【:ヤマ太(♀)】小話
「……? 太一、どうしたんだ。あまり時間もないし早く済ませよう。」
「え、あ、えと……」
雑に服を脱ぎ捨て、ヤマトは小川に足を踏み入れる。ぱしゃぱしゃと水を散らしながら、体についた汚れを落としていく。
太一はそれを河原で見つめながら、内心どうしようかと考えあぐねていた。
太一は女の子だ。
特にそれを隠しているわけでも、嫌だと思っているわけでもない。ただ本当に素が男の子のような、中性的なだけなのだ。そのせいか、ヤマトは太一のことを女の子だと思っているようなのだ。太一はそれに関して不満も不便もなかったし、ヤマトも男の子だと思ってくれていた方が楽なんじゃないかと思って特に言わなかった。けれど、その弊害が今になって現れたように思う。
敵との戦いに巻き込まれ、二人は他のみんなと別行動になってしまった。その敵は二人で始末できたけれど、ぬかるんだ土の上で戦ったせいか、服も体もドロドロに汚れてしまった。運良く近くの小川を見つけて二人は休憩を取るが、そこで問題は起きる。
(おれのこと、男の子だと思ってるから……でも……ここで脱いじゃったらさすがにバレちゃう……)
どう言い訳をしようか考えている太一の様子を、ヤマトは首を傾げて見つめていた。
「太一、早く他のみんなと合流しないといけない。お前もその汚れのままだと気持ち悪いだろう。」
「うん……そ、そーだけど……」
ヤマトは特に怒っている訳では無い、それは太一にも分かる。でも早く合流しないといけないという焦りは見える。このままぐずぐずしているわけにはいかないのはその通りだ。
(う、上だけなら……おれ……胸まだ出てきてないから……)
成長段階に入りかける太一は、まだまだ幼子と変わらない柔らかな身体をしている。それははたから見たら男なのか女なのか性別の判断がつかず、それもまたヤマトの勘違いを助長させているのだろうなという自覚はあった。少し躊躇いつつも青いシャツを脱ぎ、ぱさ、と汚れのない岩にかける。胸元がすーすーするのが不思議な感じだが、やはりヤマトは気づいていない様子だった。
太一は内心どきどきしながらも控えめに水を浴びる。ズボンはまだ履いているから腕や顔、胸元に少し水をかける程度だが、それだけでもすっきりして気持ち良かった。足にも適当に水をかけていると、ずんずんとヤマトが寄ってくる。驚いて固まっている太一を無視して、彼は怪訝そうな顔で太一を見つめた。
「……お前、もしかして怪我してるのか?」
「へ?」
「さっきから服脱ぎたがらなかったし、わざわざ上脱いでズボン履いたままなんて……足に怪我でもしたのか?」
「や、違う! そんなんじゃッ」
「じゃあ手っ取り早く脱いで済ませろ。」
「ま、やまと! まって! ぁ、あッ……!」
「…………は?」
ヤマトに無理やり足を掴まれ、抵抗と言える抵抗も出来ずに、容赦なくズボンとパンツを脱がされてしまった。その下に見える光景に、ヤマトはぴしりと固まってしまい、対して太一は顔を真っ赤にして震えている。
未発達の女性器はぴっちりと閉じ、薄桃色の肌が未成熟さを醸し出している。けれど、見られた恥ずかしさからかそこからはとろとろと蜜がもれ、太一のソコを濡らしていた。
「ッ、ま、たいち、これッ!」
「や、ごめんなさ、やまと、みないれぇ……!」
徐々に顔を真っ赤にしたヤマトは急いで太一のズボンとパンツを上げる。けれど、先程の景色が眼の裏に張り付いたように、ヤマトの中から消えてくれなかった。ヤマトが目を逸らしている間に、太一はそそくさと上の服も着る。普段の姿に戻ったはずなのに、太一は女であるという事実を含んで見たその姿が、妙に艶めかしかった。
〇
結局その日は連絡は取れても合流には至らなかった。だいぶ近くまで来ているようだが、みんなに合流するにはこの森を抜けないといけないらしい。さすがに光も入らないこの時間帯に視界の悪い森を歩くほど二人は愚かではなかった。集めた木で火を灯しながら夜が明けるのを待つ。見張りはヤマトがすることになり、太一は横になって目を瞑っていた。
その様子をヤマトは見ながら、確かに女の子だと思った。睫毛も長いし、時折見せる仕草は確かに女の子らしいとは思う。我ながらどうして気が付かなかったんだろうと後悔した。
「…………やま、と……」
「ん? どうした、太一。」
突然話しかけられて、ヤマトはびくりと身体を震わせる。こちらを見つめる太一の瞳が酷くとろんと溶けたように見えて、思わず唾を飲み込んだ。太一はもぞもぞと起きて、ヤマトの隣にすとん、と座る。
「……太一、どうした……?」
「ッ、その……眠れなくて……ここ、むずむずするんだ……」
そう言って詰め寄ってきた太一は、まるで尿意を我慢するように膝を擦り合わせた。ずいっ、とヤマトに身体を寄せ、ヤマトの手を疼くというソコにすりっ、とあてがう。
「たいち、」
「どうしても眠れないんだ……ずっと……なんかここおかしい……やまと……やまとは治し方……知らない……?」
そう言われれば、ヤマトは何とも答えられない。知ってはいるけれど、それをヤマトが実行していいものとは思えなかった。けれど、助けを乞う太一を放っておくわけにはいかない。このままないがしろにして、ないとは思うが他の誰かに同じことを聞いたりしたらたまったものではない。
「……なあ太一、俺はそれの治し方を知ってる。だけど、それは太一を不快にさせてしまうと思う。だから……我慢、できないか?」
幼子をあやすように優しく諭したが、太一は眉を下げてふるふると首を横に振った。
「やらッ、これ、眠れないよォ……やまとのこと、嫌いになんかならないから……お願いやまと、治して……」
ぎゅっ、と胸元に抱きつかれれば、流石のヤマトも我慢の限界だった。「ごめん」と先に断りを入れて、ヤマトを背もたれにするように太一を座らせる。ちゅっ、と音を鳴らしながら首筋にキスを落として、優しくゆっくりとズボンとパンツに手をかけた。するすると下ろし、何の抵抗もなく太一を隠していた服は地面に落ちる。白くてハリのある肌が視界に入り、ヤマトはクラクラした。疼きが収まらないのか、太一はまだ膝を擦り合わせている。
「足、開いて……」
「う、うん……ぁ、」
既に濡れて糸を引くソコに指を這わせる。ぬちゃ、と粘着質な音を鳴らしながら、ぴっちりと閉じた幼い性器に指を入れる。まだ小学五年生だと言うのにすでに大人のように長く角張った指で、肉壁を擦る。
「ぁ、あ、はいって、ゆ……しゅご……ンンぅ……ナカ、ひぅッ!」
初めての感覚に、太一はヤマトの服を掴んで必死に耐える。最初のむずむずがさらに悪化したように感じたが、それとは別に何か満たされていくようだ。
ヤマトの指に翻弄され、ソコはさらにぐじゅぐじゅと水音を立てる。溢れた蜜は、がに股に開かれた真ん中からぽたぽたと落ちて地面を濡らした。近づく絶頂に身体を震わせつつも、太一はなにかに気がついたようにくいくいとヤマトの服を引っ張った。それに気がついたヤマトが手の動きを止めると、太一はくるりと振り返ってヤマトの性器が収まっているズボンを撫でた。
「……!? た、たいち!?」
「やぁとの……ここ……なんか、膨らんでて……おれと……おなじ、苦しい……の……?」
「ち、ちがッ」
ヤマトは必死に首を振るけれど、太一はむぅ、と顔を顰めてヤマトを睨む。膨らんだソコに自身の陰部を押し当て、ずりっと前後に腰を揺らした。ぬちぬちと濡れたソコがヤマトのズボンも濡らし、膨らみがコリコリと太一の小さな芽を刺激する。
「ひぅ、こぇ……こぇきもちぃ……! やぁと、やぁと、こえ、……やぁと、きもちぃ……? ぁ、」
「ッ、たいち、ッ……!」
擦れば擦るほど膨らみの硬度が増していく。ヤマトの息も荒くなり、感じてくれているんだと太一は嬉しくなった。
「たいち、すまんッ……!」
「ぁ、わッ!」
いきなり肩を掴まれたかと思うと、そのままぼすんと押し倒されてしまった。余裕のない表情で見下ろしてくるヤマトを見て、太一は顔を赤くしながらも身を委ねるように身体の力を抜いて目線を逸らした。それが合図かのようにヤマトは自身の怒張した肉棒を取り出す。
「太一……その……」
「……いいよ、やまと……わかんないけど、おれ、やまととならいい……おれの疼き、治してくれるんなら、おれ……なんでもいい……」
少し躊躇ったように太一の頬を撫でるヤマトに、太一はそう声をかけた。ヤマトはごくりと唾を飲み込んで、「痛かったら……言ってくれ……」と呟く。両の指でぴっちりと閉じた女陰を優しく割り開く。先程指で緩ませたはずの膣口がひくひくとヤマトを誘うが、ヤマト自身を咥えるにはまだ狭そうだ。ぱくぱくとさせている入口に先端を押し当て、ぷちゅ、と音を鳴らしながらゆっくりと腰を進めた。予想通り狭いソコはヤマトをぎゅうぎゅうと締め付け、火傷しそうなほど熱い肉壁が収縮する。
「はッ、ん……ぁ、あ、はいっ、て、ぁんッ!」
「たいち……痛く、ないか……?」
「ンッ、だい、じょーぶ、……だかやッ……やぁと、もっと、ぉぐ……おく、きてッ、ぁあ、あッ!」
太一のお願い通り、ヤマトの陰茎がずぶずぶ奥へと入り込んでいく。こちゅこちゅと最奥を突つき、ぐぐっ、と肉壁を抉られ割開かれていく。
「あ、やぁと、しゅご、……こぇ、ひンッ! しゅごいのッ! ぁ、あ、わかんにゃ、わかんにゃく、なりゅッ! やぁと、やぁとぉッ……!」
「たいちッ、たいちッ……!」
「あ"ッ! ふかぃ! おぐ、おぐぎでゆ"ッ……! ぁ、あン、やぁと、やぁと、すきッ、……すきらよぉ……!」
「たいち、……俺、も、……俺も好きだッ……!」
「ン、はっ……しゅき、いっぱ、ぃ……、ぁ、ああ"あ"あ"ッ──!!」
ごちゅごちゅと優しく、けれど揺さぶるように激しく突き上げられて、太一は背をのけぞらせて絶頂した。ぱちぱちと視界が弾け、小さな尿道からちょろちょろと控えめに透明な蜜を吐いた。ヤマトも直前に己を引き抜いて、太一の腹部に擦り付けるように白濁を吐き出す。どろっとした液が太一の腹を汚し、ゆっくりと重力に従って垂れ落ちる。視界に薄らと映るヤマトの表情は優しくて、太一もにこりと微笑み返すと、ゆっくりと意識を手放した。
○
そこからはよく覚えていない。日が昇った時間に目が覚めたし、ヤマトは既に身支度を整えて地図を確認していた。太一は自身を見るけれど、ちゃんと服を着て汚れた感触もない。
(……あれは……夢……?)
首を傾げる太一を横目に、ヤマトはそろそろ出かけるぞと声をかけた。太一はこくこくと頷いて手早くバンダナとゴーグルを付けると、すくっ、と立ち上がる。その時、ずきんと小さな鈍痛が腰に響き、それと同時にひくっ、と未だ閉じきっていないソコがひくついたように感じた。太一は顔をほんのり紅くすると、こちらに背を向けていたヤマトの服を優しく握った。
「な、なぁ、……やまと……」
あれってもしかして──
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