【ヤマ太】
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「ヤーマト、大丈夫か?」
「……タイチか…。」
「あちゃー、まだ顔赤いな。」
ベッドで横になるヤマトの方へ駆け寄り、さらっ、と前髪を指ですくってやる。薄い肌に滲んだ汗を拭き取ってやりながら、氷水で冷えたタオルを交換する。いつもは冷たいと感じるほど低い体温も、今は感じたことがないほどに暑い。それでもそれに冷たさを感じるのは、太陽をその身に宿した太一の身体が異常なほどに暑いからなのだけれど。
「にしても人間から風邪貰うなんてヤマトは弱っちぃなぁ~。」
「仕方ないだろ…身体は人間なんだから。」
馬鹿にしたようにニマニマと笑ってやれば、むっと顔を顰めてヤマトはタイチを睨みつけた。どうせ襲ってこやしないと余裕をかますタイチの姿には腹が立つが、実際今の彼を押し倒して仕返ししてやるほどの体力も生憎持ち合わせていないものだから、ヤマトは悔しそうに睨みつけることしか出来ない。そんな彼の様子にタイチは苦笑すると、手を伸ばしてヤマトの少し赤く染った頬を優しく撫でる。そのまま両手で包み込んで、深い碧色の瞳を覗き込んだ。
「タイ、チ」
「ヤマト、じっとして。」
驚いたようにその大きな瞳をめいいっぱい見開いたヤマトを優しく制止させると、タイチはそのまま引き寄せられるように彼の唇にキスをした。ふにふにとただ唇を押し付けるだけの子どもじみたキスを交わして、タイチはゆっくりとその口を離した。ぽかんとした顔で固まるヤマトの表情が何だかおかしくて、タイチは思わず吹き出したように笑ってヤマトの頭をがしがしと撫で回した。
「タイチ、お前、力、」
「そ、ちょーっとだけね。これであとは寝たら治るだろ。」
だから安静にしてろよ?と仕方なく笑えば、ヤマトは素直に頷いた。その様子に安堵すると、タイチは立ち上がって使い終わったタオルを手に取り扉まで駆け寄る。
「仕方ねぇから今日は特別におれが飯作ってやるよ」
「ありがたいが、キッチンは汚さないでくれよ?」
「馬鹿言え、おれちゃんといつも後片付けまでやるもん。」
べー、と舌を出して抵抗すれば、ヤマトは眉を下げて笑いながら「頼むよ。」と言った。タイチはにぱっ、と笑みを見せると部屋を出る。とたとたと廊下を歩きながら指の腹で自身の唇を撫でた。彼の口から吐き出された吐息は熱くて、今もまだ唇には彼と交した熱が残っている。
(ま、本当はキスじゃなくても直接肌に触れたらいいだけなんだけどね!)
タイチは満足気に笑うと、キッチンへと駆けて行った。