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「天気の子」感想レポート 後編(於:シネシティザート)

2019/07/27 03:29
ラストです。

☆3年後
保護観察処分にされた帆高は、陽菜に会うことなく、卒業までを島でひたすら過ごした。高校では結局、卒業の頃には友人も増え、成績も上がったと小説で述べられてはいるが、やはり求めていたのは彼女の影であり、連絡の手段もなく、迷惑かけたくない状況下で会いに行くこともできず。
卒業式で「警察に追われているんですか!?」と後輩に聞かれていたのには流石に笑いましたが、それでもやはり、ふたたび東京に向かったのは、雨の降り続けて沈んでしまったこの街で、彼女のためにできることは何なのかと、枷のような気持ちがあったからなのだろうと、思うわけです。

☆元に戻る
otenki-girl.jpをきっかけに、冨美さんの元を訪れる帆高。「お孫さんの結婚写真」という、小説版での衝撃的な一文があったりもしますが、今は省略します。笑
東京は昔、水の底であり、ある意味元に戻ったなんて思ったりもすると言う冨美さんは、やはり何か察してるのでしょう。
さらに、須賀の新事務所に向かった帆高。社員が三人になっているいっぱしの編プロというところ、須賀もあの一件以来、何か吹っ切れたのかもしれないと、安心しました。
今では家族関係も解消に向かい、萌花ちゃんとも一緒に住める日も近いとか。おそらく禁煙にも成功してますね♪
☀️「まぁ気にすんなよ、青年。世界なんてさ、どうせもともと狂ってんだから。」
少年から青年へと呼び方を変えたのは、年齢的な意味だけでは、きっとないでしょう。

☆大丈夫
田端駅も水に沈んだ中、帆高は陽菜に何を言うべきか悩みながら歩きました。冨美や須賀に言われたことを言えば安心させられるのか。と。

でも、違うのです。
帆高が選んだのは、紛れもなくこのセカイ。
祈る陽菜の姿を見て、そう確信したのでしょう。
☀️☀️☔☔「違う…!僕たちはあの時、確かに世界を変えたんだ!!僕は選んだんだ、あの人を、この世界を、ここで生きていくことを!!!」

このラストシーンは、昨年12月まで脚本が定まっていなかったんです。それを助けたのが、1回は没にされたというRADWIMPSの「大丈夫」。

『世界が君の小さな肩に 乗っているのが
 「大丈夫?」ってさぁ 君が気付いてさ 聞くから
 「大丈夫だよ」って 僕は慌てて言うけど
 なんでそんなことを 言うんだよ
 崩れそうなのは 君なのに』

そう、「大丈夫」。
この世界で、陽菜がいる世界で、帆高は生きていく。
どれだけ世界が変わろうと、彼らは、生きることを決めたんです。
☀️☀️☔☔☔「僕たちはきっと、大丈夫だ……!」

『取るに足らない 小さな僕の
 有り余る今の 大きな夢は

 君の「大丈夫」になりたい
 「大丈夫」になりたい
 君を大丈夫にしたいんじゃない
 君にとっての「大丈夫」に なりたい』


私は思うのです。
今回の宣伝文句である『世界の秘密』とは。
それは、私たちが生きるこの世界は、いつか変わっていってしまうということ。
それでも僕たちは、真っ直ぐな想いがあれば、きっと大丈夫なのだと、どんな世界でも、生き抜くことができるのだと。
それがこの物語の、真のメッセージではないかと、私は感じるのです。

もちろん私の私見ですので、共感してくださるかどうかは人によります。もっとたくさんの意見を聞きたいですし、新海監督もそれを望んでいるのではないかと思います。

この物語を、今日までに5回観ました。鑑賞中はもちろん、この感想を書いていても涙が流れるという、正直、「大丈夫」ではない状態ではありますが(笑)、それでも、この社会に生きている身として、救われる気持ちになりました。

皆さんも既に一回以上は観に行かれているでしょうから問題ないと思いますが、深く、この物語を感じてほしいなと思っています。そんでもって、語り合いましょう。

新海監督、この物語に出会わせてくれて、
本当にありがとうございました。
これからもどうぞ、よろしくお願いします……!
(届けこの想い!!笑)


2019/7/27(sat) 津嶋千香

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