白石 蔵ノ介
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▼女子テニス部長ヒロイン
『ハァ…ハァ…ッ』
ザァーと雨の音が強くなる。それでも練習は止めない。
ダメ、ダメなんや、こんな練習じゃ…まだダメや。
先日、女子テニスの大会があった。2勝2敗の大事な場面で、部長の私に順番が回ってきた。
ここで負けたら終わりというプレッシャーがかかって、いつも通りのプレイが出来んかった。
結果3ー6で負けた。
明らかに私のせい。私のせいでチームが上に行けへんかった。
だから…そのプレッシャーに勝つ為にも、努力を重ねて技術を重ねて…自分に自信を持たせようとする。
『まだ、…あかんわ』
「あんま無理すなや」
そこには、傘を持っているくせに降り立たんで手に持ち、自ら雨に打たれている白石がいた。
『…風邪 引くで』
「それはナマエもやろ」
『私はえぇんや』
「えぇわけないやろ!」
そう叫ばれたと同時に、私は白石の腕の中に閉じ込められた。
優しい温もりが私の冷えた体に伝わる。
「こんなに体冷えて…風邪引いたら、元も子もないやろ」
『せやけど、私は…!』
「知っとる。でもな雨の日は雨の日なりに、練習出来るもんがあるやろ?
体壊したら、家族の人心配するで。それに…俺も心配する」
『…ごめん、……ごめんっ!!』
私は泣き崩れた。あの日から誰にも、弱音は吐かなかったのに。
きっと何処かで…誰かに…
多分、白石に…聞いて欲しかったんだと思う。
弱音を吐くことは
(自分と向き合ってる証拠)
(君がそう教えてくれた)
『…くしゅっ!』
「ほらみてみ~、風邪引いとるやないか!……は、はっくしゅ!」
『ほらみてみ~白石やって!傘持っとったくせに、ささへんから!』
「ささんと頑張っとるやつおんのに、させるかっちゅーねん!」
『…あ、ありがとう』