黄金を求めし者(神トラ2/ラヴィオ)
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「ねえ、リンク。このロウラル王国にも、光に溢れている時代があったんだ」
ゼルダ姫の絵の前に立っていた僕は、ゆっくりと振り返り、ユガ越しにリンクを見る。
「きっと、君は信じられないだろうね。けど、僕の両親がトライフォースを破壊したせいで、こうなってしまった。彼らはトライフォースを巡る争いを鎮めたくてそんな方法を取ったのだけれど、それは仇になった」
光に溢れた世界を、僕は見たわけではない。
しかし、それが確かに存在していたと、信じている。
「僕は考えた。何かいい方法がないかと。……そうしたら、思いついたんだ」
トライフォースをもう一度、この世界に掲げればいいのだと。
「名案だよ。そうして彼は、ハイラル王国に向かった」
僕はユガを見る。つられてリンクもユガを見た。
「――ねえ、リンク」
そっと魔方陣を描く。それは、解放の。
「その手に宿ったトライフォース。どうか僕に、分けてください」
そう言った瞬間、ユガは魔方陣から解き放たれる。
リンクは思わず後ずさりするが、僕はユガとリンクをまとめて結界に放り込んだ。
「ユガ、任せた!」
ユガは返事もせず、トライデントを喚び出し、リンクと戦い始める。
これでユガがリンクを倒せばきっと、トライフォースは2つになる。
どう見てもユガは優勢だった。
「ユガ、がんばれー……」
結界の中の音は、僕には聞こえない。ただ応援することしかできなかった。
しかし時間が経ち、ユガは明らかに疲労してきていた。リンクの攻撃をマトモに受ける。
「えっ、ユガ……」
僕は困惑した。僕があまりにも長い間封印し続けていたせいだろうか?
いや、ユガはもっと強い筈だ。僕の知っているユガは博識で、無敵の筈だから。
「っ!」
ユガが膝をつき、僕は思わず結界を解く。
そして振り返り、ゼルダ姫の絵に触れた。
「ユガ、僕もたたか――」
ゼルダ姫の絵には、トライフォースの一欠けらが宿っていた。それに触れると、僕の身体にトライフォースが移動してくる。
こうして僕、ユガ、リンクの3人に、一欠けらずつ宿った。
僕もユガに加勢して戦おう、そう思った瞬間だった。
『ふふ……私は本当は、このロウラル王国など、どうでもよいのですよ!』
「ユガ……?」
『私の夢は、私の思い通りの世界を築き上げること。それにはトライフォースが必要です』
ユガは僕の方を振り返る。
その瞳には、今までにない色が宿っていて、僕の足は竦んだ。
『レイシ王子、私は、アナタがずっと欲しかった』
「え……?」
『アナタはこの世界で一番美しい。あのラヴィオとかいう小僧もずっと憎かったのですが……漸く、アナタが私のものになる日が来ましたね』
「ユガ、何言って、」
『アナタは絵になり、永遠に私のものとなるのです!』
その瞬間、僕の意識は途切れた。
ゼルダ姫の絵の前に立っていた僕は、ゆっくりと振り返り、ユガ越しにリンクを見る。
「きっと、君は信じられないだろうね。けど、僕の両親がトライフォースを破壊したせいで、こうなってしまった。彼らはトライフォースを巡る争いを鎮めたくてそんな方法を取ったのだけれど、それは仇になった」
光に溢れた世界を、僕は見たわけではない。
しかし、それが確かに存在していたと、信じている。
「僕は考えた。何かいい方法がないかと。……そうしたら、思いついたんだ」
トライフォースをもう一度、この世界に掲げればいいのだと。
「名案だよ。そうして彼は、ハイラル王国に向かった」
僕はユガを見る。つられてリンクもユガを見た。
「――ねえ、リンク」
そっと魔方陣を描く。それは、解放の。
「その手に宿ったトライフォース。どうか僕に、分けてください」
そう言った瞬間、ユガは魔方陣から解き放たれる。
リンクは思わず後ずさりするが、僕はユガとリンクをまとめて結界に放り込んだ。
「ユガ、任せた!」
ユガは返事もせず、トライデントを喚び出し、リンクと戦い始める。
これでユガがリンクを倒せばきっと、トライフォースは2つになる。
どう見てもユガは優勢だった。
「ユガ、がんばれー……」
結界の中の音は、僕には聞こえない。ただ応援することしかできなかった。
しかし時間が経ち、ユガは明らかに疲労してきていた。リンクの攻撃をマトモに受ける。
「えっ、ユガ……」
僕は困惑した。僕があまりにも長い間封印し続けていたせいだろうか?
いや、ユガはもっと強い筈だ。僕の知っているユガは博識で、無敵の筈だから。
「っ!」
ユガが膝をつき、僕は思わず結界を解く。
そして振り返り、ゼルダ姫の絵に触れた。
「ユガ、僕もたたか――」
ゼルダ姫の絵には、トライフォースの一欠けらが宿っていた。それに触れると、僕の身体にトライフォースが移動してくる。
こうして僕、ユガ、リンクの3人に、一欠けらずつ宿った。
僕もユガに加勢して戦おう、そう思った瞬間だった。
『ふふ……私は本当は、このロウラル王国など、どうでもよいのですよ!』
「ユガ……?」
『私の夢は、私の思い通りの世界を築き上げること。それにはトライフォースが必要です』
ユガは僕の方を振り返る。
その瞳には、今までにない色が宿っていて、僕の足は竦んだ。
『レイシ王子、私は、アナタがずっと欲しかった』
「え……?」
『アナタはこの世界で一番美しい。あのラヴィオとかいう小僧もずっと憎かったのですが……漸く、アナタが私のものになる日が来ましたね』
「ユガ、何言って、」
『アナタは絵になり、永遠に私のものとなるのです!』
その瞬間、僕の意識は途切れた。