二人暮らし(dr/臨也)
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※18禁
金曜日の夜、帰宅してみれば、今日も1人。
臨也から先程「今日は帰れない」という連絡が来ていた。
「……金曜は帰ってきてって、約束だったのに」
俺はそう言いながら自身の膝に顔を埋める。
元々2人で暮らし始める時、「金曜と土曜は一緒に夕食を食べたい」と俺から提案した。それに対し、臨也は「可能な限り帰ってくる」という返答だった。
勿論臨也だって忙しいのは分かるのだが、数えてみれば、今週は1回も帰ってきていない。
「ばか」
そう罵ってみたものの、その相手はいないのも虚しい。
「……とりあえずご飯食べるか」
臨也が帰ってこないのを知り、やる気がなくなって買ってきたスーパーのお惣菜をテーブルに広げる。
食べながらテレビを見ていると、そういえば、とふと思い出した。
「今週1回も帰ってきてないってことは、1回もシてないよな……」
臨也の攻めはしつこいことが多いので平日は何かと理由を付けて断っていることもあるのだが、それでも断りきれない時もある、というか俺だってシたい時はある。
そう考えると余計ムラムラしてきて、急いでご飯をかきこんだ。
「はあ……本当に臨也、帰ってこないのかな?」
帰ってこないなら帰ってこないで都合がいいのだが、もし途中で帰ってきたら……。
「いや、帰ってこないって言ってたし!」
そう言い聞かせるように、俺はソファの上に横になった。
ズボンを脱ぎ、もう1つのソファの方に投げ捨てる。
パンツは最低限だけ下にずらし、想像しただけで少し硬くなり始めているモノを取り出した。
「はあ……臨也……」
そういえばまだ風呂に入っていなかった、と思い出すが、どうせ1人でするだけなのだし関係ない、と思い直した。
臨也と同じ家に住み始めてから俺はおかしくて、本当に恥ずかしいことなのだが、臨也とした数々の行為を思い出すだけで自慰ができる。
「ああ……」
ベッドの上でしたこと、この高層マンションから外を眺めながらしたこと、風呂でしたこと、このソファでしたこと。
臨也が優しく身体に触れてきた時、噛みつくように押し倒してきた時、孤独に耐えきれず自分から誘った時。
思い出せば思い出す程身体は火照り、扱く手も早くなっていく。
――が、あまり早く出してしまうのも勿体無いので、我慢我慢。
「いざや、」
彼の名を呼びながら、シャツの下から手を入れて、自身の乳首に触れる。
が、彼が触れてくれる時の様には気持ちよくない。一体どんな魔法を使っているのだろうか。
妙に冷静にそう思いながら、再び上下に動かす手を早めた、その時だった。
ガチャ。
玄関のドアが開く音がして、俺は心底驚いて身体を起こす。
「ただいま」
「えっあっ、あの、臨也!?」
壁を1枚隔てた廊下から、臨也の声が聞こえた。
なぜ、ここに、一体何で。
そう思ったもののこの状態の隠蔽が先だと咄嗟に判断し、ソファに投げ捨てたズボンを拾った、その時。
「……何してんの?」
呆気なく俺の試みは崩され、リビングのドアを開けて入ってきた臨也が少し呆れた声を出した。
「いや、あのえーと、これは、」
「もしかして1人でシようとしてたとか?」
「いや、違う! 断じて違う!」
これから風呂に入ろうと思ってて、と必死に言い訳する。
「ふーん。……その割に、それは元気そうだけど?」
「え、あ、」
臨也が指したのは……何で俺のはまだこんなに元気なのか。普通驚いたら縮むもんだろ。
もしかしてこれから行われるであろう行為に反応したのか。
「まあ澪士がそういうつもりなら、仕方ないね」
臨也はそう言って上着だけを脱ぎ、俺のいるソファの方に来た。
そっと俺の肩を押し、一物を露わにする。
「待って臨也、俺まだ風呂に入ってないから、汚いって、」
「澪士の、汚くなんかないよ」
「あ、」
躊躇いなく口に含む。舌と唇がイイところを撫でる。
器用に舐めながらパンツがするりと脱がされていく。
何となく恥ずかしくて声を我慢していたのだが、俺の反応を観察しているらしい臨也と目が合ってしまい、余計恥ずかしくなった。
「あ、待って、いざや、それ」
思わず音を上げそうになったところで漸く解放される。
「相当溜まってた? それとも、結構長い間自分でシてたの?」
「……今週、1回もシてないじゃん」
「ああ、そうだったね。だから我慢できないで、1人でシてたんだ」
或いは言葉攻めにも似たその台詞に、また汁が零れる。
「俺のも舐めて、澪士」
臨也はそう言って自分自身のズボンを脱いでいく。その様子は何だか急いでいるようにも見えて、臨也のような人にもそうさせるのか、とぼんやり思った。
先程与えられた快感のせいで、頭が上手く働いていない。
目の前に差し出されたその大きなものを、何も考えずに喉の奥までくわえ込んだ。
「ん、」
臨也が立って、俺が座って。無理のない体勢で、丁寧に舐めることに専念できる。
口の中の硬い部分が当たらないように気をつけながら、根本から亀頭まで、裏筋に舌を這わせる。
その往復を何度か繰り返した後、先の方を舌で丁寧に攻めた。
また往復しながら、臨也がどんな顔をしているのか見たくて、くわえたまま見上げると。
「……そんな顔しないで」
ぐいと頭を掴まれ引っこ抜かれる。
「なに? 早い」
「そういう顔するから、我慢できなくなった」
ソファに座ったまま、両足を持ち上げられた。秘部があらわになっているが、まさかこのまま挿入する気なのだろうか?
「ちょ待て! このままは痛いって、」
「早く挿れたい」
「いざっ、あっ!」
止めようとしたが、もう遅かった。
本来挿入のために使うわけではない部分に、異物が入ってくる。
「あー……っ」
力を抜いて、と言われ、挿入が浅いまま止まってくれたので、何度か深い呼吸を繰り返した。
もう何度もやっているのだから、好い加減慣れればいいのに。まあ初めてシた時より、大分挿入時の痛みも緩和されているが。
「やっぱ、痛い……」
「痛い? やめる?」
「……それは、やだ」
今は痛くても、この先に待つ快楽のことは、誰より俺自身がよく知っている。それは全部臨也に教えてもらったことだけど。
「じゃ、ゆっくり」
女のソレとは違い、直腸は自分で粘液を分泌させることはできない。そんな行為のために使うものではないから当たり前なのだが。
だから男同士の行為にローションは必須で、ない場合は出血することになる。俺の直腸は多分無事じゃ済まないだろう。
「は……、」
「大丈夫? 澪士」
優しい声が落ちてくる。この痛みを与えてんのは誰だと思ってんだ。
そう思うものの声にはならず、涙目になりながら臨也を見上げると、唇を塞がれた。
「んんーっ!」
その瞬間、ぐいと奥まで貫かれる感覚がして、痛みに身体が強張った。
「いざっ……」
「ごめん、ゆっくりって言ったけど、やっぱり手加減できない」
澪士が一週間シてないってことは、俺も一緒だから。
罪滅ぼしのようにそう言われ、いきなり激しく出し入れされる。
「ああっ、臨也っ、」
「気持ちいい? 澪士」
「ん、すごいっ」
「俺もすごい、イイ」
痛みがだんだんと和らぐ。多分出血してるし、この後ものすごく後悔するんだと思う。
でも今は気持ちいい。それだけで全部許せる。
臨也の手が俺のモノに触れる。
「あっ、臨也、何してっ」
「ずっと硬いよ? 出したいんでしょ?」
「あっダメっ、イっちゃう!」
「いいよ、出して」
「あっあっ、ダメっ、あっ!」
握られ素早く上下に扱かれると、中を擦る快感もあるせいで、呆気なく放出してしまう。シャツの上にねっとりと付着した。
それでも臨也の手は止まらず、腰も止まらず。
「待って、臨也、俺、おかしくなっちゃう!」
「まだイけるでしょ? もっかい付き合ってもらうから」
「やだやだ、その触り方、やだっ」
こうやって触られるの好きでしょ? と。
シャツの上から乳首を弄られ、まだ硬度を失っていないモノの穴を指の先で攻められる。
イったばかりで敏感なのに、そんな触り方をされたら、また。
「だめだめっ、臨也、だめ!」
「ごめん、俺もそろそろ、イきそうだから」
「ね、じゃあ、一緒に、」
ピストンが一段と激しくなる。俺の乳首を弄んでいた手をソファの背もたれに付き、より深い位置への到達を試みた。
キスをしながらも扱く手は止まらず、与えられ過ぎた快感のせいでおかしくなってしまいそうだった。
「んん、んっ、んっ、あっ」
臨也のモノが、俺の深いところまで届いている。もう痛みはない。
「臨也、またイっちゃ、」
「ん、イくよ澪士、一緒にね」
「ん、んっ、」
一生懸命頷き、臨也の首に手を回す。
ぎゅっと抱きしめながら、俺達は同時に果てた。
「あー……!」
どろりと熱いものが、体内に流れ込んでくるのを感じる。
俺は俺で臨也の手の中に放出し、まるで互いを侵食し合っているかのような錯覚に陥った。
「……澪士」
「ん……?」
「今度もし我慢できなかったら、俺のこと呼んでいいから」
そんなお願いされたら仕事中でもすぐ帰ってくるから。
臨也の満足そうな笑みに、俺は苦笑する。
「や、そんな……仕事中断してまでするようなことじゃないでしょ」
「だって帰ってきた途端に1人でシてる澪士見たら、止まんないよ」
「……え?」
臨也は俺の中から抜き取る。粘性のある白い液体が少しずつ流れてくる。
けれど感じた嫌な予感は当たったようで、次は臨也がソファに座り、俺を持ち上げてその上に座らせた。
「え、えーと……臨也?」
「言ったでしょ、止まんないって」
「いやでも今イったばっかじゃん? ていうか俺もう2回もイってるし、」
「まだイけるって言ってるよ」
つい先程イったばかりのはずなのに、臨也のソレは全く硬度を失っておらず。
俺のモノも少しへにゃっているものの、まだ上を向いていた。
「い、臨也、ちょっと待って、」
「2回戦。次は澪士が動いてみせてよ」
「あ、あの、」
そう言って逃げようとしたものの、腰を浮かせてしまったのが悪かったらしい。
腰を掴まれ、再び挿入されてしまった。
「ああっ!」
やはり挿入した瞬間は痛みを伴う、ついさっきは快感しか感じなかったのに。
「足、開いて」
「え……?」
「で、足ソファに載せて」
「む、むり」
臨也はそう指示を出すが、つまり俺にM字開脚をしろということなのだろう。
「もう、足、力入んなくて……」
「そう? 残念」
じゃ、こっち向いて、と言われ。
仕方なく俺は一度抜き、臨也の方を向いて――つまりソファの背もたれの方を向いて――再び挿入し直した。膝立ちで、臨也の足を跨ぐ感じだ。
「はー……」
「自分で動ける?」
「もう無理」
足と腰がガクガクしている。こんな短時間で2回もイったのはいつぶりだろうか。
「じゃあ俺が支えててあげるから、ちょっと腰浮かせて」
「こ……こう?」
「そう、上手い上手い」
臨也が俺の腰を持ち上げ、俺もそれに合わせて膝に力を入れる。
手は臨也の頭の両側、ソファの背もたれに付き、少し前かがみになった。
「っ!?」
その瞬間、下から突き上げられ、思わず崩れ落ちそうになった。しかし俺の腰を支える臨也の手がそれを許さない。
「や、あっ、あっ」
僅かに浮かせた隙間に、容赦なく打ち付けてくる。
先程とは違うところに当たるから、またすぐにイってしまいそうだ。
「あっ、待っ、いざやっ、ん、ああっ!」
臨也の頭が胸に近づいて、俺の乳首をざらざらした舌が舐める。
ただでさえも物凄く気持ちよくて意識が吹っ飛んでしまいそうなのに、そんなことをされて耐えられるわけがない。
俺の下で臨也がちらりと俺の方を見た。
「だめ、だめっ、そんなのっ」
「……気持ちいい? 澪士」
「あんっ、すごいっ、いいっ」
乳首を口に含みながら喋られると、それはそれで感じてしまう。
本当は「いい」なんて恥ずかしいこと、言うつもりなんてないのに、思わず口が滑ってしまう。勿論気持ちいいのは本当だけれど。
腰と腰が打ち付けられる、深いところに届いている。
「澪士の感じてるの、すごい、可愛い」
珍しく臨也も余裕のない表情をしている。お互いに久しぶりだったせいだろうか。
「澪士の中、すごい気持ちいいから、また、イっちゃいそう」
「俺、俺もっ」
「また出していい? 澪士の中」
「ん、んっ、出してっ」
臨也のピストンに合わせるように、俺の腰も上下させられる。
もう限界だ。臨也は口を胸から離し、俺を見上げてきた。
「イきそう? 澪士」
「も、すぐ、イくっ」
「じゃ、もっかい、一緒にイこっか」
「ん、うんっ」
体重を必死に支えている腕も震えてきた。
でも、それは多分、もう快楽に耐えきれないから。
「あ、イく、イっちゃうっ」
「中、出すよ」
「うんっ、うん、出してっ、臨也の、俺の中にっ」
もう何を叫んでいるか分からないほど頭の中がめちゃくちゃになってしまう。
でもその瞬間、一番イイところに臨也のモノが当たって、俺はどくんと放った。
同時に、またあの温かい感触が、お腹の中に広がった。
「はー、はー……」
「……澪士、お疲れ様」
すっかり疲れ果てて、まだ抜かないまま、俺は全体重を臨也に預ける。
「……ばか」
「ん? 怒ってるの? 澪士」
「だって、2回も……」
「俺はまだできるけど?」
「……ごめんなさい」
それはちょっと、と言いながら身体を傾け、俺の中を支配していたものを抜いた。
「久しぶりだったし、澪士可愛かったから、いくらでもできそう」
「……勘弁してくれ」
「澪士、元気になったらもっかいシよう?」
「だからぁ……」
それ以上の拒否の言葉は、唇に奪われた。
金曜日の夜、帰宅してみれば、今日も1人。
臨也から先程「今日は帰れない」という連絡が来ていた。
「……金曜は帰ってきてって、約束だったのに」
俺はそう言いながら自身の膝に顔を埋める。
元々2人で暮らし始める時、「金曜と土曜は一緒に夕食を食べたい」と俺から提案した。それに対し、臨也は「可能な限り帰ってくる」という返答だった。
勿論臨也だって忙しいのは分かるのだが、数えてみれば、今週は1回も帰ってきていない。
「ばか」
そう罵ってみたものの、その相手はいないのも虚しい。
「……とりあえずご飯食べるか」
臨也が帰ってこないのを知り、やる気がなくなって買ってきたスーパーのお惣菜をテーブルに広げる。
食べながらテレビを見ていると、そういえば、とふと思い出した。
「今週1回も帰ってきてないってことは、1回もシてないよな……」
臨也の攻めはしつこいことが多いので平日は何かと理由を付けて断っていることもあるのだが、それでも断りきれない時もある、というか俺だってシたい時はある。
そう考えると余計ムラムラしてきて、急いでご飯をかきこんだ。
「はあ……本当に臨也、帰ってこないのかな?」
帰ってこないなら帰ってこないで都合がいいのだが、もし途中で帰ってきたら……。
「いや、帰ってこないって言ってたし!」
そう言い聞かせるように、俺はソファの上に横になった。
ズボンを脱ぎ、もう1つのソファの方に投げ捨てる。
パンツは最低限だけ下にずらし、想像しただけで少し硬くなり始めているモノを取り出した。
「はあ……臨也……」
そういえばまだ風呂に入っていなかった、と思い出すが、どうせ1人でするだけなのだし関係ない、と思い直した。
臨也と同じ家に住み始めてから俺はおかしくて、本当に恥ずかしいことなのだが、臨也とした数々の行為を思い出すだけで自慰ができる。
「ああ……」
ベッドの上でしたこと、この高層マンションから外を眺めながらしたこと、風呂でしたこと、このソファでしたこと。
臨也が優しく身体に触れてきた時、噛みつくように押し倒してきた時、孤独に耐えきれず自分から誘った時。
思い出せば思い出す程身体は火照り、扱く手も早くなっていく。
――が、あまり早く出してしまうのも勿体無いので、我慢我慢。
「いざや、」
彼の名を呼びながら、シャツの下から手を入れて、自身の乳首に触れる。
が、彼が触れてくれる時の様には気持ちよくない。一体どんな魔法を使っているのだろうか。
妙に冷静にそう思いながら、再び上下に動かす手を早めた、その時だった。
ガチャ。
玄関のドアが開く音がして、俺は心底驚いて身体を起こす。
「ただいま」
「えっあっ、あの、臨也!?」
壁を1枚隔てた廊下から、臨也の声が聞こえた。
なぜ、ここに、一体何で。
そう思ったもののこの状態の隠蔽が先だと咄嗟に判断し、ソファに投げ捨てたズボンを拾った、その時。
「……何してんの?」
呆気なく俺の試みは崩され、リビングのドアを開けて入ってきた臨也が少し呆れた声を出した。
「いや、あのえーと、これは、」
「もしかして1人でシようとしてたとか?」
「いや、違う! 断じて違う!」
これから風呂に入ろうと思ってて、と必死に言い訳する。
「ふーん。……その割に、それは元気そうだけど?」
「え、あ、」
臨也が指したのは……何で俺のはまだこんなに元気なのか。普通驚いたら縮むもんだろ。
もしかしてこれから行われるであろう行為に反応したのか。
「まあ澪士がそういうつもりなら、仕方ないね」
臨也はそう言って上着だけを脱ぎ、俺のいるソファの方に来た。
そっと俺の肩を押し、一物を露わにする。
「待って臨也、俺まだ風呂に入ってないから、汚いって、」
「澪士の、汚くなんかないよ」
「あ、」
躊躇いなく口に含む。舌と唇がイイところを撫でる。
器用に舐めながらパンツがするりと脱がされていく。
何となく恥ずかしくて声を我慢していたのだが、俺の反応を観察しているらしい臨也と目が合ってしまい、余計恥ずかしくなった。
「あ、待って、いざや、それ」
思わず音を上げそうになったところで漸く解放される。
「相当溜まってた? それとも、結構長い間自分でシてたの?」
「……今週、1回もシてないじゃん」
「ああ、そうだったね。だから我慢できないで、1人でシてたんだ」
或いは言葉攻めにも似たその台詞に、また汁が零れる。
「俺のも舐めて、澪士」
臨也はそう言って自分自身のズボンを脱いでいく。その様子は何だか急いでいるようにも見えて、臨也のような人にもそうさせるのか、とぼんやり思った。
先程与えられた快感のせいで、頭が上手く働いていない。
目の前に差し出されたその大きなものを、何も考えずに喉の奥までくわえ込んだ。
「ん、」
臨也が立って、俺が座って。無理のない体勢で、丁寧に舐めることに専念できる。
口の中の硬い部分が当たらないように気をつけながら、根本から亀頭まで、裏筋に舌を這わせる。
その往復を何度か繰り返した後、先の方を舌で丁寧に攻めた。
また往復しながら、臨也がどんな顔をしているのか見たくて、くわえたまま見上げると。
「……そんな顔しないで」
ぐいと頭を掴まれ引っこ抜かれる。
「なに? 早い」
「そういう顔するから、我慢できなくなった」
ソファに座ったまま、両足を持ち上げられた。秘部があらわになっているが、まさかこのまま挿入する気なのだろうか?
「ちょ待て! このままは痛いって、」
「早く挿れたい」
「いざっ、あっ!」
止めようとしたが、もう遅かった。
本来挿入のために使うわけではない部分に、異物が入ってくる。
「あー……っ」
力を抜いて、と言われ、挿入が浅いまま止まってくれたので、何度か深い呼吸を繰り返した。
もう何度もやっているのだから、好い加減慣れればいいのに。まあ初めてシた時より、大分挿入時の痛みも緩和されているが。
「やっぱ、痛い……」
「痛い? やめる?」
「……それは、やだ」
今は痛くても、この先に待つ快楽のことは、誰より俺自身がよく知っている。それは全部臨也に教えてもらったことだけど。
「じゃ、ゆっくり」
女のソレとは違い、直腸は自分で粘液を分泌させることはできない。そんな行為のために使うものではないから当たり前なのだが。
だから男同士の行為にローションは必須で、ない場合は出血することになる。俺の直腸は多分無事じゃ済まないだろう。
「は……、」
「大丈夫? 澪士」
優しい声が落ちてくる。この痛みを与えてんのは誰だと思ってんだ。
そう思うものの声にはならず、涙目になりながら臨也を見上げると、唇を塞がれた。
「んんーっ!」
その瞬間、ぐいと奥まで貫かれる感覚がして、痛みに身体が強張った。
「いざっ……」
「ごめん、ゆっくりって言ったけど、やっぱり手加減できない」
澪士が一週間シてないってことは、俺も一緒だから。
罪滅ぼしのようにそう言われ、いきなり激しく出し入れされる。
「ああっ、臨也っ、」
「気持ちいい? 澪士」
「ん、すごいっ」
「俺もすごい、イイ」
痛みがだんだんと和らぐ。多分出血してるし、この後ものすごく後悔するんだと思う。
でも今は気持ちいい。それだけで全部許せる。
臨也の手が俺のモノに触れる。
「あっ、臨也、何してっ」
「ずっと硬いよ? 出したいんでしょ?」
「あっダメっ、イっちゃう!」
「いいよ、出して」
「あっあっ、ダメっ、あっ!」
握られ素早く上下に扱かれると、中を擦る快感もあるせいで、呆気なく放出してしまう。シャツの上にねっとりと付着した。
それでも臨也の手は止まらず、腰も止まらず。
「待って、臨也、俺、おかしくなっちゃう!」
「まだイけるでしょ? もっかい付き合ってもらうから」
「やだやだ、その触り方、やだっ」
こうやって触られるの好きでしょ? と。
シャツの上から乳首を弄られ、まだ硬度を失っていないモノの穴を指の先で攻められる。
イったばかりで敏感なのに、そんな触り方をされたら、また。
「だめだめっ、臨也、だめ!」
「ごめん、俺もそろそろ、イきそうだから」
「ね、じゃあ、一緒に、」
ピストンが一段と激しくなる。俺の乳首を弄んでいた手をソファの背もたれに付き、より深い位置への到達を試みた。
キスをしながらも扱く手は止まらず、与えられ過ぎた快感のせいでおかしくなってしまいそうだった。
「んん、んっ、んっ、あっ」
臨也のモノが、俺の深いところまで届いている。もう痛みはない。
「臨也、またイっちゃ、」
「ん、イくよ澪士、一緒にね」
「ん、んっ、」
一生懸命頷き、臨也の首に手を回す。
ぎゅっと抱きしめながら、俺達は同時に果てた。
「あー……!」
どろりと熱いものが、体内に流れ込んでくるのを感じる。
俺は俺で臨也の手の中に放出し、まるで互いを侵食し合っているかのような錯覚に陥った。
「……澪士」
「ん……?」
「今度もし我慢できなかったら、俺のこと呼んでいいから」
そんなお願いされたら仕事中でもすぐ帰ってくるから。
臨也の満足そうな笑みに、俺は苦笑する。
「や、そんな……仕事中断してまでするようなことじゃないでしょ」
「だって帰ってきた途端に1人でシてる澪士見たら、止まんないよ」
「……え?」
臨也は俺の中から抜き取る。粘性のある白い液体が少しずつ流れてくる。
けれど感じた嫌な予感は当たったようで、次は臨也がソファに座り、俺を持ち上げてその上に座らせた。
「え、えーと……臨也?」
「言ったでしょ、止まんないって」
「いやでも今イったばっかじゃん? ていうか俺もう2回もイってるし、」
「まだイけるって言ってるよ」
つい先程イったばかりのはずなのに、臨也のソレは全く硬度を失っておらず。
俺のモノも少しへにゃっているものの、まだ上を向いていた。
「い、臨也、ちょっと待って、」
「2回戦。次は澪士が動いてみせてよ」
「あ、あの、」
そう言って逃げようとしたものの、腰を浮かせてしまったのが悪かったらしい。
腰を掴まれ、再び挿入されてしまった。
「ああっ!」
やはり挿入した瞬間は痛みを伴う、ついさっきは快感しか感じなかったのに。
「足、開いて」
「え……?」
「で、足ソファに載せて」
「む、むり」
臨也はそう指示を出すが、つまり俺にM字開脚をしろということなのだろう。
「もう、足、力入んなくて……」
「そう? 残念」
じゃ、こっち向いて、と言われ。
仕方なく俺は一度抜き、臨也の方を向いて――つまりソファの背もたれの方を向いて――再び挿入し直した。膝立ちで、臨也の足を跨ぐ感じだ。
「はー……」
「自分で動ける?」
「もう無理」
足と腰がガクガクしている。こんな短時間で2回もイったのはいつぶりだろうか。
「じゃあ俺が支えててあげるから、ちょっと腰浮かせて」
「こ……こう?」
「そう、上手い上手い」
臨也が俺の腰を持ち上げ、俺もそれに合わせて膝に力を入れる。
手は臨也の頭の両側、ソファの背もたれに付き、少し前かがみになった。
「っ!?」
その瞬間、下から突き上げられ、思わず崩れ落ちそうになった。しかし俺の腰を支える臨也の手がそれを許さない。
「や、あっ、あっ」
僅かに浮かせた隙間に、容赦なく打ち付けてくる。
先程とは違うところに当たるから、またすぐにイってしまいそうだ。
「あっ、待っ、いざやっ、ん、ああっ!」
臨也の頭が胸に近づいて、俺の乳首をざらざらした舌が舐める。
ただでさえも物凄く気持ちよくて意識が吹っ飛んでしまいそうなのに、そんなことをされて耐えられるわけがない。
俺の下で臨也がちらりと俺の方を見た。
「だめ、だめっ、そんなのっ」
「……気持ちいい? 澪士」
「あんっ、すごいっ、いいっ」
乳首を口に含みながら喋られると、それはそれで感じてしまう。
本当は「いい」なんて恥ずかしいこと、言うつもりなんてないのに、思わず口が滑ってしまう。勿論気持ちいいのは本当だけれど。
腰と腰が打ち付けられる、深いところに届いている。
「澪士の感じてるの、すごい、可愛い」
珍しく臨也も余裕のない表情をしている。お互いに久しぶりだったせいだろうか。
「澪士の中、すごい気持ちいいから、また、イっちゃいそう」
「俺、俺もっ」
「また出していい? 澪士の中」
「ん、んっ、出してっ」
臨也のピストンに合わせるように、俺の腰も上下させられる。
もう限界だ。臨也は口を胸から離し、俺を見上げてきた。
「イきそう? 澪士」
「も、すぐ、イくっ」
「じゃ、もっかい、一緒にイこっか」
「ん、うんっ」
体重を必死に支えている腕も震えてきた。
でも、それは多分、もう快楽に耐えきれないから。
「あ、イく、イっちゃうっ」
「中、出すよ」
「うんっ、うん、出してっ、臨也の、俺の中にっ」
もう何を叫んでいるか分からないほど頭の中がめちゃくちゃになってしまう。
でもその瞬間、一番イイところに臨也のモノが当たって、俺はどくんと放った。
同時に、またあの温かい感触が、お腹の中に広がった。
「はー、はー……」
「……澪士、お疲れ様」
すっかり疲れ果てて、まだ抜かないまま、俺は全体重を臨也に預ける。
「……ばか」
「ん? 怒ってるの? 澪士」
「だって、2回も……」
「俺はまだできるけど?」
「……ごめんなさい」
それはちょっと、と言いながら身体を傾け、俺の中を支配していたものを抜いた。
「久しぶりだったし、澪士可愛かったから、いくらでもできそう」
「……勘弁してくれ」
「澪士、元気になったらもっかいシよう?」
「だからぁ……」
それ以上の拒否の言葉は、唇に奪われた。