終末の日(オムニバス)
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「エレフ……エレフ?」
槍と雷に貫かれ、血が止まらない。
目を閉じればきっとすぐに消えてしまいそうなその感覚の中でも、何とか堪えていたのは、声がしたから。
「エレフ、何で!」
「来る、な……レイシ……」
王子レオンティウスと対峙した其処に、愛しい人が走り寄ってくる。
「どうして、エレフ! 死なないって約束したでしょう!」
「ごめん……約束、守れなかった……」
「嫌だ、嫌だ! 許さないから、そんなの!」
かと言って、彼の期待に応える余力はもう無い。
俺の側に纏わりつくのは、いつもの得体の知れない黒い影でなく、双子の女の子だった。
だけど他の人には見えていないようだから、きっと今回は、この子達が迎えに来てくれたのだろう。
「あいつは……いつもの奴は……?」
『マダ繰リ返スノ?』
『モゥ何度目ナノ?』
「エレフ……?」
呼吸をする度にひゅう、と音が鳴る。
「駄目なんだ……俺が、こいつを……平和の頂に迎えるまでは……死ねない……」
『分カッタワ』
『次デ最後ョ』
ごめん、と俺は、既に声にならない声で彼に言う。
「レイシ……また、迎えに来る……」
「嫌だ、行かないで!」
「大丈夫、次こそは……上手くやるから……」
きっとレイシには何のことか分からないだろう。当たり前だ、これは俺と"奴"の約束だから。
そんなことを考えていると、レイシの向こうの方に、"奴"が見えた。
まだこの掌に落ちてこないと、苛立たしく思っているのだろうか?
「ごめん、また今回も、駄目だった」
そう言って、再び死にゆく自分を憐れみながら、自分の身体が朽ちてゆくのを感じた。
槍と雷に貫かれ、血が止まらない。
目を閉じればきっとすぐに消えてしまいそうなその感覚の中でも、何とか堪えていたのは、声がしたから。
「エレフ、何で!」
「来る、な……レイシ……」
王子レオンティウスと対峙した其処に、愛しい人が走り寄ってくる。
「どうして、エレフ! 死なないって約束したでしょう!」
「ごめん……約束、守れなかった……」
「嫌だ、嫌だ! 許さないから、そんなの!」
かと言って、彼の期待に応える余力はもう無い。
俺の側に纏わりつくのは、いつもの得体の知れない黒い影でなく、双子の女の子だった。
だけど他の人には見えていないようだから、きっと今回は、この子達が迎えに来てくれたのだろう。
「あいつは……いつもの奴は……?」
『マダ繰リ返スノ?』
『モゥ何度目ナノ?』
「エレフ……?」
呼吸をする度にひゅう、と音が鳴る。
「駄目なんだ……俺が、こいつを……平和の頂に迎えるまでは……死ねない……」
『分カッタワ』
『次デ最後ョ』
ごめん、と俺は、既に声にならない声で彼に言う。
「レイシ……また、迎えに来る……」
「嫌だ、行かないで!」
「大丈夫、次こそは……上手くやるから……」
きっとレイシには何のことか分からないだろう。当たり前だ、これは俺と"奴"の約束だから。
そんなことを考えていると、レイシの向こうの方に、"奴"が見えた。
まだこの掌に落ちてこないと、苛立たしく思っているのだろうか?
「ごめん、また今回も、駄目だった」
そう言って、再び死にゆく自分を憐れみながら、自分の身体が朽ちてゆくのを感じた。