君が好きだ(オムニバス)
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※痛(グロ?)注意
「お願い、伯爵、もう、」
俺は懇願するように言う。彼の瞳に宿るのは狂気。唇に笑みはない。
――ああ、だめだ。この人はもう、俺の知っている人じゃないんだ。
そう納得する。俺は弾かれるようにして立ち上がり、彼の前から逃げ出した。
「待て、#s#!」
ドスドスと後ろから追ってくる足音が聞こえる。いや、待つものか。追いつかれたら多分殺される。
俺はもうすっかり勝手を知った城の中を逃げ回る。けど、それで言うならば当然彼の方が上手だった。
ドアからドアを開ければ先回りしていたり。開けようとしたドアが突然開いて悲鳴を上げたり。
そうこうする内に、俺はすっかり疲弊してしまった。
「はあ……はあ……」
「鬼ごっこはもう終わりか?」
「伯爵……」
走り回る内に、俺は体力と精神力をすっかり失くしてしまっていた。どうして。何で俺がこんなことに。
泣き言を言ってみても始まらないのは分かっているが、いつの間にかこんなにも満面の笑みを浮かべている彼を見て、もう生き死にはどうでもよくなってしまった。
「もう逃げられぬよう、足の骨を砕いてやろう」
「!」
言い終わらない内に彼は手に持っていたハンマーを振りかぶる。
それは咄嗟の反応が出来なかった俺の両足の上に勢いよく振り下ろされた。
「あああああああっ!」
「いい声だ」
脛に激痛が走る。完全に逆の方に曲がってしまっている。
そんな俺を見て、彼は突然優しい声を出す。
「もう歩けないだろう? #s#、運んでやる」
「っ、痛いっ!」
床の上でのたうつ俺を横抱きにして抱える彼。足を失う程の痛みの中で、もう他のことは何も考えられない。
そのままベッドに放り出され、苦痛に呻いた。
「#s#、お前のことは愛していた。……信じてくれるか? 思えば呪うということ」
「伯爵……」
「信じられずとも、もう仕方がないかもしれないが」
信じてくれるか? ――一体、何を言っているのだろう。
俺たちは結婚式を挙げた。その時確かに、互いのことを永遠に愛すると誓ったじゃないか。何を今更。
「……許さない」
「#s#、愛している」
「あなたのことは許さないから」
ズボンを下げられる。足が痛くていっそ気を失ってしまいたいくらい。
けれど寝室にいつも斧があることを知っている俺は、もう間もなくその夢も叶うかもしれないな、と思った。
「伯爵、あなたのこと……」
もうあの頃のように笑ってはくれないのだろう。何も知らなかった幸せな頃には。
だったらもう目を閉じさせてくれ。次に会う時は、笑顔が戻ってくれるといいな。
思えば呪う///愛するあまり、相手がその愛に答えてくれないと、かえって憎んでしまうこと
「お願い、伯爵、もう、」
俺は懇願するように言う。彼の瞳に宿るのは狂気。唇に笑みはない。
――ああ、だめだ。この人はもう、俺の知っている人じゃないんだ。
そう納得する。俺は弾かれるようにして立ち上がり、彼の前から逃げ出した。
「待て、#s#!」
ドスドスと後ろから追ってくる足音が聞こえる。いや、待つものか。追いつかれたら多分殺される。
俺はもうすっかり勝手を知った城の中を逃げ回る。けど、それで言うならば当然彼の方が上手だった。
ドアからドアを開ければ先回りしていたり。開けようとしたドアが突然開いて悲鳴を上げたり。
そうこうする内に、俺はすっかり疲弊してしまった。
「はあ……はあ……」
「鬼ごっこはもう終わりか?」
「伯爵……」
走り回る内に、俺は体力と精神力をすっかり失くしてしまっていた。どうして。何で俺がこんなことに。
泣き言を言ってみても始まらないのは分かっているが、いつの間にかこんなにも満面の笑みを浮かべている彼を見て、もう生き死にはどうでもよくなってしまった。
「もう逃げられぬよう、足の骨を砕いてやろう」
「!」
言い終わらない内に彼は手に持っていたハンマーを振りかぶる。
それは咄嗟の反応が出来なかった俺の両足の上に勢いよく振り下ろされた。
「あああああああっ!」
「いい声だ」
脛に激痛が走る。完全に逆の方に曲がってしまっている。
そんな俺を見て、彼は突然優しい声を出す。
「もう歩けないだろう? #s#、運んでやる」
「っ、痛いっ!」
床の上でのたうつ俺を横抱きにして抱える彼。足を失う程の痛みの中で、もう他のことは何も考えられない。
そのままベッドに放り出され、苦痛に呻いた。
「#s#、お前のことは愛していた。……信じてくれるか? 思えば呪うということ」
「伯爵……」
「信じられずとも、もう仕方がないかもしれないが」
信じてくれるか? ――一体、何を言っているのだろう。
俺たちは結婚式を挙げた。その時確かに、互いのことを永遠に愛すると誓ったじゃないか。何を今更。
「……許さない」
「#s#、愛している」
「あなたのことは許さないから」
ズボンを下げられる。足が痛くていっそ気を失ってしまいたいくらい。
けれど寝室にいつも斧があることを知っている俺は、もう間もなくその夢も叶うかもしれないな、と思った。
「伯爵、あなたのこと……」
もうあの頃のように笑ってはくれないのだろう。何も知らなかった幸せな頃には。
だったらもう目を閉じさせてくれ。次に会う時は、笑顔が戻ってくれるといいな。
思えば呪う///愛するあまり、相手がその愛に答えてくれないと、かえって憎んでしまうこと