Prologue
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ザワザワ…
鏡の間のドアを開くと。多くの生徒がごった返していた。見渡す限り男、男、男。
闇の鏡に魔法士の才能があると認められれば入学できるナイトレイブンカレッジだが、なぜか極端に女子の入学者は少ない。
(男しかいない…大変なところへ来てしまった…
でも、お父さんを超える魔法学者に、お母さんを超える魔法士になる為にはここで寮長にならないと…!!!)
「━━さ、これで入学式と寮分けは終わりかな?
いいかい、新入生たち。ハーツラビュル寮ではボクがルールだ。逆らう者には首を跳ねてやるから、そのつもりで。」
前で赤髪の小柄な男が新入生に話している。ナイトレイブンカレッジの寮には特色があることは予習済みだ。ハーツラビュル寮はハートの女王の厳格な精神に基づく寮。あの小柄な男は寮長だろう。まさに、厳格、といった感じである。
その横に立つ4人がおそらく各寮の寮長だろう。皆オーラがあっていかにも強そうである。
(ハーツラビュル寮は厳しそうで嫌だなぁ、何となくオクタヴィネル寮かポムフィオーレ寮が楽しそう、、、)
「学園長は入学式の途中にどこいっちゃったのかしら。」
「腹でも痛めたんじゃないか?」
白金と紫色の髪をした美しい男と、色黒で白髪、ターバンの男が話しているのを聞き、後ろにたっていたクロウリーが声を上げる。
「違いますよ!
まったく。新入生が1人足りないので、探しに行っていたんです。
さぁ、寮分けがまだなのは君だけですよ。タヌキ君は僕が預かっておきますから、早く鏡の前へ。」
寮長達の視線が自分へと注がれる。
「あら、あの子女の子じゃないの。そう言えば、今年は数十年ぶりに女子が入学するとかいう噂聞いたけど、本当だったのね」
「そうだったのか、知らなかった!珍しいんだな!」
美形とターバンが横で話すのを聞きながら、少し緊張しつつ大きな鏡の前へ歩を進めた。
「汝の名を告げよ」
鏡が緑色の光を帯びて、映し出された仮面が私へ名前を名乗るよう促す。
『私の名は…アリシア。アリシア・ラスクローリア。』
「アリシア…
汝の魂の形は………
不屈。
百獣の王の不屈の精神に基づくサバナクローがふさわしい。」
『えっ!?サバナクロー!?』
思わず声を上げてしまった。
サバナクローは運動神経に長ける生徒や夕焼けの草原出身の獣人属が多いイメージだ。自分とは正反対なような気がして、全く予想に反していたからだ。
「おい、鏡。間違いねぇのか。こんな貧弱そうな小娘が俺の寮なわけあるかよ?」
『なっ…』
喋りながら前へと出てきたのは、ライオンの耳をもった黒髪の挑発の男。鈍く緑に光る眼は鋭く、威圧的な出で立ちである。これから私が所属するサバナクロー寮の寮長。
貧弱そうな、が気になり声を荒らげそうになったが、思わず口をつぐむ。
「我の決定に間違いはない」
その男に闇の鏡はそう返答する。
「フン、…まぁいい、小娘、こっちだ。」
顎をクイ、と動かし横へ動くよう命じられる。偉そうだな…
「アリシア君がサバナクローとは。僕としても少々予想外でした。ですが無事寮分けが終了しましたね。では…」
「もごもご…ぷはっ!!!」
学園長が入学式を終わらせようと歩みだし、腕の力が弱った隙に、狸が学園長の腕からするりと抜け出した。
「おい!俺様がまだおわってねぇゾ!!」
「あっ、待ちなさい、この狸!!」
「俺様だって魔法が使えるんだゾ!!
ほら、とびきりのを今みせてやるんだゾ!」
「!みんな伏せて!!」
狸の魔力が高まり、周囲の熱が上がったのを察知して、赤髪の小柄な男が伏せるよう支持する。それと同時に狸から青い炎が立ち上った。
「うわあ!!アチチチッ!知りに火が!」
ターバンの音が叫ぶ。
「このままでは学園が火の海です!誰かあのタヌキを捕まえてください!」
「ちっ…かったりぃな。」
「あら、狩りはお得意でしょ?まるまる太った格好のおやつじゃない。」
「なんで俺が。てめぇがやれよ。」
「クロウリー先生。お任せ下さい。
いたいけな狸をいたぶって捕獲するという役目、この僕が請け負います。」
サバナクローの寮長は捕まえることにあまり気乗りしないようである。いかにもドヤ顔をして捕まえることを志願したのは青みがかった白髪の眼鏡をかけた男である。
「だからタヌキじゃねぇって何度言わせるんだゾ!
偉大なる魔法士になる男・グリムとは俺様の事だゾー!」
「違反者は見過ごせない。さっさと捕獲してしまおう。」
赤髪の男と眼鏡の男が前に出る。せっかくの機会だし、寮長のお手並み拝見といこう。
鏡の間のドアを開くと。多くの生徒がごった返していた。見渡す限り男、男、男。
闇の鏡に魔法士の才能があると認められれば入学できるナイトレイブンカレッジだが、なぜか極端に女子の入学者は少ない。
(男しかいない…大変なところへ来てしまった…
でも、お父さんを超える魔法学者に、お母さんを超える魔法士になる為にはここで寮長にならないと…!!!)
「━━さ、これで入学式と寮分けは終わりかな?
いいかい、新入生たち。ハーツラビュル寮ではボクがルールだ。逆らう者には首を跳ねてやるから、そのつもりで。」
前で赤髪の小柄な男が新入生に話している。ナイトレイブンカレッジの寮には特色があることは予習済みだ。ハーツラビュル寮はハートの女王の厳格な精神に基づく寮。あの小柄な男は寮長だろう。まさに、厳格、といった感じである。
その横に立つ4人がおそらく各寮の寮長だろう。皆オーラがあっていかにも強そうである。
(ハーツラビュル寮は厳しそうで嫌だなぁ、何となくオクタヴィネル寮かポムフィオーレ寮が楽しそう、、、)
「学園長は入学式の途中にどこいっちゃったのかしら。」
「腹でも痛めたんじゃないか?」
白金と紫色の髪をした美しい男と、色黒で白髪、ターバンの男が話しているのを聞き、後ろにたっていたクロウリーが声を上げる。
「違いますよ!
まったく。新入生が1人足りないので、探しに行っていたんです。
さぁ、寮分けがまだなのは君だけですよ。タヌキ君は僕が預かっておきますから、早く鏡の前へ。」
寮長達の視線が自分へと注がれる。
「あら、あの子女の子じゃないの。そう言えば、今年は数十年ぶりに女子が入学するとかいう噂聞いたけど、本当だったのね」
「そうだったのか、知らなかった!珍しいんだな!」
美形とターバンが横で話すのを聞きながら、少し緊張しつつ大きな鏡の前へ歩を進めた。
「汝の名を告げよ」
鏡が緑色の光を帯びて、映し出された仮面が私へ名前を名乗るよう促す。
『私の名は…アリシア。アリシア・ラスクローリア。』
「アリシア…
汝の魂の形は………
不屈。
百獣の王の不屈の精神に基づくサバナクローがふさわしい。」
『えっ!?サバナクロー!?』
思わず声を上げてしまった。
サバナクローは運動神経に長ける生徒や夕焼けの草原出身の獣人属が多いイメージだ。自分とは正反対なような気がして、全く予想に反していたからだ。
「おい、鏡。間違いねぇのか。こんな貧弱そうな小娘が俺の寮なわけあるかよ?」
『なっ…』
喋りながら前へと出てきたのは、ライオンの耳をもった黒髪の挑発の男。鈍く緑に光る眼は鋭く、威圧的な出で立ちである。これから私が所属するサバナクロー寮の寮長。
貧弱そうな、が気になり声を荒らげそうになったが、思わず口をつぐむ。
「我の決定に間違いはない」
その男に闇の鏡はそう返答する。
「フン、…まぁいい、小娘、こっちだ。」
顎をクイ、と動かし横へ動くよう命じられる。偉そうだな…
「アリシア君がサバナクローとは。僕としても少々予想外でした。ですが無事寮分けが終了しましたね。では…」
「もごもご…ぷはっ!!!」
学園長が入学式を終わらせようと歩みだし、腕の力が弱った隙に、狸が学園長の腕からするりと抜け出した。
「おい!俺様がまだおわってねぇゾ!!」
「あっ、待ちなさい、この狸!!」
「俺様だって魔法が使えるんだゾ!!
ほら、とびきりのを今みせてやるんだゾ!」
「!みんな伏せて!!」
狸の魔力が高まり、周囲の熱が上がったのを察知して、赤髪の小柄な男が伏せるよう支持する。それと同時に狸から青い炎が立ち上った。
「うわあ!!アチチチッ!知りに火が!」
ターバンの音が叫ぶ。
「このままでは学園が火の海です!誰かあのタヌキを捕まえてください!」
「ちっ…かったりぃな。」
「あら、狩りはお得意でしょ?まるまる太った格好のおやつじゃない。」
「なんで俺が。てめぇがやれよ。」
「クロウリー先生。お任せ下さい。
いたいけな狸をいたぶって捕獲するという役目、この僕が請け負います。」
サバナクローの寮長は捕まえることにあまり気乗りしないようである。いかにもドヤ顔をして捕まえることを志願したのは青みがかった白髪の眼鏡をかけた男である。
「だからタヌキじゃねぇって何度言わせるんだゾ!
偉大なる魔法士になる男・グリムとは俺様の事だゾー!」
「違反者は見過ごせない。さっさと捕獲してしまおう。」
赤髪の男と眼鏡の男が前に出る。せっかくの機会だし、寮長のお手並み拝見といこう。