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最初からそのつもりで


「…は、あれ、ばにさんなんか顔赤いんとちゃう?笑」

「…そっちこそ、進まなすぎてロックの氷溶けてんちゃう?笑」

「はぁ~?眠そうな顔してよく言うわ」

「お互い様でしょ…」

この間の配信で持ちかけた梅酒勝負の真っ最中。大学生みたいなしょうもない遊びを止めてくれるまともな大人は周りにいなかった。しかも酒となると、他の食べ物よりも増して男としてのプライドが懸かってくる(気がする)。そういうわけで水割りのグラスとロックのショットグラスをもう互いに十一、二杯は空けていた。

「はぁ…やばい、あっつい」

「………眠い」

元々半袖を着ていたバニラはさらにその袖をタンクトップのように捲りあげた。俺は眠い。正直まだ全然、ヨユーで飲める、けど眠たい。甘い。

「…もう良くない…?」

先に声を上げたのはバニの方だった。しかし同感であった。もう次を注ぐのも数えるのも面倒くさい。記録は多分俺が十二。ばにが十一。とりあえず勝ったし、いいや。

「…俺の勝ちね」

「……いやそれはどうかな」

引き下がらないこいつを軽く蹴飛ばすと逆に抱き着いてきた。

「暑いんじゃないの…」

赤い顔で腕まくりしてるのになんでベタベタしてくるんだと思ったら首に腕が回ってキスされたので納得した。唇を押し付け合うだけの雑なキスのあと、イタズラに舌で啄かれたので侵入を許してやる。いつもより震えている気がしたが、お互い様かもしれない。
しばらくそうしているとばにの手が下腹部を掠めて、まだくったりしているそれを取り出した。見るとばにの方も反応がない。

「…飲みすぎた?」

「んー…かも。」

歯列をなぞったり舌先を吸ったりしながら、バニは2人分のをまとめて擦っていた。俺も手を重ねたが、多量のアルコールのせいか全くソレが立ち上がらない。

「…むりだよバニ」

「俺が勃てば問題ないよね?」

「なんでそんな最低なの」

「…舐めてほしい」

酒の力も手伝ってハスキーな低音に甘さが乗る。
なんつー良い声でなんてこと言うんだ。なんなんだコイツ。俺の中のジョイマンもどきが顔を出すが若干ムラムラしてなくもなかったので、大人しくそれを咥えてやる。

なるべく口内を狭めて上下させると、酒で温まった口が良かったのか、案外それはすぐ硬くなった。加えてバニが今にもよだれを垂らしそうなほど恍惚とした顔でこちらを見てくるので気分がいい。

「…ン、…もういい…よ、」

最後に鈴口をちゅっと吸って口を離すと眉間にシワが寄ったバニラと目が合った。

「…ほんとありさんってそうゆうことするよね…」

「可愛げあるやろ?」

そう言って笑うとムッとした顔で距離を詰められる。握られた手の指が絡んだ。

「ばーか」

「あっ、お前この野郎」

薄く笑いながら首筋あたりに唇が触れるとくすぐったい。

「ありさん出せないみたいだし、代わりに死ぬほどイかせてあげる」

「え、ぁいや…それは…」

深い碧色に見つめられて背筋がゾクゾクと粟立った。言葉ばかりの拒絶の裏にある本心はとっくにバレているはずで、それが恥ずかしい。

「嫌じゃないね?」

期待に絡まった羞恥とプライドの糸を、こいつはそっと解していく。絡まった手からじわり、伝わる温度はひどく熱かった。
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