白石 蔵ノ介
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1日に1回はある移動教室。
その度にすれ違うあの人、男子テニス部部長の白石さん。
ずっと前から想ってる。でも私は、いつも見てるだけ。
『あ!』
今日も移動教室。
いつも通りあの人とすれ違うだけ…のはずだったのに、荷物が多かったので、つい筆箱を落としてしまった。
白石さんの前で…恥ずかしい。
急いで筆箱に手を伸ばすが、私の手より先に、包帯の巻かれた大きな手が私の筆箱を掴んだ。
「気ぃつけな」
そう言って、柔らかに微笑んで筆箱を渡してくれたのは、白石さんだった。
『あ、ありがとう』
「せや、あとこれな」
「はい」と私の手に渡されたのは、見知らぬ紙切れ。
「必ず見るんやで!間違っても捨てたらあかんで!」
次から次へと起こることについていけず、私は頭を縦に振ることしかできなかった。
遠のいていく白石さんの背中を後目に残されたのは、手の中の紙切れ。好奇心でそっと開いてみる。
「ずっと見てました。好きです。付き合って下さい」
紙切れに
「思わずあんなん書いた紙切れ捨てよう思とったんやけど…、こんなチャンスもあるもんや」
『す、すいませ―ん!お返事です!ほなっ!!』
「あ、え!?早いな。何々………
『私もずっと見てました。何卒宜しくお願いします』って…かしこまりすぎやろ!」
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