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title by spiritus
(FEH)
「……あの、レイシ。今少しいいですか?」
「ん?」
城内を見回り、1人ずつに声を掛けて回っていたところ、不意に話しかけられる。
「シグレ。どうしたの?」
「1つ気になることがあって」
「気になること?」
シグレはそう言いながら俺の隣に来た。
普段から知っている。彼は聡明だ。それゆえ、心配性だ。
「レイシの召喚の力の、代償は?」
「代償?」
「ええ」
そうしていつも話すように、その眉は少しばかり歪められている。
「強大な力には代償が伴います。僕たちを召喚するほどの力なのだから、それは強大な力なのでしょう? だから、少し……心配になってしまって」
「……そういうことか」
シグレがどうしてそんな顔をするのか、漸く理解した。
俺はシグレの不安を和らげるために優しく微笑む。
「大丈夫。消えていなくなったりとか、しないから」
シグレの心配が的外れだったことはない。いつも何かの根拠があるから。
俺は、シグレの過去に何があったかはちゃんと分かってはいないけれど、元の世界できっと、悲痛なことが起きたのだろう。強大な力を利用した代償を受けるような。
だから手を握る。その手は俺の手より少し体温が低かった。
「それならいいんですけど……」
「皆のこと置いていく予定はないから」
まだここでやることがあるし。
「俺があなたを守れるのは、敵の攻撃からくらいしかありません。代わりに代償を受けることはできないから……だから、レイシ」
「ありがとう、シグレ」
それだけ想ってくれる人が居るから、大丈夫。俺はまだ消えないでいられる。
(FEH)
「……あの、レイシ。今少しいいですか?」
「ん?」
城内を見回り、1人ずつに声を掛けて回っていたところ、不意に話しかけられる。
「シグレ。どうしたの?」
「1つ気になることがあって」
「気になること?」
シグレはそう言いながら俺の隣に来た。
普段から知っている。彼は聡明だ。それゆえ、心配性だ。
「レイシの召喚の力の、代償は?」
「代償?」
「ええ」
そうしていつも話すように、その眉は少しばかり歪められている。
「強大な力には代償が伴います。僕たちを召喚するほどの力なのだから、それは強大な力なのでしょう? だから、少し……心配になってしまって」
「……そういうことか」
シグレがどうしてそんな顔をするのか、漸く理解した。
俺はシグレの不安を和らげるために優しく微笑む。
「大丈夫。消えていなくなったりとか、しないから」
シグレの心配が的外れだったことはない。いつも何かの根拠があるから。
俺は、シグレの過去に何があったかはちゃんと分かってはいないけれど、元の世界できっと、悲痛なことが起きたのだろう。強大な力を利用した代償を受けるような。
だから手を握る。その手は俺の手より少し体温が低かった。
「それならいいんですけど……」
「皆のこと置いていく予定はないから」
まだここでやることがあるし。
「俺があなたを守れるのは、敵の攻撃からくらいしかありません。代わりに代償を受けることはできないから……だから、レイシ」
「ありがとう、シグレ」
それだけ想ってくれる人が居るから、大丈夫。俺はまだ消えないでいられる。