このゲームはお預けで(夢100/ドライ)
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3時間続けてプレイして2本のEDを見た後、疲れた、と言ってドライはコントローラを床に置いた。
それでもレイシの腰に回された手は少しも緩まないので、ちらりと後ろを振り返る。
「……あの」
「なに」
「そろそろ放してもらっていいですかね?」
ドライの表情は変わらない。
「却下」
「なんで!」
レイシが声を上げるとようやく口角を上げて笑う。
「だって僕にこういうことしてほしいんだろ?」
ぎゅ、と腰を抱く腕の力が強まり、レイシの首筋に温かい唇が触れた。
「っあ」
唇は首筋と耳の後ろを往復し、時折舌がぺろりと肌を撫でる。
レイシは女のような声を抑えきることができない。
「ちょ、ドライ……や、」
「満足した?」
「いや……あの」
ようやくドライの腕の力が少し緩んだので、レイシは慌ててこじ開け少し距離を取る。
「別にそういうことをしてほしいわけじゃなくて、」
「レイシがああいうのが好きだとは知らなかった」
「ああいうのって……?」
「BL」
「……言わなかったっけ?」
レイシが今回持ってきたゲームソフトはBLのノベルゲームだった。よくある学園モノで、こういうジャンルにありがちなタイプ――幼馴染とか、先輩とか後輩とか――は大体押さえている。
感心するように言うドライに、レイシは舐められた方の耳を押さえながら答えた。
「というかドライも抵抗ないんだね? こういうの」
「まあ特別好きというわけじゃないけどな」
「雑食すぎるでしょ……」
先程迎えたEDには18禁のシーンが含まれており、その中のスチルに耳を舐めるものがあった、多分それを再現したのだろうとレイシは思う。
とはいえレイシには1つだけどうしても言っておかねばならないことがあった。
「ドライ、俺は腐男子だけど」
「何だ急に……」
「別に現実世界ではそういうわけではないから」
きっぱり言い切るとドライが目を丸くする。
「何その顔」
「わざわざ発売日にこのゲームを持ってきて、寝てる僕を叩き起こしてこんなゲームをやらせたのは、そういうことじゃないのか?」
どういうことだよ、とレイシは口の中で反論したが、大きな声を出せる立場でないことは分かっていた。
確かにドライの言う通りだった。単純にゲームの感想を聞くわけではない、多分何かの思惑がそこにある。そう思われてもおかしくなかった。
「……試したかったんだ」
「試したかった? 何を」
ドライは訝しむように眉を寄せる。
「ドライがこういうゲーム好きなのかどうか」
それでもドライの表情が変わらないのを見て――取り繕うために言った嘘だとバレてしまいそうで――レイシはゲーム棚に目を遣った。そうだ、せっかく休みなのだから、自分もゲームをしないと。
「ドライ、あれやりたい。協力プレイしよう」
「……いいけど」
ドライは手早くセーブをした後、ソフトを入れ替えて違うコントローラを握った。これで少しでも気を紛らわせられればいいけど、とレイシは思った。
それでもレイシの腰に回された手は少しも緩まないので、ちらりと後ろを振り返る。
「……あの」
「なに」
「そろそろ放してもらっていいですかね?」
ドライの表情は変わらない。
「却下」
「なんで!」
レイシが声を上げるとようやく口角を上げて笑う。
「だって僕にこういうことしてほしいんだろ?」
ぎゅ、と腰を抱く腕の力が強まり、レイシの首筋に温かい唇が触れた。
「っあ」
唇は首筋と耳の後ろを往復し、時折舌がぺろりと肌を撫でる。
レイシは女のような声を抑えきることができない。
「ちょ、ドライ……や、」
「満足した?」
「いや……あの」
ようやくドライの腕の力が少し緩んだので、レイシは慌ててこじ開け少し距離を取る。
「別にそういうことをしてほしいわけじゃなくて、」
「レイシがああいうのが好きだとは知らなかった」
「ああいうのって……?」
「BL」
「……言わなかったっけ?」
レイシが今回持ってきたゲームソフトはBLのノベルゲームだった。よくある学園モノで、こういうジャンルにありがちなタイプ――幼馴染とか、先輩とか後輩とか――は大体押さえている。
感心するように言うドライに、レイシは舐められた方の耳を押さえながら答えた。
「というかドライも抵抗ないんだね? こういうの」
「まあ特別好きというわけじゃないけどな」
「雑食すぎるでしょ……」
先程迎えたEDには18禁のシーンが含まれており、その中のスチルに耳を舐めるものがあった、多分それを再現したのだろうとレイシは思う。
とはいえレイシには1つだけどうしても言っておかねばならないことがあった。
「ドライ、俺は腐男子だけど」
「何だ急に……」
「別に現実世界ではそういうわけではないから」
きっぱり言い切るとドライが目を丸くする。
「何その顔」
「わざわざ発売日にこのゲームを持ってきて、寝てる僕を叩き起こしてこんなゲームをやらせたのは、そういうことじゃないのか?」
どういうことだよ、とレイシは口の中で反論したが、大きな声を出せる立場でないことは分かっていた。
確かにドライの言う通りだった。単純にゲームの感想を聞くわけではない、多分何かの思惑がそこにある。そう思われてもおかしくなかった。
「……試したかったんだ」
「試したかった? 何を」
ドライは訝しむように眉を寄せる。
「ドライがこういうゲーム好きなのかどうか」
それでもドライの表情が変わらないのを見て――取り繕うために言った嘘だとバレてしまいそうで――レイシはゲーム棚に目を遣った。そうだ、せっかく休みなのだから、自分もゲームをしないと。
「ドライ、あれやりたい。協力プレイしよう」
「……いいけど」
ドライは手早くセーブをした後、ソフトを入れ替えて違うコントローラを握った。これで少しでも気を紛らわせられればいいけど、とレイシは思った。