忍足 謙也
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昼休みなんかに、提出し忘れてたプリントを出しに行くんや無かった…。
担任から女の子1人では運ぶのが一苦労するぐらいの資料やら何やらを、盛大に渡されてしまったからだ。
断りたかったがちゃんとご褒美をくれたので、運んであげることにした。我ながらちょろいとは思う。
『えーっと…確か資料室はこっちのはず~…』
資料室に着いたのはえぇんやけど、ドアノブを回すのにまた一苦労。
荷物を一旦床に置きたい所だが、一回下ろしてしまったらもう持ち上げる自信が無かったから、持ったまま必死にドアノブを回そうとする。
『あーかーへーんー』
「何しとんねん」
ふいに後ろから声がした。その声の主は、親切にもドアを開けてくれた。
『どうもありがとうございま……………せん』
「おかしいやろ!」
その声の主は謙也だった。
お礼を言いたかったけど、謙也だったから素直になれない。
「お前、薄情なやっちゃな…。まぁ、えぇわ」
と言いながら謙也は、私が持っていた荷物を軽々と持ち上げ、資料室の中に持っていってくれた。
『あ、ありがとう…』
「ん?」
『………閉じ込めるぞ』
「なんでやねん!俺なんもしてへんやろ!?」
『したわ!』
「なにを!?」
『私の……ありがとうを聞き逃したっちゅー事や!』
優しい君に
(言いたい言葉は“ありがとう”)
「そ、それは悪かったな…。ちゃんと聞くからもう一回言うてや」
『は!?アホか!』
「おーアホや!お前の言葉を聞き逃した、どうしようもないアホや!」
『(嬉しいよーな、嬉し無いよーな…)』