財前 光
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▼彼女ヒロイン
▼マネージャー
「はよせーや」
『分かったって』
私は練習で疲れている光の元に、足早にドリンクとタオルを持っていく。
最近、こういうパシリをさせられてばかり。
これでも一応、光と付き合ってるんやけど…。
でも告白は私からで、光もその時しか私に「好き」って言ってくれてない。
「…ナマエ!」
『え、あ、何!?』
「部長、呼んどる」
『あ、はーい!』
「…………」
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『どうしました?』
「ん、いやちょっとこれ見てーな…」
白石部長の手には大量の資料。
どうやらオサムちゃんから整理するように頼まれたみたい。
『手伝いますよ!』
「悪いなぁ、頼むわ」
二人でやった方が効率良いし、でもこの量は…長いことかかりそうやな。
いつも部活帰りは光と一緒に帰ってるんやけど、今日は無理そやな。
『光ー』
「何?」
『今日一緒に帰れへんわ、ごめん!』
「別に」
そんなこと、どうでもいいような素っ気ない返事をされると、さすがの私も目に涙が浮かんでくる。
私は必死にそれを耐えて『また明日!』と言い、走り去る事しか出来なかった。
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「ありがとうなぁ、ミョウジ」
『いえ!』
「結構遅なったなぁ。家まで送る……必要なさそうや」
『はい?』
白石部長の言った意味が分からないまま、一緒に学校を出た。
校門付近まで来ると見覚えのある影が見えた。
『ひ、光…?』
「ほな後は頼むで、財前。ミョウジ、また明日!」
「分かっとりますわ」
『あ、部長さようなら!』
『…光、今まで待っててくれたん?』
「んなわけないやろ、さっき来たんや」
そんなわけない。鼻が真っ赤やし、少し震えてる。
校門付近で待ってくれてたなら気付けたはずや。声もかけれたはず。
私はホンマ、ダメダメや。私はこのまま光の彼女でえぇんか…?
『光、私…このまま、光の彼女でえん…?』
「は?」
『だって…!めっちゃ迷惑かけとるし、全然好きや言うてくれんし、私のこと好きやないんと…!』
「寒い」
光はそう言って私を抱き締めた。光の体は冷たい。
それがどれだけ私を待っていてくれたかを思い知る。
「迷惑?迷惑なわけあるかい。ナマエは俺の彼女やろ?待つんは当たり前や。
それに俺は…ナマエが思っとるより、ナマエのこと好きやからな」
『光…?』
「さぁ、帰るで」
『…うん!』
あの素直じゃない光が、今日は自分から手を差し伸べてくれている。
それが嬉しくて、ぎゅっとその手を握り返す。
彼だってたまには素直にもなる
『でもさ一緒に帰れんって言うたとき、凄い殺気飛んでたやん。泣いてまうわ』
「…ナマエが、あの健康オタク部長と 二人で楽しそうに話しとんのが悪い」
『…ひ、光ーー!』
「うざい」