ」
「そんなに睨まれちゃなぁ」
「うるせぇ」
「良かったな、脈ありっぽいぞ」
「……知ってる」
「what!?どういうことだ、ビリー!」
「あー、うるせぇうるせぇ」